閑話ゼットとマニコのとりとめのない会話
これは、五話と六話の間の話です。
「そういえばさ、ゼットってあの有名なロボットアニメからとったの?」
「ん? あぁ、いや実は本名まんまなんだよ。絶対の絶に人って書いて絶人」
「うわ、キラキラネームだ」
「キラキラネーム言うな。まぁ、両親ともにオタクだからな、早い段階であきらめたよ。あ、ちなみに元ネタはタカジョーっていうらしい」
「うん、知らない。それにしても両親ともにオタクなんだ」
「あぁ、実を言うと定年して暇だからって、このゲームの攻略最前線プレイヤーをやってたりする」
「え? じゃあ、なんで一緒にやってないの?」
「普通に考えて嫌だろ? こっちは仕事しながらであっちは悠々自適の年金生活。かけられる時間がそのまま強さに直結するMMOだ。両親のほうが確実に強くなる。となるとほぼ間違いなく装備だアイテムだって世話を焼いてくるんだぞ? それにあの人たちの効率重視プレイは性に合わないんだよ。正直な話、自分が同じゲームをやってるのを俺は秘密にしている」
「そうかな? 私は結構楽しいと思うけどないものねだりなのかな?」
「マニコの両親はゲーム否定派なのか?」
「ゲームっていうよりVRシステムそのものがちょっと怖いみたい。私がやるのも成績を落とさないこととか結構条件付けられたし」
「ほう、マニコは学生なのか?」
「あ、年齢は秘密ね。ミステリアスな女でいたいの」
「あぁ、わかった……。マニコは相当子供だということが」
「む~、子供じゃないし。そんなこと言ったらゼットなんておっさんじゃない」
「おう、おっさん上等だぜ。ま、そんなおっさんとガキンチョがこうして一緒に楽しめるのもMMOのいいとこだよな」
「ガキンチョ言うな。まぁ、そういうこともなくはないかな?」
そこで会話は途切れ二人は自分の作業に没というしていき、森には二人の作業音だけがコツコツと時を刻むように響いていた。
何も考えずに書いていたら設定が生えたでゴザルの巻。
ゼットは、両親の情報をできるだけ避けて攻略情報をあさっているので、回り道したり勘違いすることも多いというわけです。
マニコの年齢についての質問は受け付けません。ロリではないと思う。
今後も気が向いたら、頭の中のキャラクターをまとめるためにこんなミニ会話回を挟んでいくかもしれません。