目次 次へ 1/10 プロローグ 剣と魔法が、同時に在るために この世界では、生まれた瞬間から進む道が決まる。 魔力を持つ者は、魔法へ。 気力に秀でた者は、剣へ。 両方を望むのは、無知か、傲慢か、あるいは―― 世界を知らない子供だけだ。 ⸻ その日、南方大陸の片隅にある小さな村で、一人の子供が生まれた。 名もない剣士の父と、 魔法の才能を持たない母。 祝福も、予言もない。 ただ「生き延びられるかどうか」だけが問題になる時代だった。 外では、魔族の遠吠えが夜ごとに響いていた。