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愛しの猫耳メイドさんの秘密の世界線 シーズン02 第10章4節:魂に刻まれた最終章



#本編 #シーズン2


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第10章4節:魂に刻まれた最終章

「さあ、守護者様。この、物語の、続きを、俺と、二人で、紡ぎませんか?」


ご主人様が、悪戯っぽく、笑う。 リリアナは、真っ赤な顔で、後ずさった。


「い、意味が、分かりませんわ! わ、私は、この、アカシックレコードの、守護者! あなたのような、素性の知れない、男性と、そのような、非論理的な、行為に、及ぶ、理由は、万に一つも…!」


しかし、その言葉とは、裏腹に。 リリアナの、魂は、歓喜に、打ち震えていた。 忘れていた、はずの、愛しい、記憶。 魂に、刻み込まれた、主の、感触。 抗える、はずが、なかった。


「…おかしいですわ…。あなたの、声を、聞いていると、この、胸の、奥の、魔力が、勝手に、暴走して…熱くて、苦しくて…」


リリアナの、瞳から、ぽろり、と、一粒の、涙が、こぼれ落ちた。 ご主人様は、静かに、その体を、抱き寄せた。


「…思い出したか、リリアナ」


「…あなたは、誰なのですか…? なぜ、私の、魂は、あなたを、求めるの…?」


「俺は、お前の、物語の、最後の、登場人物だよ」


ご主人様は、そう言うと、リリアナの、顎に、そっと、手を添えた。


【サービスシーン: タイプD】


そのまま、ご主人様は、リリアナの、その唇を、深く、深く、塞いだ。 最初は、驚きに、目を見開いていた、リリアナ。 しかし、その、唇から、流れ込んでくる、懐かしく、そして、愛おしい、魂の、記憶に、徐々に、その知的な、瞳が、とろりと、蕩けていく。


(…ああ、そうだ…思い出した…) (私は、この、永遠の、知識の、中で、ただ、一人、この人が、訪れるのを、待っていたんだ…)


記憶が、完全に、蘇る。 リリアナは、涙を、流しながら、ご主人様の、その背中に、そっと、手を回した。


「…おかえりなさいませ、ご主人様…」


「ああ、ただいま、リリアナ」


二人は、静寂な、図書館の、中央で、永い、永い、キスを、交わした。 それは、魂の、再会を、祝う、知的な、儀式だった。


その様子を、少し離れた場所から、ミミとエリスが、感動の、面持ちで、見守っていた。


「…よかった、ですにゃあ、リリアナ様…!」 「ふん、全くだ。…まあ、これで、また、賑やかになるな」


二番目の、仲間を、取り戻した、一行。 残るは、あと、一人。 新しい、世界で、人々の、心を、癒す、慈愛に満ちた、聖女の、元へ。 旅は、いよいよ、最終局面を、迎える。 #シーズン2 #本編



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