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黒月  作者: 火村虎太郎
第二章 ヤンチ
7/42

不良特別・・

黒北中始まって以来の最大の大荒れ学年



「しゃっは~」

「割れ割れ~ははは」

「王政復古の大号令じゃあ~」


とりあえず、訳わからずまま、このフレーズ言ってる一年。


「止めろお前ら!」教師

「いい加減にしろ!」教師


一年の不良達が窓ガラスを叩き割る。


「っち・・逃げられた・・」教師

「最悪だ・・分かっていたが・・」教師


すでに、小学校時代から荒れているヤンチの学年

たびたび、新聞沙汰になることも・・


さらに、暴力にも屈する事も、捕まる事も、なんとも思わない連中ばかり

教師が何を言おうが、警察が来ようがお構いなし。

というより、慣れ。

中学生位が警察に一度でも捕まれば、しばらく自慢話だが

小学生時代から頻繁に警察にお世話になってる連中。

少し、いや、二・三本頭のネジが外れてるような・・


「・・ねえ、ヤンチ君っ」女子

「ん?何~」ヤンチ


真面目な女子に話掛けられるヤンチ

それを見ている、割れたガラスを片付けている教師達


「・・・ヤンチは、人気なんですがね・・割といい子ですし・・」教師

「あそこを、うまくコントロールしないとな・・」教師



「・・寒いよ・・・(ブルっ)」女子

「だね・・(ブルっ)」ヤンチ


もう、校舎にガラスは、ほとんど無い・・


「しゃあ!こっちも、割ったれー」

「おおー廃墟にしてやるぜ」

「マジ止めちゃいなよ、ユー、ぶち殺すぞ!」ヤンチ


「えっ?・・・いやだって・・」(ユー?)

「う・・うん、先に割り出したの・・」(何に影響受けた?)


ヤンチが最初にガラスを割り出したのだが・・


「俺、剛健のクラスのガラス全部割っただけだぞ!嫌がらせで」ヤンチ


「いやっ、そっから・・・」

「うん、剛健君が、じゃあ、俺もヤンチにぃ~って・・・」


「あああ・・そうだった・・でも、もう止めろ寒いから

 これも、王政復古の大号令だ。」ヤンチ


「ういっす」

「了解っすヤンチ君」


きっと、響きが気に入ってるだけのヤンチ。


それを遠くで見てる教師達


「なるほど・・ヤンチの言うことは聞くみたいですね」教師

「いい案思いつきました・・私。校長に進言を・・」教師


何やらこのクロキタ史上最悪の荒れた状況に、何か策を考えた教師。




~~~給食時間~~~


(ふふ・・不良だなっ俺っ)


何やら、一年の不良が、自分の給食持って階段を上がる


(屋上に、給食持って行って食べるなんて、ふふ・・不良だ・・完全に不良だ。

 あとで、女子に聞かれるぞー。給食どこで食べてたのって?

 ふふ・・、ああ~?んなもん、屋上で、空眺めながらよっ・・かな。)


「ガチャっ」屋上のドアを開ける不良


「うぐっ?」



そこには・・


「ジュ~~~~」

「ほらっ、このホルモンもう焼けたぞ」

「ぶはぁ~やっぱ、給食には、プラス、ホルモンとビールだな」

「タレ頂戴っこっちにも~」


「なっ!ヤンチ君!」


ヤンチと剛健が屋上で、焼肉


「おおっ、食べていいよ。匂いに誘われてきたな~」ヤンチ

「100円でいいよ。仕入れくそ安いし」剛健


(次元が違う・・不良と言うか、はっちゃけてる・・)給食のお盆を持ったままの不良



を、隣の屋上から見てる二年の誠


「マジか、あいつら・・・何か、別物を見てるようだ・・」誠

「普通、よくて、屋上でタバコ吸うとか・・」正宗


黒北は、学年で分かれている校舎。

一年の校舎の隣が二年。そしてその隣が三年。


「んっ?二年が見てるな・・」ヤンチ

「誰だ?№4か・・どっちが頭か分からねえけどな・・」剛健


正宗と誠


「おいっ!・・やっちゃえ」ヤンチ

「ははっ、オッケー。ヤンチ君」麗二れいじ


いつも、ヤンチと剛健の周りに居るこの一年の不良


通称・ゼロ ゼロちゃん


「キュイ~~ン。キュイ~~ン。キュイ~~ン」


「なっ!あいつ等、ロケット花火打って来やがった!」誠

「考えられねえ・・・」正宗


もう困惑・・。普通ありえない・・しかもこの黒北で・・

花火を学校でするなど・・さらに上級生に向けて・・



当然・・


「こら~~~!お前ら、何やって!・・・」飛んで来る教師


「ホルモンです♪」ヤンチ

「ほ~るもんです」剛健

「食べます?黒月名物ですが。」ゼロ


止まらない一年の躍動。


(もう、どれから、怒れば・・・)教師も困惑、次元が違いすぎる・・



~~~校長室~~~


「もうこれが最善かと・・」一年担当教師

「うむ・・超、超、変則だが・・」校長


「なんで、本当に、この学年は不良が多いんだ・・」

「まあ、小学校の方からも、入学する際、話が来てたよ・・」


黒月史上始まって以来の荒れた学年になるかもと・・


「まあ、とりあえずこれで・・」

「早速、学年集会だ」校長



~~~~~~~~~


「あっ、ヤンチっ」教師

「ん?なんだい?ティーチャーズ?」ヤンチ


(ズ・・は、要らないかな・・)教師


「ヤンチには、先に言っとくが・・・」教師が何やらヒソヒソ



「・・マジ?かわいそー。くくく、オッケーりょうかーい」ヤンチ

「ああ、もうすぐ始まるぞ体育館だ」教師


体育館に集められる一年一同。

当然、何かあったと、先回りで体育館に入り込み、

二階の影で見てる正宗と誠


「あっ・・お疲れさまです」正宗

「お疲れ様です。アン先輩も、気になりましたか・・」誠


アンも、この場所に現れる


「・・・くく・・よく見ろ」アン


「あっ!反対側に、火村さんと、横沢・・」誠


現、黒北最強グループ

それに、よく見ると、外にも、各学年の不良達が・・


「やっぱ、気になるよな」正宗

「退学?いきなり?」誠

「義務教育だからそれは無いだろ・・だが、奴等なら・・」アン




「じゃあ、始める・・・」教師

「うむっ」校長



「なんだ?一年集めやがって・・」コー

「お前、退学じゃねえか?くくく」剛健

「なんだろうね?」ゼロ


「くく・・(俺はもう、聞いた)」ヤンチ


喋り出す教師


「超、変則だが・・そしてまだ、一学期だが、クラス替えをする事に決定した」教師


ざわ・・・


「・・現在、一クラス30人ちょっと、一年は全部で10クラスあるが・・」教師


少しクラスの人数を減らし、一つクラスを増やす。

特別クラスの11組を・・


ざわつく生徒達


(くくく・・残念だな、本当に悪い奴だけを、集めるらしい・・

 不良特別学級だ・・この黒北に害をなす者を集めてな。

 くく、教師と仲良くて、それに、真面目な奴にも人気あってよかったよ・・

 何が楽しくて、ヤンキー女子しか居ねえクラスに入るんだよ・・

 しかも、この学年のヤンキー女子かわいいの居ないしな・・)ヤンチ


「・・人数的な問題で、全員は、このクラスじゃないが・・」教師


(よしっ。くく・・そりゃそうだ、

 女子も入れれば、この学年の不良は30人超える・・)ヤンチ


「・・・このクラスに入る者・・シード順に発表する・・」教師


いわゆる、裏ドラフト


(コーだ・・・)

(絶対コー・・もしくわ、剛健・・)

(いやっ、ゼロちゃんも・・)


各々が、色々なことを考える。


(はいはいっ。どうでもいいや)コー

(やだな、コー君とは・・同級も殴るしな・・)ゼロ


「第一シード、ヤンチっ!」教師


「ブーーーーーーー!!!!」ヤンチ


「なっ!ヤンチ君が泡吹いて、倒れた~」

「ぶははは、当たり前だろ」コー

「なんで、逆に自分はセーフ見たいに、思ってたんだ・・」剛健


「そんなぁ・・・」本当に切なそうなヤンチ


だが、この発表で、以外な事が・


「なっ!剛健君が、落選?」

「どうして?どっちかって言うと、本命・・」


「・・・さよなら・・ヤンチ・・ブスばっかりと、三年過ごすのか・・

 がんばれよ・・友よ・・・・ぷっ・・ぷぷぷ~」笑いだす剛健


「いやだぁ~いやだぁ~真面目な子の方が、かわいい子多いのに~」ヤンチ


剛健が、普通のクラスに。

あとは、だいたい、有名な不良達が特別学級へ


「ぶはは・・うまいな、ゴミは、寄せ集めたほうが、掃除しやすい」アン

「不良特別学級・・しかも、この黒北で・・」誠


「ふっ・・」火村

「マジか・・」横沢


(最善・・水と油の剛健と、コーは、離すべき、そして、他は・・)教師


「お前ら、気合い入れねえと、ぶっ殺すぞ」コー

「うっ・・」ゼロ


(ちゃちな不良はコーで、抑えて・・)教師


「やめろっコー」ヤンチ

「そうか?殴っといた方がいいぞ、このコバンザメ」コー


(コーは、ヤンチで抑える。)教師



黒北史上、いや、日本の中学校初?

不良特別学級、発足。


「ヤンキーイレブンか・・」

「おっ、いいね、その呼び方」


「死の十一組・・」ヤンチ

「あれっ?お前が言っちゃう?」コー


死んだほうがましだーーーーって、思える位・・


「ヤンチ君よろしく~」ヤンキー女子

「よかった~ヤンチ君と一緒でぇ~」ヤンキー女子


「・・なんで、うちの学年は、

 みんな、デブのタイプのヤンキー女子しか居ないんだー!」ヤンチ


よく学校に一人くらい居る、ブスでデブのタイプのヤンキー女子が、

見事に、10人全員・・・


「ははっ本当ねっ」ヤンキー女子

「みんなキャラかぶってるし」ヤンキー女子



「ペっ!」ヤンチが唾を吐き


「うわっ、ヤンチがグレた」剛健

「ぶはは、行け行け~極めろ道を~」コー

「ヤンちゃん、急に悪党の顔になったな」ゼロ


「黒喧、王政復古の大号令じゃあああああ」もうやけくそのヤンチが叫ぶ


「おお!」「おおいくぜ!」「黒北取りだっ」



月の地区に伝わる情報



~~~白月~~~


「まず、その雷イレブンに、他取ってもらうか」パッキン


(雷っ?)


「最善だな、ウチの兵隊消耗せずに済む・・」鬼丸


だが・・


「どうしたんだ?急に赤月の奴等?」パッキン


「うっ・・・」鬼丸



不良人数の少ない赤月の連中が、急に、肝が据わったというか・・

少ないなりに、全学年で一致団結して、盛り返す。気合と根性で。


「お前、潰したはずだろ?」パッキン


「赤姫にさ・・」鬼丸



何か、月のキーマンの赤姫・・・



この世代で、月の頂点に立つのは・・・



月の乱戦が始まる。

抜け出せない迷路に迷い込む・・悪党達。

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