悪党と、お嬢様。
すいません・・前話、赤と白を間違えてました。修正しました。
黒=正宗・誠・ヤンチ達
白=鬼丸・パッキン・石田
赤=赤姫
何日か経った不良特別学級。
「何やってんだ?お前ら、だせえ・・」コー
「こんなところで、三年過ごせるかっ」
「真面目になるんだよ」
男子生徒の何名かが、ボンタンも、いかつい髪型も止め真面目な格好に・・
「くそ根性ねえな・・黒北から、引っ越せやボケ!」コー
「うぐんっ・・うぐんっ・・」何やら、ゼロが咳払い
「静かにしてもらえるかねっ?予習してるんだがね・・」ヤンチ
「ぶっ!!・・」コーが噴き出す
ヤンチが真面目な格好して、メガネまで掛けて、一番前の席で勉強中
「おっ!ヤンチ生まれ変わったか?」やってきた教師
「ええ。素行がよければ、普通のクラスに戻れると聞いたもので」ヤンチ
「・・・・相変わらずだな・・」コー
「・・・本気で戻ろうとしてるな・・」ゼロ
だが、あっさり、頭ボーーーン!・・ってなって
結局また、一番後ろの席に勝手に机を移動するヤンチ
ちなみに席は、シード順で選べる不良のルール、窓際の一番後ろがヤンチ
コーは、面倒くさいから、後ろから入ってすぐの一番後ろ。
なぜか、ゼロは一番前。
「やっぱ先頭でしょ!」ゼロ
「・・・はぁ・・」ヤンチ
「普通、後ろ取るけどな・・・」コー
第三シードのゼロ
「ヤンチくんっ今日遊び行ってもいい?」ジャギ
「んっ?駄目駄目~。でも、いい匂いすんな~ジャギ」ヤンチ
スンっスンっっと、匂いかいでるヤンチ
ヤンチの席の前の女子が振り返り、ヤンチと会話
女子第一シードのジャギ
ジャギ 通称がジャギである。
名前がアキであるが、このクラスの女子の番格で鬼の様に喧嘩が強いからジャギ
北斗の拳からね・・・
ちなみに、あだ名付けるのは、ほぼ剛健である。
ほぼ、全員剛健が付けたあだ名である。
(うんっ。以外にいい感じだな・・
まだ、もう一つの策が残ってるが、大丈夫なんじゃ・・)教師
この、不良特別学級と共に、もうひとつ、秘策がある模様。
「え~、来週からですが、体育の授業は、いつもの、渡辺先生じゃなく、
これからは、別の先生がこのクラスを受け持つことになったので、
先に言っとくな~。」教師
「うい~~~すっ」
無難に揉め事もなく過ぎていく日々
~~~次の日~~~
「じゃあ、出席取るぞ」教師
「ヤンチっ・・」教師
シ~ン。
「ん?ヤンチ休みか?」教師
「なんだ~!?もう、真面目になるの止めたのか?」コー
真面目になるんで、もう絶対学校も休まないぞ!って言ってたヤンチ
「いやっまだセーフ。先生っ今日ヤンちゃん、家裁って言ってましたよ。」ゼロ
「あっ!忘れてた・・ヤンチ、家庭裁判所・・っと・・」出席を書き込む教師
「セーフで真面目か・・・それ?」コー
「用事だからセーフでしょ」ゼロ
「まあ、しょうがないな」教師
(いやっ・・・さらっと、流すのか・・中学生なら、ビックニュースだぞ・・
家庭裁判所に行ったなんて・・)森
森 通称・ハヤシ
この不良特別学級の生徒である。
東小じゃ番格だったが・・
(最悪だ・・このクラス・・ついていけねえよ・・)ハヤシ
「あっ!コーお前、もう、警察所行く時間じゃねえか?」教師
「あっ、やべえ、じゃあ、給食には帰ってきます」いそいそと出て行くコー
(これだ・・不良の質が違う・・普通警察に捕まる事なんて、めったにないぞ・・
ここじゃあ日常茶飯事だ・・やれ、警察に出頭で休みだ、家裁だ・・)ハヤシ
~~~家庭裁判所~~~
(つまんねーな・・・)後ろの方の席で講義聞いてるヤンチ
そして、お決まりの、自分のしたことや、悔い改める作文を書かされ、
この不良の大勢集まった中で、順番に読まされる。
窓の外眺めながら、他の不良の作文聞いてるヤンチ
だいたい・・
「僕は、無免許で、バイクに乗って・・・」とか・・
「もう、絶対人の物を盗んだり・・」とか・・
「殴られた、相手の気持ちも解るように・・」とか・・
「気にくわななっかたから、火炎瓶ぶち込んだ。ガソリンは、高かったから、
灯油にしたのが、これ幸いだった。明日からは、心を入れ替え・・」
「ぶっ!」ヤンチ
思わず、噴き出るヤンチ
剛健だったから・・・
~~~家裁の帰り際~~~
「ヤンチも来てたのか」剛健
「だなっ。超偶然だな」ヤンチ
二人で帰りだす事に。
「割と早く終わったな」剛健
「へへっ」ヤンチ
「あっ、お前、女の所行くんだろ?」剛健
「ちょうど、下校時間に合わせられるしな・・メールしとこ♪」ヤンチ
「お前、彼女居るんだから、特別学級でもいいじゃねえか」剛健
「変わってやろうか?じゃあ」ヤンチ
「ぜってぇ~~~っ・・・・・・・嫌だ・・・」剛健
「溜めたな・・。もっと、キャピキャピと・・やれ、スイーツだ、ファッションだ、
そういう会話が聞きてえんだよ・・」ヤンチ
「分かる・・あいつら、暴走族の会話ばっかりだもんな・・」剛健
剛健は黒月駅で降り、ヤンチはそのまま電車から剛健に手を振る。
一駅、二駅と過ぎ・・
『次は~無月~無月~』車内アナウンス
(っと・・帽子、帽子っと・・)帽子をかぶるヤンチ
まあ、ヤンキーでは無いが、真面目とは、言えない髪型のヤンチ
さらに、学ランを脱ぐ・・
最近ヤンチは、太いボンタンは穿いてない。
割と、シュッとしたズボン。まあ改造ズボンだが・・
(だせえよ、ぶっちゃけ、ヤンキーファッション・・
もっと、シュッとした、不良になりたいんだよ、俺は・・)ヤンチ
学ランを脇に挟み、ポケットに手を突っ込み歩くヤンチ
まあ、癖と言うか・・
それでも、ここでは、目立ってしまう・・
ヒソヒソ・・
「不良かしら?」
「ポッケに手~突っ込んだまま、歩いてる・・」
「帽子も、反対向きに被って・・」
それに、学ランを脱いだのは、黒北だと分かるから・・
黒北の校章入りの学ラン。
学校の校門から、少し、離れた場所で待つヤンチ
目立たぬようにしてるが・・
「ねえ・・あれ、噂の・・」
「うおっマジか・・恐ぇ・・」
「黒月の人間なんだろ・・」
「・・・どこの人だっていいじゃないっ」舞
「あっ・・舞ちゃん・・ごめん」
(聞こえてるよ・・)ヤンチは、下を向いたまま・・
「ごめん遅れてっヤンチ君っ」舞
「うんっ。・・行こうか・・」ヤンチ
人目が気になる。
大体、中学一年生くらいの男子と女子が一緒に二人で歩いてれば、自然と目立つ
それにこの場所・・・
「ねえっおごるから、お茶しよっ」舞
「へへっいただきます」ヤンチ
学校近くのお店に入る二人
「おまたせしました・・」店員
「おいしいよっここ。食べてヤンチ君っ」
「うんっ。・・くっ・・すごくおいしい・・」笑顔のヤンチ
スイーツと紅茶
くっそ、うめえ!って、言いそうになったヤンチだが、なんとか堪える。
(高ぇえ・・紅茶一杯800円!?このケーキも・・さすが、無月・・・)ヤンチ
「あっ、友達歩いてる」窓際から見下ろす舞
「あっ、さっきの子ね。ごめんね・・なんか」ヤンチ
「・・・怒るよ・・」舞
「・・・ふふ・・俺が、ごめんっ。変な事言って」ヤンチ
ヤンチが恐縮してるのも、分かる。ここは無月。
そして、ヤンチの彼女・舞
私立無月中学校二年の生徒である。
この東京で、三本の指に入るほどの・・・超お坊ちゃま、お嬢様学校。
軽くお茶済ませてからは、散歩を兼ねてショッピング
「あっ、ヤンチ君、ここの、八階に、いいお店あるの行っていい?」舞
「うん。いいよー」ヤンチ
そしてまた・・
「あっ、ここのビルの最上階からの景色最高だよ、見る?」舞
「おおー高ぇー。20階位あるな・・」ヤンチ
無月・・・
月が見えないから無月
高級住宅街と、高級商業地というか・・
黒月とは、月とすっぽんのような地区。
見渡す限り、おしゃれな、高級マンションと、ショップやビルが並ぶ街。
(あっ・・煙・・黒月だ、あっち。・・すぐ分かるな・・)ヤンチ
屋上から、景色を眺めるヤンチと舞
「・・こないだ、タクシーで帰った時、黒月通るんだけど、やっぱ、恐いね・・」舞
「・・分かる・・・・ここに住んでれば・・
俺が、たった、数時間ここに居るだけでも、なんかもう、別世界な様な・・」ヤンチ
「・・気にしなくていいんだよっ。別に黒月だからって」舞
「・・うん・・」ヤンチ
それでも、何か自信の無いヤンチ
ここでは、黒月に住んでるだけで、敬遠される。
「もう、街の匂いが違うな・・」ヤンチ
「ははっ。こないだも、言ってたね。あと、歩いてる犬さえ違うって」舞
事実である。ここでは何か甘いような、やさしいような・・
黒月は、もう、焼肉!って感じ。あと排気ガス臭いし・・
それに、散歩させてる犬も、ここでは、オシャレで、高そうな犬ばかり。
服まで着させて。
黒月は、ほぼ、雑種。首輪も付いて無いのもゴロゴロ。
もう、食べてるものも、違うし・・
こっちは、何か缶詰の高そうなの・・
黒月は、投げ捨てられた、食い残し・・
「ギュっ」
「へへっ」ヤンチ
「ふふ」舞
自然とつながる手。
ちなみに、黒月地区の最大の武勇伝は・・
『昨日、俺っ無月に言ってよ~』って会話である。
ど田舎の農民が鍬持ってトラクターで、青山に現れる位の勇気が必要である。
まあ唯一、月の地区で来れるのは、唯一都会的な、隣の赤月の者くらい
黒月→白月→赤月→無月の並びである。
「ちっ・・ウチのアイドル、バカが、取りやがって・・」
「ばかっ聞こえたらどうするんだよ!黒月の人間なんだろあれ」
「ああ、あそこは、貧乏人と不良しか居ないからな」
「でも黒月にも、金持ち地区あるじゃねえか」
「こっちの金持ち、・・俺等とは、違うよ。汚い金持ちだ」
「ああ。ヤクザとか、裏の商売の金持ちばかり・・」
「結局、クズなんだよ、どいつもこいつも、黒月は」
「親も、兄弟も犬も、ホルモン臭いしな」
「わははははは」去っていく無月中の集団
途中から、僅かに聞こえたような・・・
「・・・・・」ヤンチ
「・・駄目よ・・」舞
「・・・うん・・」ヤンチ
握った手が強く、少し震えていたのが分かった舞
「ふふっ。明日、私が会いに行ってあげるっ」舞
「えっ!?だっ!駄目駄目っ!」ヤンチ
「いいのっ。いつも、無月か赤月だしデート。一度行ってみたいの黒月に」舞
「へへ・・うん。了解っ。でも・・・・」ヤンチ
ヤンチの機嫌を、うまくコントロールしてる舞
「・・・・・泡吹いて、倒れるな・・・」ヤンチ