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日記その2

なんだか思ったより速く書けたので投稿します。

次のお話からはちょっと遅くなるかもしれません。



×月▲日 晴れ


今日もアリスと共に何時もの場所で魔法の練習。転生当初から考えるとかなり上手く扱えるようになった。よく使う闇魔法・影操作も今では影の手を6本くらいなら同時に扱えるようになったし、補助魔法を掛けても筋肉痛がそんなに痛くなくなってきた。もう痛みに慣れてきたんじゃないかと言われたらその通り過ぎてなにも言い返せない。


アリスも何を思ったのか、自分も特訓すると言わんばかりに口から火を吐いたり爪で木を引っ掻いたりしてた。ひっかくは兎も角お前火吐けんのかってびっくりした。本当にコイツ何なんだろう。ますます謎は深まるばかりだ。








×月◇日 晴れ


なんかよく分からんけど友達ができた。この世界に転生してから初めての友達である。嘘、オレの交友関係狭すぎ……? よくよく考えたらまだ6歳7歳で家の近くの森に毎日あしげく通ってたらそりゃ友達なんて出来んわな。


これを機に少しは練習の時間を削って友達作って遊ぶことを視野に入れてみるのもいいかも知れない。精神年齢が違うから上手く馴染めるか、それだけが唯一の心配だ。

あ、友達の名前はマルタって言うらしい。







×月←日 晴れ


やべえよやべえよ。昨日出来た友達普通にやばかった。まさかのこの辺一体治めてる領主の娘さんだったよ。普通にタメ口使ってたから不敬罪とかでしょっぴかれたりしないよな? 本人が畏まらなくていいって言ってたからタメ口だったけど、流石にしょっぴかれるくらいならチート駆使して意地でも逃げる。


……そんなことはいいんだ。初友達に舞い上がったオレは何時もの場所にマルタとアリスを連れて行って、魔法を見せてしまった。よくよく考えたら両手で数えられるくらいの歳の餓鬼がそれなりに魔法扱えてたら不審に思われるんじゃないかって事を失念してた。反応自体は良かったし好感触だったが明日からは気をつけなければ。








×月【】日 晴れ


突然だけど身体を鍛えることにした。理由としてはまさかの同年代の女子、つまりマルタに素の身体能力で負けたからだ。あまりのショックにその場で気絶し、マルタとアリスに凄い心配された。

数十分で起きたものの、精神的ダメージが凄かった。一応取り繕ってたけど絶対にバレてる。

1日で男としてのプライドがズタズタにされた。明日からどうしようか。








×月→日 晴れ


昨日の事が尾を引きすぎてるが、とりあえず今日からはマルタには内緒で身体を作っていく事にした。とは言っても身体を鍛える心得とかそんなのはないので軽く筋トレ辺りから始めてみた。補助魔法なんかは未使用でやってみたところ、腕立て伏せと腹筋30回くらいしただけで疲れた。これは酷い。

というかまず体力とかも筋肉とかも含めて、何もかもが足りない。お先真っ暗。前途多難。


…………とりあえず、続けられるだけ続けてみようと思う。継続は力なりって聴いたことあるし、何かしらプラスにはなるだろう。少なくともマイナスの方向には運ばない、と思いたい。








×月≡日 晴れ


今日も今日とて元気に体づくり。せめて自衛できるくらいの力は欲しい。

というか、自分の成長が一向に見られない。身長なんかも全然伸びないし、体重も増えない。アリスですら初めて出会った頃に比べたらかなり成長してるというのに身体が殆ど成長しない。

そもそも種族が違うから成長度合いもクソもないと言われたらそれまでなんだけど。


というか何がショックって、マルタに身長抜かれてる事がマジでショック。身体能力でも負けて、更には身長ですら負けるとかマジで完全敗北。これが育ちの違いか。

神様、本気で身長を伸ばしてください。今すぐにとは言わないんでせめて20歳くらいには180cm前後にしてください。それが無理ならせめて前世よりも身長を伸ばしてください。また今世でも160cm前半しか身長無かったら絶望します。








×月≦日 晴れ


最近マルタの姿を見なくなった。何時もなら町を適当に歩いてたらばったり会うってのが普通だったのに、ここ数日の間影も形も見ていない。まあ身分が違うからオレには伺いしれない事情があって会えないのかもしれない。少し寂しいが、また会える日を気長に待とう。

それはそれとして、最近他にも変化があった。成長が著しいアリスがとうとう体長が出会った頃から4倍ないし5倍くらいにまで成長しやがった。嫉妬の炎で自分を焼き焦がしてしまいそうになる。てめーの成長速度オレに寄越せよアリス、いや本当に。







×月§日 晴れ


きょうは なんにもない すばらしい一日だった









×月∞日 晴れ


流石に昨日はだらけ過ぎたので今日は頑張った。日課の筋トレと走り込み、魔法の練習を終わらせた後は存分にアリスと遊んだ。

そろそろアリスが何の種族なのかが知りたいが、調べてもイマイチ分からん。当てはまるのはやっぱりドラゴンとかその辺かなーとは思うが、判断材料が少なすぎて決めきれない。でも時間が経てばいずれは分かるとは思うから気長に待つか。マルタの件といいアリスといい、気長に待たなきゃいけないのが多いな。








×月≪日 雨


今日は色々とありすぎて書くことが多い。

まず一つ目。朝から凄い天気が悪くて、強めの雨と雷が頻繁に鳴ってるくらい天気が悪かった。仕方ないから室内で出来る筋トレをしてたら、母さんが友達が来てるって言って部屋に入ってきた。

意味が分からないまま玄関まで行くと、頭のてっぺんから足の先までびちょびちょのマルタが俯いたまま立ってた。

母さんがマを風呂場にぶち込んで、身体を温めさせた後替えの服を着せてた。その換えの服オレのだったんだけど。


で、とりあえず何があったのかを聴くために落ち着けさせてるところでオレはある事に気付いたんだ。

さっきまで雨に濡れてたから分かりにくかったけど、マルタの目が赤く腫れてて泣いてたのが分かったんだ。オレはなんで泣いてるのかって聴いてみたら、オレがマルタと意図的に会わないように避けてるって言い出した。酷い言いがかりだと今でも思う。


取り敢えず誤解だと、そもそも今まで町中で会ってたのだって偶然だとキチンと説明したら「本当に?」って上目遣いで何回も何回も聞かれたので本当に本当だって言ってやった。そしたらマルタが「そうだよね、アルト君がボクを嫌うわけないもんね」とか言ってきた。確かに嫌う理由が無いから嫌わないけどなんか腹立ったから髪をくしゃくしゃになるまでわしゃわしゃしてやった。なんか恍惚とした表情を浮かべてたのは気のせいだと信じたい。


そのままの勢いでマルタが家に泊まることになった。流石に嵐の中一人で帰らせる訳にはいかないからな。

……ぶっちゃけチート使えば嵐とかなんのその、鼻歌歌いながらでも帰れると思う。不用意に使いたくないからやらないけど。

という訳で今日はここまでにして寝よう。決して雷が怖いとかそういう理由じゃない。断じてない。








×月≒日 雨


まさか異世界に来てまで寝起きドッキリをかまされるとは思ってなかった。朝起きて妙に暑いなとか思ったら隣にマルタが寝てやがったぞ。見た目ショタとリアルロリの朝チュンとか誰得だよ……

何がどうなってこんな事になったのか分からずに頭混乱したままリビングに行ったら母さんがすっげえニヤニヤしてたから犯人だとスグに確信した。

そんなに実の息子の驚く様を見て楽しいのかドSが。というかマルタも素直に言うこと聴いてるんじゃないよ……嫌なら嫌って反論すりゃいいのに。


……まあ、過ぎたことだしどうせ止めろって言っても止めないだろうから良いとして。今日も天気がクソ悪いせいでマルタを家まで送れない。仕方が無いので、家の中でマルタとアリスと遊んでた。でもよくよく考えたらポーカーとかどう考えても見た目7歳8歳くらいの子供がやる事じゃなかったな、素直に七並べとか大富豪……大富豪はローカルルールがめんどくさいからやらなくていいわ。


で、ポーカーの結果はオレの惨敗。ふざけんなよマルタの手札大体最初からスリーカードとかなのにオレ最高でツーペアだぞ。インチキも大概にしろ! と声を上げたかった。






×月⊂日 晴れ


結局、一日経ってもマルタの親御さんが迎えに来なかったのでマルタに案内してもらって2人と1匹で家まで行った。お屋敷の周辺は騒がしかったから多分マルタを探し回ったりしてたんだろうな。

で、お屋敷の前まで行ったら門番さんがめっちゃびっくりして慌ててお屋敷の中に入ってってオレとアリスと何故かマルタも玄関に置き去りにされた。そのまま10分くらい待たされて漸く中に入れてもらったら、入るなりマルタのお父さんとお母さんが突撃してきてマルタがめっちゃ抱きしめられてた。苦しそうにジタバタもがいてオレに助けてって目で訴えてきたが、オレには止められそうになかったから諦めろって感じで目を逸らしてやった。決して昨日の朝チュンの仕返しだとかそういう事ではない。決してない。


その後、家族だけにしようとアリスと共にクールに去ろうとしたら何故か捕まったでござる。そのままあれよあれよとお屋敷の中に連れ込まれてめっちゃ感謝されて今日は泊まってけって言われた。親が心配しますし……って断ろうとしたらマルタがオレの服の袖をギュッと掴んで行かないでって連呼してきた。なにこの可愛いなまもの。結局根負けして泊まることになった。

その時に見せたマルタの「計画通り」って感じの憎たらしい笑みは当分忘れない。お前は新世界の神か。



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