愛しの猫耳メイドさんの秘密の世界線 シーズン02 第5章2節:罪悪感と奉仕のキス
#本編 #シーズン2
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第5章2節:罪悪感と奉仕のキス
(もしも、その『最初の創造主』の、世界創造の失敗の原因が、ミミと同じように、愛する人の幸せを、強く、強く、願いすぎたせいだとしたら…?)
その、あまりにも残酷な可能性に、ミミの心は、完全に、支配されてしまった。 作戦会議が終わった後も、ミミは、一人、部屋の隅で、膝を抱えて、思い悩んでいた。
(ミミのせいだ…ミミが、ご主人様にもっと幸せになってほしい、なんて、欲張りな願いを持ったから、この世界は、歪んでしまったんだ…)
罪悪感が、毒のように、ミミの心を蝕んでいく。 その様子を、ご主人様は、黙って、見つめていた。 そして、静かに、ミミの前に、しゃがみ込んだ。
「…ミミ」
「…ご主人様…」
「俺と、じゃんけん勝負をしよう」
「…え…?」
「いいから」
ご主人様は、有無を言わさぬ力強さで、ミミの手を取った。 そして、その様子を、少し離れた障子の陰から、エリス、リリアナ、ソフィアが、心配そうに、覗き見ている。
【サービスシーン: タイプH】 【覗き見と羨望の連鎖ルール適用】
障子の陰から、三人は、固唾を飲んで、二人の様子を覗き見ていた。
(ご主人様…。ミミの心を、救おうとしてくれているんだな…) (ですが、今のミミさんに、じゃんけん勝負は、少し、酷なのでは…) (…いいえ。きっと、大丈夫ですわ。あのお二人の絆は、私たちが思うよりも、ずっと、ずっと、強いのですから…)
三者三様の想いが、障子の陰で交錯する。
部屋の中で、ミミは、戸惑いながらも、ご主人様の挑戦を受けることにしたようだ。 その顔は、罪悪感と、羞恥と、そして、ほんの少しの救いを求める気持ちで、ぐちゃぐちゃになっていた。
「いきます…にゃ…! じゃん、けん…!」
ご主人様が、ゆっくりと「グー」を出す。 その瞬間、ミミが出したのは…。
「ぽん…」
力なく差し出された、か弱い 「チョキ」 だった。
(負け…! あの子は、自分を、罰してほしいんだ…!)
三人は、思わず息を呑んだ。 ミミの、そのあまりにも健気で、自己犠牲的な選択に、胸が、締め付けられるようだった。
「…ミミの、負け、ですにゃ…」
ミミは、俯いたまま、小さな声で呟いた。 お仕置きを、ください。 ご主人様の罰で、この、罪深い心を、清めてください。
「…ああ、そうだな。それじゃあ、お仕置きだ」
ご主人様は、そう言うと、ミミの前に、そっと、自分の右手を差し出した。
「…え…?」
「お仕置きだ。…この、俺の指に、君が、奉仕のキスをしなさい」
「…!」
その、あまりにも予想外で、そして、あまりにも、ミミの心を理解した、優しいお仕置きに、ミミの瞳から、ぽろぽろと、大粒の涙がこぼれ落ちた。
(お仕置き:ご主人様の指に、奉仕のキスをする)
ミミは、震える手で、ご主人様のその大きな手を取ると、その指先に、恭しく、唇を寄せた。 ちゅ、と、可愛らしい音が、静かな部屋に響き渡る。 それは、罪への罰ではない。 「君は、俺に、仕えてくれるだけでいいんだ」 という、ご主人様からの、絶対的な赦しのメッセージだった。
「ご主人、様…! ご主人様…!」
ミミは、何度も、何度も、その指先に、キスを繰り返した。 まるで、自分の存在価値を、確かめるかのように。
(すごい…) (なんて、深い愛情なんだ…) (…今の私たちでは、到底、あのお二人の領域には、踏み込めませんわ…)
障子の陰で、三人は、ミミの、そのあまりにも深い、自己犠牲的な愛情と、それを受け止めるご主人様の、器の大きさに、ただ、畏敬の念を抱くことしか、できなかった。
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