表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/41

29 冴えない大人たちのリベンジ

「待って!あなたたち何者!?」



「俺たち3人、通りすがりの冒険者です」

いやいや、絶対違うだろ。

覆面してるし、アンさん担いでるし。



「あの、嘘ですよね?」

「……コホン。俺はカイっ!」

「俺はラウアっ!」

「私はアンナっ!」

「「「3人合わせて、ラウア盗賊団っ!」」」

「……?」

「どうだ!怖気付いて声もでないだろう!なんせ俺たちは世界的に有名ーー」



「ママー、この人たち誰ー?」

「ナツナたちの記憶にもない」

「ワタシも知らないです……」

「うーん、誰だっけ?でも、なんか聞いたことあるような、ないような……」



「すみません、とりあえずアンさんを返していただけますかね?」

「お、俺たちはラウア盗ーー」

「アンさん返してくださいね?」



「いちいち気に触る言い方だな……。まぁいい。所詮は女の村人だ。俺たちに勝てる訳がない」

「じゃあ、私たちが勝てばいいってこと?」

「そういうことだ」



カイとか言ってた奴がそういった時には俺は「瞬間移動」を使い、3人の真ん中に現れ、すぐにアンさんを回収してデコピンの風圧で吹っ飛ばした。

多分、相手の魔力を見た感じ、レベルは20ぐらいだ。



「何っ!?」

「うーん、たいしたことなかったね」

「フン、何をほざく?隙間風だろう」

そう言って3人がカズサたちの方に向かっていく。

というか、本気でそう思ってるのか。



「ライナ様ーー」

「いいよ。好きにして」

「では、いきます」

カズサが巨大な炎の塊を作り出し、3人にぶつける。



「あ、しまった。カズサ、殺してないよね!?」

「いや、当てる直前に気絶していたので、止めました」

「よかった……。ってあれ?この顔……」

カズサがギリギリで止めたこともあってか、覆面が焦げて顔が丸出しになっている。

覗き込んでみると、そこには見覚えのある顔が3つあった。



「あー、なるほどね。そういうことね」

「あー、確かに。そうみたいですね。おじいちゃんがドジったようです」

「あぁ、確かこんなのいたねぇ」という雰囲気たが、要するに、この3人組は数年前に俺が捕まえた、ラウア盗賊団だったということだ。

今まで前村長の家で監視されていたのが、逃げ出したらしい。



「縛りあげてまた前村長の家に届ける?」

「うーん、心配なので、ライナさんが魔法で何かこう、悪さをしないようにすればいいのでは?」

「それができれば苦労しないって。改心するような人たちならまだしも、この人たち根っからのアホだから、無理」

残念ながら、永続的に洗脳する魔法はない。



「じゃあ、ギルド本部に送りつければいいんじゃない?」

「ナツナもそれに賛成する」



「じゃあ、アンさん、そういうことでいい?」

「そうですね。ギルドリーダーは、まだ兄が務めているので、直談判すればなんとかなると思います」



ギルド本部へアンさんが交渉しに行き、数日後。



「ちょっと向こうで会議もあったので、時間がかかってしまいました……。二つ報告があるんですが、会議の話か、あの3人の話か、どちらがいいですか?」

会議?なんのことだろう。

まぁ、3人の方から聞くか。



「じゃあ、先に3人の方で」

「えーと、ラウア盗賊団の3人ですが、無事にギルド本部で預かってもらうことになりました!」

「さすがアンさん!」



「次にギルド本部での会議……というよりは、発表になるのですがーー」

アンさんが俺の方を見てから言った。

「数年前、海な魔物がほとんど全滅しましたよね?」

「あー!アキア知ってる!他にも南国の山が凍ったり、ある海域で風が吹き荒れて、島が飛んでいったりしたこと?」

「ナツナたちは、飛ばされた島にその時いた。幸い、無人島だったから怪我人はいなかったみたい」

それにしても、その二つが気になるな……。

俺の魔法と何か関係があるのだろうか?



「そう、それについてなんですが、なんと、海の魔物の討伐許可が下りました!!」

おぉ!



「じゃあカズサ、この前運動不足って言ってたけど、行ってみる?」

「はい!是非行きましょう!」

「アキアも!」

「ナツナも」



「では、クエスト一覧をどうぞ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ