9 訳あって一人称が変わってしまった
やっと本編開始です!
これからもよろしくお願いします。
2人がそう言うと、俺は意識を失い、その場に倒れこんだ。
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意識が戻るとともに、一気に勢いよく起きあがる。
体が軽い……あと、視点が少し低いようだ……
明るいな。生活用品が置いてあるところからすると、多分誰かの部屋のようだ。
99回目同様、外見を確認するため、鏡を覗き込む。
転生ボーナスってこのことか……よくありがちなチート系のを期待してたけど、これはこれでいいかもしれない。
鏡には、6歳ぐらいの
女の子
が、立っていた。
「お、俺なのか?」
喋ってみると、声も高いようだ。
外見……そこそこ可愛い6歳の女の子。といっても、中身は2000歳の元男子高校生だ。髪は金髪。なのだが、目に少し問題があるようだ。
左目は普通に青色。
右目はというと……赤色だ。
両目とも透き通るようなきれいな目をしていて、なぜか右目の方は少し淡い光を放っている。
右目の光が少し気になるが、ステータスはどうなっているのだろう。
そう思うと、ステータス表示が発動された。どうやらこれは初期段階から所持している魔法のようだ。
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??? 女(2000)
職業:未定
レベル:1(最大:1000)
体力:14(最大:14)
魔力:1997(最大:1998)
攻撃力:15
防御力:8
素早さ:17
知力:12
魔法:ステータス表示、雷操、不老不死
特殊能力等:自害転生、朱眼
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どうやら、魔法がリセットされた事で、最大レベルが大幅に上昇したようだ。
そういえば、名前がまだだったな。女だしな……
グライアとかは響が重々しいし……
「よし!決めた!これからは「ライナ」と名乗るぞ!」
そう言った途端、ステータス表示の名前の???が、ライナになった。
それにしても、特殊能力の朱眼ってなんだ?
右目の事かな?
そしてステータス表示を解除してもう一度鏡を覗き込むと、右目の光は消えていた。
「どういう事だ?」
俺は「ステータス表示」の魔法陣をあえて展開せず、「朱眼」という単語を、ルーン文字で打ち込み、展開すると、目の前に「朱眼」についての表示がある。
ちなみに、ルーン文字というのは、この世界での古代文字の事だ。習得するのに時間がかかるが、これも2000年のキャリアがあって、できる技だ。
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特殊能力等:朱眼
ライナ専用能力
100回転生ボーナス
膨大な量の魔力が込められている
「雷操」に、極大呪文を追加(魔力最大で使用可能)
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この右目も転生ボーナスなのか。
じゃあさっきの右目の光は、「ステータス表示」を使う前だったから、魔力前回で、雷操の極大魔法が使用可能だったということか。
体力が低いせいで魔力の回復速度は遅いが、1日もすれば使用可能になるだろう。
外見とステータスの確認は一通り終わったので、次は現状把握をしてみる。
次、「ステータス表示」の魔法陣にルーン文字で「ライナ」と打ち、展開する。
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ライナ
女
2000歳
グライアの転生体
カンナ村の貴族の一人娘
見た目は6歳
:
:
:
(以下略)
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か、カンナ村!?
まて、俺が子供たちを預けたところじゃないか!
ーーとりあえず、カンナ村の貴族の一人娘として転生した2000歳の元男子高校生は、現世での母、父との顔合わせを済ませ、1日目が終了した。
○
そして翌日。
朝起きると、右目は赤く光っていた。
発動可能らしい。
ーー今日は散策してみるか。1000年後のカンナ村の様子も知りたいし。
家のドアを開け、外に出てみるとーー全く変わらない、カンナ村があった。
「あれ!?本当に1000年経過したのか?」
マジで、見覚えしかないものばかりだ。
そうだな。とりあえず、ギルドに行ってみるか。
村のことは、村のギルドに行く。
99回目での、常識だった。
そもそも、まだカンナ村のギルドって残ってるのかな?
「ふぅ……やっと着いた……」
転生してステータスが下がってしまったので、結構時間がかかった。あと、歩幅も小さいし。
とりあえず、ギルドの中に入ってみる。
「おはよございます!カンナ村ギルドへようこそ!」
「お、おはようございます」
「えーと、お嬢さん?お名前は?今おいくつかな?」
「俺はにせーー」
おっと。外見は6歳の女の子だったな…一人称もこれから喋る時、変えよう。
「わ、私は6歳のライナですっ」
なんか慣れないな。
一人称が「私」って。
これから二日間、ちょっと忙しいので、投稿できません。自分勝手で申し訳ないないです。次回の投稿は27日の夜頃を予定しています。