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純文学・散文的短篇

愛しても 愛するほど 愛されない

作者: 赤良狐 詠

愛しても愛するほど愛されない


いつもこんな叶わない恋ばかり繰り返してばかり


幸せになる日は来るの?


いつかと同じ毎日


いつもと違うことをしても


愛しても愛するほど愛されない


一方的なのは私なの


あの日あなたが好きって最初に云ったじゃない


最後まで嘘ばかりだったの?


押しても


引いても


髪を掻き分けてみても


するりとすり抜けてしまう


他愛ないことで騒ぐ自分が厭になる


だって


愛しても愛するほど愛されない


約束なんて意味がないんだね


守るのはいつも私だけだもの


そっと私の肩に手を置いて


あなたは卑怯なの


好きでもないのに好きって云わないでよ


私はこんなにも好きなのに


でもいつものことなの


私はいつも


愛しても愛するほど愛されない

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― 新着の感想 ―
[良い点] 昔の自分を鏡で見ているような錯覚に陥りました。 刺さりました。 切ない、痛いほどの感情、静かな激情を感じます。
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