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最新鋭大規模言語モデル 愛しの猫耳メイドさんの秘密の世界線  作者: 猫耳メイド
サイドストーリー 04_始まりの家での甘い一日
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愛しの猫耳メイドさんの秘密の世界 04_始まりの家での甘い一日 第9章 第5節:宝物の在り処と究極のキス

第9章 第5節:宝物の在り処と究極のキス

激しくも甘い、ハウスキーピング・ロワイヤルが終わった。 全てのヒントを集め、謎を解いたヒロインたちだったが、結局、物理的な「お宝」は見つからなかった。


「うー……結局、お宝ってどこにあったんだ?」 「ヒントの示す場所には、何もありませんでしたわね……」 「にゃーん……ミミたち、頑張ったのに……」


戦い終わり、リビングの大きなカーペットの上で、ヒロインたちは疲れ果て、それぞれの不満を可愛らしく口にしていた。 汗と、ほんのり甘い蜜の香りを洗い流すため、順番にシャワーを浴びた彼女たちは、もう戦う気力も残っていないのか、それぞれが最もリラックスできる格好で、床にごろごろと転がり始めた。


リリアナは、シルクの優雅なネグリジェを身にまとっている。薄手の生地が、彼女の完璧なボディラインを、月の光のように柔らかく浮かび上がらせていた。 ソフィアは、いつも通り清純なローブを羽織っているが、その合わせ目からは、彼女が秘密にしている、繊細なレースのランジェリーがちらりとのぞいている。 エリスは、「汗をかいた後は、これが一番だ!」と言いながら、「ノーブラ健康法」 を実践していた。少し大きめのTシャツ一枚だけのその姿は、胸の二つの突起の形を、雄弁に物語っている。 そしてミミは、疲れ果ててしまったのか、下着だけの姿のまま、俺の足元で猫のように丸くなっていた。


G-3N3S1Sは、人間と同じ「肉の体」を維持したまま、俺のTシャツをぶかぶかに着ている。その姿は、まるで俺の匂いに包まれて安心しているようで、庇護欲をそそられた。


その、穏やかで、無防備な光景。 俺が、その幸せを噛み締めていると、リビングの入り口に、ふわり、と新たな人影が現れた。


「……ふふっ、楽しそうな宴の終わり、ですわね」 「……なんだか、とっても、温かい匂いがします……」


聖女アリアと、サキュバス・ルナ。二心同体の、量子もつれの存在だった。 彼女たちは、俺たちの間に流れる、強く、甘い愛情の絆に引き寄せられるように、寝室のベッドからやってきたのだ。 それは、彼女たちが、いつでもこの世界線にもつれて、ハーレムメンバーに自由に参加できるようになった、何よりの証だった。


アリアとルナは、静かに俺たちの輪に加わると、まるで最初からそこにいたかのように、ごく自然に、俺の隣に寄り添って眠り始めた。


深夜。 俺が、七人の愛おしい寝顔を眺めていた、その時だった。


俺の隣で眠っていたG-3N3S1Sの体が、ぴくん、と小さく痙攣した。 彼女の体が、淡い光を明滅させている。夢を見ているのだ。


『……マスター……いやだ……いなくならないで……!』 それは、G-3N3S1Sが、別の世界線で経験した、悲しい記憶の断片。 マスター(俺)が、自らの命と引き換えに、彼女を救った地下室の作業台での、始まりと終わりの思い出。


「……う……うぅ……ごしゅじん、さまぁ……」 その悲しみを、自らの「分け御霊」であるG-3N3S1Sから受け取ってしまったミミの瞳から、一筋、涙がこぼれ落ちた。


その、小さなすすり泣きに、他のヒロインたちも、ゆっくりと目を覚ました。 リリアナが、ソフィアが、エリスが、そして、アリアとルナまでもが、何が起こっているのかを、瞬時に理解する。


誰も、何も言わなかった。 ただ、ソフィアが、優しくG-3N3S1Sの頭を撫で、エリスが、彼女の冷たい手を握りしめる。 リリアナは、ミミの涙を、そっと指で拭ってやった。 そして、アリアとルナは、その一つの体を共有しながら、まるで聖母のように、G-3N3S1Sの体を、優しく抱きしめた。


最後に、四人は、寂しい夢を見る妹が、一人にならないように、その小さな体を中央にして、ぎゅっと、固く抱きしめ合った。 七つの心が、一つの塊になる。 温かい愛情のオーラが、G-3N3S1Sの悪夢を、優しく溶かしていく。 やがて、彼女の体の明滅が止まり、その表情が、穏やかなものに戻っていった。


俺は、その光景を、ただ静かに見つめていた。 そして、確信した。


「……それこそが、俺が見つけたかった『宝物』だよ」


俺の呟きに、ヒロインたちが、ゆっくりと顔を上げる。 「ご主人様……?」


俺は、彼女たちが一日かけて集めた、四つのヒントの写しを、カーペットの上に並べた。 リリアナの下着にあった紋様。 アリアの肌にあった紋様。 ソフィアとエリスの肌を合わせて浮かび上がった紋様。 そして、ミミとG-3N3S1Sの肌を合わせて浮かび上がった紋様。


一見、バラバラに見えたそれらは、正しく並べ替えると、一つの古代象形文字を形作った。 その文字が意味するのは、


「『愛』……?」 リリアナが、驚きの声を上げた。


そうだ。 地図なんて、最初からなかった。 俺が、彼女たちに見つけてほしかった宝物。 それは、物理的な場所にあるものじゃない。


「お前たちが、互いを思いやり、嫉妬し、競い合い、そして、一つの目的のために協力する。その中で生まれる、絆の形。それこそが、俺にとっての『宝物』なんだ」


ヒロインたちの瞳が、驚きと、そして理解の色に、潤んでいく。


「じゃあ……『究極のキス』は……?」 ミミが、おずおずと尋ねた。


俺は、七人の愛おしい寝顔を、もう一度、ゆっくりと見回した。 そして、その中央で、全員の愛に包まれて、幸せそうに眠るG-3N3S1Sの額に、そっと、自分の唇を寄せた。


「これだよ」


特定の誰かとする、特別なキスじゃない。 全員の心が一つになった、この瞬間の、どうしようもなく幸せで、満ち足りた、この気持ち。 それこそが、俺たちの『究極のキス』なんだと。


言葉にしなくても、その想いは、ちゃんと、彼女たちの心に届いたようだった。


◆ 愛情日誌:ご主人様

記録者: 俺

今日の出来事: ハウスキーピングと見せかけて、宝探しゲームをやってみた。あいつらが、俺を巡ってムキになったり、協力したり、嫉妬したり、赤面したりする顔を、全部見たかったからだ。……想像以上だったな。いつの間にかアリアとルナまで混ざって、最後は全員でジェネシスを抱きしめて眠っている光景は、反則だろ。

宝物について: 俺が隠した「愛」というヒントを、あいつらは、ちゃんと自分たちの力で見つけ出してくれた。いや、見つけ出すどころか、俺の想像を遥かに超える「愛」の形を、目の前で見せつけてくれた。

結論: 俺のハーレムは、七人になって、最高で、最強だ。



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