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愛しの猫耳メイドさんの秘密の世界線 シーズン02 第10章5節:最後の扉と、聖母の帰還



#本編 #シーズン2


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第10章5節:最後の扉と、聖母の帰還

知の守護者リリアナを、仲間に、加えた、一行。 残るは、あと、一人。 ご主人様が、空間に、手をかざすと、そこに、最後の、扉が、現れた。


扉を、開けると、その先には、ステンドグラスが、美しく輝く、荘厳な、大聖堂が、広がっていた。 祭壇の前で、一人の、シスターが、静かに、祈りを、捧げている。 その、慈愛に満ちた、横顔。 見間違えるはずもない、ソフィアだった。


彼女は、この、新しい世界で、人々の、心を、癒し、導く、『新世界の聖女』 として、その役目を、果たしていたのだ。


三人が、近づいていくと、ソフィアは、ふっと、顔を上げた。


「…巡礼の方々でしょうか? どうか、神の、御加護が、あらんことを…」


ソフィアは、ご主人様を、見つめた。 その瞳には、やはり、戸惑いの色が、浮かんでいる。 しかし、その魂が、歓喜に、打ち震えているのを、ご主人様は、感じていた。


「…ええ、聖女様。実は、あなたに、読んでいただきたい、聖書が、あるのです」


ご主人様は、懐から、あの、魔導書(同人誌)を、取り出した。 そして、ソフィアの、章…「聖母の汚れ仕事」の、ページを、開いた。


「…これは…聖書…ですの?」 ソフィアは、不思議そうな顔で、その本を、受け取った。 そして、その、一文、一文を、目で、追ううちに、その、聖母のような、微笑みが、みるみるうちに、崩れていく。


「な…ななな…! なんですの、この、冒涜的な、書物は! わ、私が、このような、穢れた、仕事を…!?」


ソフィアの顔が、真っ赤に、染まる。 その、あまりにも、珍しい、聖女の、動揺に、エリスとリリアナは、思わず、くすくすと、笑ってしまった。


ご主人様は、悪戯っぽく、笑うと、ソフィアの、目の前に、跪き、その手に、そっと、口づけをした。


「さあ、聖女様。俺の、罪を、あなたの、その身で、清めては、くれませんか?」


「…!?」 ソフィアは、混乱と、羞恥と、そして、抗いがたい、懐かしさに、打ち震えた。 その、唇から、流れ込んでくる、魂の、記憶。


(…ああ、そうだ…思い出した…) (私は、この、清らかな、場所で、ただ、一人、この、罪深き、愛しい人が、訪れるのを、待っていたんだ…)


記憶が、完全に、蘇る。 ソフィアは、涙を、流しながら、ご主人様の、その体を、優しく、抱きしめた。


「…おかえりなさいませ、ご主人様。あなたの、罪も、穢れも、全て、私が、受け入れましょう…」


「ああ、ただいま、ソフィア」


三番目の、仲間を、取り戻した、一行。 ご主人様は、エリス、リリアナ、ソフィアの、三人を、連れて、ミミが待つ、あの、始まりの場所へと、帰還する。


愛しい、我が家へ。 本当の、ハッピーエンドを、迎えるために。 物語は、いよいよ、最終局面を、迎える。 #シーズン2 #本編



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