3 嘘つきのマーリン
「まず、雷覇さんのステータス分布を見ながら解説しますね。ほいっ！」
掛け声と共に目の前に光が発生し始める。
「これが俺のステータスですか？」
「はい。ご覧になってください」
ーー俺のステータスはこうだ。まぁ、初めてなので解説も言っておく。
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和泉 雷覇 男（18）
名前と、性別と、（）内は年齢。転生前の年齢に転生後生きた年数をたしたものらしい。ちなみに転生前の年齢は18歳で、一回目の転生は出落ちだったので、今は18歳。
職業：武士
さっき織田信長やっていたので武士らしい。
レベル：24（最大：30）
おなじみのレベル。最大レベルは（）内。
体力：0（最大：35）
これは攻撃を受けると減っていく。0になると死んでしまう。レベルが高いほど回復速度は早い。今は死んでいるので、体力は0。
魔力：0（最大：0）
魔法を使用するほど減っていく。魔法によって消費量は違う。0になると魔法は使用できない。体力が高いほど回復速度は早い。ちなみに、第3宇宙には魔法というものが存在しない。
攻撃力：45
剣や、打撃など、物理攻撃の攻撃力。
防御力：33
物理、魔法攻撃を受ける時の防御力。
素早さ：12
移動速度を表す。
知力：0
魔法での攻撃力や、治癒力、又は魔法使用時の効果の大きさや、範囲に影響する。魔力同様、魔法は使えないので0。
魔法：なし
特に使えない。
特殊能力等：転生ルーレット使用（残り使用回数98回）、自害転生
転生ルーレット使用は、特殊能力らしい。
自害転生ってなんだろ。
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「……と、いう感じです」
「ありがとうございます」
というか、魔法使えないだな……
じゃあ、マーリン伝説は全部嘘なのか。くそっ、期待して損した。
「補足ですが、転生時にはこれまでの人生の記憶が一気に流れ込んでくるので、昔の事を忘れてしまうようなことはありませんが、ステータスの一部は引き継がれないのでご了承ください」
「逆に引き継がれるものは？」
「名前と性別、一部の特殊能力、あとは魔力ですね。残念ながら魔法は引き継がれません」
「転生についてはもうよろしいですか？」
「はい、もう大丈夫です」
「ではーー」
あれか。
「転生ルーレットを回していただきます！」
やっぱり！
「準備はいいですか？」
「はい、いつでもどうぞ」
ーーそう言った瞬間、またルーレットが落ちてきた。
「好きなタイミングでどうぞ」
「はっ！」
ーー結果は……
「ミジンコですね…はい、いってらっしゃい。」
え？
また意識を失って倒れた。
……ミジンコか……
