そのいち!
俺は今、魔法効果高等学校で炎魔法を学んでいる。
「フレア!!」
ボ、ボバァ笑
変な効果音だが一応炎が出た。
ザワザワ…おい、アイツまただ なんでアイツばっかり
「素晴らしいよぉ!流石はハリタくん、君の魔法の才能は千人に一人だよ。ニチャア」
濡れた緑髪の恐らく30代だろう女性の先生がしっとりと見詰めてくる。
炎魔法専門の先生ヤンデレラだ。
「そんな、ハリタ…どうやって」
こちらは赤髪の眼鏡をかけた委員長タイプの女の子。
名前はウィンディ
クラスの男子の間では密かな人気のある可愛いげのある子だ。
俺に気があるしい…と勘違いして三ヶ月前に告白してフラれたのは秘密。
「この炎の規模、三等級魔法と差し支えないわ。
貴方は魔力も私とさほど変わらないのに…どうやったんですか!?」
眼鏡っ子が迫ってくる。
と、その時
ゴオオ!
教室の端っこでまた盛大な炎の柱が上がる。
...おわわ,今度はなんだ? クラスの皆が揺らぐ
「ハァ、ハァ、どうだ!ハリタの炎より1.2倍ぐらいは凄いぞ!お前には出来ない芸当だろ?」
妙に突っかかってくるコイツ、名前はリベルタス。
二ヶ月前、勝負を持ちかけられて引き分けだった。
今までどんな魔法使いにも負けたことがないらしく、この俺に勝てなかった事が悔しかったのか、あれ以来ずっと対抗心を燃やしてくる。
「お前はなんだかんだ注目されるよなぁ笑」
そんなゆったりとした感じで言ってくるこの男は、ここに留学してから仲良くなった、俺の親友、名前はライヴ。
「まあな笑、でも退屈しないし楽しいぜ」
最後に紹介するのはこの物語の主人公である俺。
本名は沖田加雪。こっちでは某有名魔法使いの名前を連想させるハリタと呼ばれてる。
なんで魔法が使える世界にこの俺がいるのか
そして学生をしているのか
話せば長くなるのだが、どうぞ付き合ってほしい。
5カ月前、俺は悩んでいた。親はプライドが高く有名私立高校へと俺を行かせたのだが頭が足りなかった。
実績を重視するうちの担任にとっては、俺の成績には消極的で終いに別の高校へと誘導するために嫌がらせをしてくる始末。
板挟みになった俺は学校も家も居心地が悪くて、いつも図書館に行っていた。
その図書館で古い蔵書を読むのがなんとも心地よくて、俺の趣味になりつつあった。
そんなある日、読書コーナーの机の上に「一週間で貴方も魔法使い」とかいうタイトルの昭和チックなイラストが表紙を飾っている古ぼけた本が置いてあった。
よくいるんだよなぁ、ちゃんと戻さないと とちょっとしたボランティア気分で手に取ってみたはいいが何処にもその本の番号の棚がなかった。
仕方がないのでカウンターに行ってもそんな本知らないの一点張り。
もって帰るのもあれだし、捨てるのもなぁと思ってそんなこんなで元の所に戻して、帰宅。
母の勉強コールに、耳を塞ぎながら部屋に戻ると…
俺のベッドの上に本が置いてあるではないか…!
ただ不思議と気味悪さがなく、見詰めている内に手にとって読んでしまった。
そしたら案外面白くて一週間、ずっとその本にハマっていた。
丁度、半分まで読みかけていたところ栞が床の上に落ちた。
その栞には魔法効果高等学校編入募集と書いてあるではないか。
行ってみたいかも、そう思った瞬間眩い光に包まれた!
目を開けたら、見知らぬ教室の見知らぬ机に座っておりなんと筆記試験が始まったのだ。
そう、そこは魔法効果高等学校の教室であり、俺は受験をすることになったのだ!
まあなんだかんだで合格して、こうして冒頭の授業を受けているところに繋がるのだが
ここは俺にとってとても居心地のいい場所になった。
皆が俺を邪魔者扱いしない、それだけでも嬉しい。
そんな大切な場所を荒らす輩が現れたのは放課後の課外活動の時だった!。




