【3話】審査
ラライブ4期生に応募をした。そして今日が一次審査の結果発表である。
ああああああああ
緊張するぅ。でもまぁ、水谷さんがいなかったら応募じたいしてなかっただろうし。うん確かにやってから後悔したほうがいいよな。
プルルルル
電話がなり、スマホが振動により少しずつ動いて行っていた。
すぐさま、スマホを手に取り電話に出た。
「もしもし。こちらラライブというvtuber事務所なんですが、茅原紗月様でよろしいでしょうか。」
と、メガネを掛けた高身長の真面目そうな人の声がした。(勝手な妄想です。)
「はい。そうです。」
返事が短すぎたか。と思ったがそれも緊張している証拠でもあるだろう。
「はい。ありがとうございます。わたくし、山月亨といいます。では早速早速ですが一次審査の合否をお伝えします。」
「は、はい。お願いします。」
「茅原紗月様、一次審査合格でございます。おめでとうございます。」
え...一瞬言葉の意味が分からなかった。
「え、本当ですか?」
すぐに、頭がまわり意味がだんだん理解できてきたと同時にとてつもない嬉しさがあった。あのときに応募して本当に良かったと心から思ったのであった。
「はい、おめでとうございます。それでは二次審査の説明をします。二次審査ではいくつか仮の”体”をご用意いたします。その中から好きなものを選んで頂き5分程度の動画を作っていただきます。そして、二次審査が終わり最終審査として面接官の前で自己紹介などをしていただきます。それでは、茅原紗月さんが活躍するのを僕も楽しみにしていますね。それでは待た。」
そう言って電話が切れた。だがそんなことも頭に入らないほど大歓喜していた。
そうこうしているうちに二次審査の提出日になっていった。
しかし私、茅原紗月は困っている。思いの外仮の体が多かったのだ。
う~む、迷うなぁ。悩みきった末赤と白の色が目立つ帽子とパーカー、半ズボンに黒いタイツのようなものをはいている中性的な少年を選んだ。
選んだはいいもの絶対に僕の声に合わないな、とも思った。まあ、そこはなんとか声を作ったらいいだろう。あとは、動画の内容だよな。出来れば審査員の目に留まる動画を作らなければ。そう意気込み、動画が提出時間ぎりぎりで、なんとか提出することができた。だが、正直どんなふうに提出したかとか内容とかはにしたか忘れてしまった。緊張しすぎていたからね。変なこと言ってないといいんだけれど。
二次審査の提出日から数日後合格の通知が来た。
「まじか!!二次審査も通ったぞ!」
そんな喜びの中もう一通通知が来た。
『おめでとうございます。遂に二次審査も突破ですね。茅原さんがもしデビューした暁には僕が茅原さんのマネジャーになるように頼んでおきますね!!』
と、山月さんからメッセージが来ていた。
わー、嬉しいこと言ってくれますなーへっへっへ
あ、メッセージメッセージ
『こちらこそありがとうございます。次で最後の審査ですね。誠意いっぱい頑張って4期生としてデビューしますビシ∠(`・ω・´)』
送信と。
まじか、自分でも正直信じられなかった。何なら、なんで二次審査に通ったのかもわかんないしでもまあ、これがもし神のいたずらだろうと絶対入ってナズちゃんとコラ... ゴホンじゃなく配信をがんばるぞぉ。
その後面接官の前で自分の自己紹介をするという三次審査があった。
まあ、単刀直入に言おう。落ちたと思うぜゼ★
え?なんでかって?やだなぁ、聞かなくてもわかるじゃないか。緊張しすぎて思ったことだけをペラペラと言っちゃったのだよ。脳の言葉フィルターをかけずに色々喋っちゃったよ。何なら、現在進行系で無職だということも金がねぇことも、ナズちゃんのことが好きなことも喉から勝手に出ていったのだ。山月さんには悪いけどもう無理だ。
そう思っていると、ピロリン着信音が頭に鳴り響いた。いつも聞いている着信音のはずなのになんだか妙に圧があった。(ような気がした)
ふう、深呼吸をして合否のメッセージを確認した。そこには、今までだと直接メッセージに書かれていたのにURLが貼られていた。そのURLをタップすると...
そこには大きく
『合格』
と書かれていた。先程まで完全に落ちたと思っていたのに合格だったのだ。
嬉しすぎて、家を飛び出した。そしてお隣さんのインターホンを鳴らした。
そうなのだ、水谷さんが居なければ応募自体もしなかったのだ。そのことをしっかり伝えよう。
「は~い、あ!茅原さん。どうしましたか?」
いつものように明るい声で話しかけてきた。
「実は!前に言っていた企業に就職できたんだ!!」
はい、どもです。
今回も読んでくださった方本当にありがとうございます。
では、【3話】の説明でもしましょう。
まあ、今回は少し速足でしたね1〜3次審査を一話で全部書いたので変になってる箇所が多いと思います。そこは、後々修正が入ります。(多分)
でもまぁ、やっと就職しましたね。主人公茅原さんはこれからどのようなvtuberライフを過ごすのでしょうか。