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黒月  作者: 火村虎太郎
武蔵黒月出撃門の戦い 最終決戦
29/42

やりたい放題だな・・


(てか、何で、ここで渡部 篤郎の、ものまね?)ヤンチ


「愛ぃ・・なんてぇ・・いら・・ねぇ・・よ・・」剛健が、か細い声で



「何やってんだ!剛健」ジャギ

「でた・・悪い癖が・・目立ちたがり屋・・」ゼロ

「後先まったく、考えないな・・」井伊


まあ、怪我人達も、このイベントに来ないはずがない


「・・いやっこれが最善だったかも知れんな」ケンゾー

「ああ・・ある意味、剛健のファインプレー・・」鬼丸


負ければ終了なのだ、ここは、剛健が出て、わざと負ければ・・

まだ鬼丸やケンゾーを使う前に終われるはずがない。

もしかすれば、鬼丸とケンゾーだけでケリが付く可能性もあるのだ


(なるほど・・矢貫が熱くなってんのか・・

 まあ、ウチとしては、ラッキー。これで剛健脱落・・)正宗


(なるほど・・暴走を止めに来た・・

 これだけでかい抗争だと、冷静な判断が出来なくなるのか・・

 ブルって、動けない俺は、この気持ちまったく分からんが)誠


「・・なんだよ・・ちゃっちゃと、終わらせようや」ヤンチ

「・・・ああ・・」剛健


くだらない一戦目が、始まる。

誰もが、勿体無いと・・


「がはああぁ!!」ヤンチ

「しゃあ!おら~先手必勝~!」剛健


(ガっ!・・ガチンコだあぁ!!!)全員


剛健が思いっきりヤンチを吹っ飛ばす


「つ・・強いっ!さすが王政復古ナンバー2」

「ああ・・その辺の不良と格が違う・・」

「パンチで人が飛んだ・・」

「なんちゅう豪腕・・」



「なっ!バカなのか?」正宗

「赤姫・・狙い?」誠


(わからん・・だが確かに今ヤンチを取れば・・)コー


王政復古は脱落・・

残り火村・コー 対 小月


(まあ正直、米谷かプラス石田残しで小月の勝ち・・

 んで・・争奪戦に残るのが・・)コー


米谷・石田・剛健・鬼丸・ケンゾー・・


(んっ、こうなると、米谷石田を潰したい鬼丸ケンゾーが参戦

 そして、誰であれ、残るのは・・)コー


剛健と、もう一人。しかもそいつは、すでに手負いのはず・・・


(僅か二勝で、赤姫を攫う予定か!?

 確かに、剛健なら、手負いの相手なら最終決戦も勝つ可能性も・・

 そこまで、考えて?)コー


吹っ飛ばされたヤンチが起き上がり


「うっ・・・」剛健


「・・・・・」ヤンチ



「・・・飛んで来るぞ・・」ゼロ

「飛んで?」井伊


ヤンチが少し後ろに状態を反らす


「・・・・コンっ・」少し甲高い音


「えっ・・」

「なっ!」

「はっ早い」


まるで、ゴムのように引いて発射されたように飛び出し


「ごっ・・剛健っ・・くっ・・手当て」ゼロ

「うわああ・・・顎砕けてるぞありぁ、すぐ病院だ」井伊


「マジか・・・」正宗

「・・・・ワンパンで、あの一年が・・」誠


(・・・・ま・まるで・・)覇王


弾丸・・



(やべえぞこりゃ・・甘く見てた・・)米谷

(くっ・・そこまでか?)石田


猛者なら、すぐに分かる。

抜けている・・

たまに出る異端・・異質・・天才・・


「・・敵はぁ・・・本能寺にぃ・・・・ありぃ・・」ヤンチが、か細い声で


(おお!渡部 篤郎返し!しかも、似てる!さらに上いった!)ゼロ



(・・王政復古・・どうした・・)呆れる赤姫



この大勝負で、やりたい放題の剛健とヤンチ

緊張感が無いというか・・でたらめというか・・



「まあ・・次だ・・良くも悪くも天才だ・・」鬼丸

「バカヤロウがっ、それでも剛健脱落だ・・」ケンゾー


そう、一戦目終了・・・


次は火村派の選択


まあ当然・・


「さて、俺の出番だが・・」


コーが前へ・・


そして、次の番の小月が受けるのか受けないのか・・


「スルー・・」米谷


「うん。一応、誰で、スルーか、言って」二代目


曖昧なルールだったが


(なるほど・・)米谷

(なるほど・・)鬼丸


例えば、今回、誠で、スルー

次は誠は出せない。スルーするなら他の者で。

だが、チーム内で誰か一戦すれば、またリセット。

また人数分スルーも可能


(んっ?強い方でスルーした方がいいのか?

 ややこしいな、このルール)ヤンチ


「米谷・・どういった判断が正しい?この状況は・・」石田

「・・・正宗でスルー!」米谷


(まだ答えが出ない・・

 捨て駒の誠を、どうするかの判断が難しい・・)米谷


(なるほど・・無難な所で様子見か・・)鬼丸


「誰か、頭いい奴居ないの?」ゼロ

「スチャっ」

「おおー」ゼロ


井伊が頭良さそうなメガネを掛けて・・


「ここは、誠でスルーでしたね。答えは最後に出したい者以外からスルーです

 まあでも、次が火村なので、誰でもよかったですが、小月は・・

 きっと、ルールでチーム最後の火村は絶対に参戦じゃないといけないはず

 その火村に対して、小月のスルーが認められれば・・」井伊


(おおー、そのキャラで行くのか井伊ちゃん。

 確かにそのポスト空いてる)ゼロ


「いいか、一旦、ルールを確認する絶対出るな」鬼丸


「んん~!んん~~!!んん~!!!」


ケンゾーに口押さえられて、体も押さえられてるヤンチ


(出るっ!出るって、俺!)って、言ってるヤンチ


「ウチも、俺(鬼丸)でスルー」鬼丸

「うん・・じゃあ・・」二代目


火村登場


「・・ここは、もう、火村で確定、小月か、王政の誰かが戦う事になる

 小月っ・・誰だ?」二代目


(なるほど・・でないと、ずっとスルーなら成り立たない・・

 うまく出来てる。スルーしていったら、こういった状況で・・)覇王


結局、大将が出撃する事に・・


「・・一回、ルール確認で、言ってみるか?」石田

「そうだな・・増本で、スルー!!」米谷


ざわ・・・


これが認められれば、火村対、王政復古の誰かで確定?


「うん。・・じゃあ、王政復古・・一人出せ・・スルーは無し」二代目



「おお・・なんとなく分かってきたな・・」

「むずいな・・」

「まあ、やって行けば分かる・・」


「ん?じゃあ、さっき、鬼丸君でスルーしたから・・」ゼロ

「そうっ。残るヤンチかケンゾー君で出撃になる。

 先ほどは、ヤンチでスルーが最善。

 そして、もう次の事も考えなければ・・」井伊


「次?」ゼロ


(ふんふん・・)全員が井伊の説明に耳を傾ける


なんか、この喧嘩ルールの先生居るぞ・・

頭の良さそうななの居るぞ・・

ミスタールールブックだ・・的に見てるアホばっかりの不良達



「例えば、火村に勝った場合・・次の選択は小月

 小月はまだ一戦もしてないのでスルーした、正宗・増本以外・・」井伊


「じゃあ、まず米谷でスルーして行って・・」ゼロ


米谷でスルー

ヤンチでスルー

石田でスルー

鬼丸でスルー

誠、出場確定・・


「そうっ。それに対して、王政が勝利したら・・」井伊

「もう、スルー出来ないじゃん小月・・この場合のルールは?」ゼロ


これを聞いていた二代目が付け加える


「最初にスルーした者から出場・・正宗か、次は・・これは確定」二代目


「なるほど・・んで、もし、火村戦にケンゾー君使ってたら・・」ゼロ


「いやっ一戦すれば、リセット出来るから王政復古は、

 また誰でも出せれる。」井伊


(ふんっふん・・)全員


まあこうなれば、出て行くのは・・


火村 対 ケンゾー


黒北のナンバー1とナンバー2がぶつかる


「がんばれーケンゾー君っ」ヤンチ


「以外に、ウチに有利に進んでるな」石田

「ああ・・どっちが負けてもウチは儲けもん」米谷


火村が負ければ火村派は終了。

かつかつコーが赤姫争奪戦に残るだけ



「火村さん、俺まだ戦ってねえ」コー

「分かってる。」火村


(正直いい勝負・・どっちだ?もし負けたら・・)鬼丸


本当にヤバイ王政復古も・・

残りが、ヤンチ・鬼丸

小月が、米谷・石田・増本・正宗・誠のフルメンバー


(うん・・最初の剛健ってアホのせいで、ジリ貧になるぞ

 ここが、キーポイントか?)覇王


運命の第二戦・・


「うおおおおおお」火村

「しゃはははは~」ケンゾー


開戦。黒北番長決定戦も兼ねて・・


そう・・火村は負ければ本当にお終い・・

黒月愚連隊にも、入れない・・

入れるものは、トップグループ・黒北の番長だけ・・



(くく・・負けろ火村・・)遠くで見てるアン


(・・なるほど・・)ヤンチがそれを見つけて・・


喧嘩は、やらなければ、絶対に敗北は無い。


(火村が負けたら、黒月愚連隊の権利はケンゾー君・・

 だが、ケンゾー君は興味も無し・・じゃあ、必然的に無敗のアン?)ヤンチ


(くく・・気づいたか?

 そうっ。無敗だ俺は・・それじゃあ弱いから、

 今日この戦いが終わった後にでも火村を狙う。手負いのな・・。

 このみんなが見てる前で、番長決定戦だとか言ってな・・)アン


アピール・・


喧嘩なんて、たった一度勝てばいい・・

ここぞというポイントで・・効率的に・・



勝って、


そして俺が黒北のトップに・・・・



「うおおおおお」火村

「くっおりゃあああ」ケンゾー



「・・・・・・・・」ヤンチ少しテンション低めでうつむく


目の前で先輩が少し押されている・・

ヤンチくらいなら分かる・・どっちが強いかなんて・・


そして・・


遠くで見えたから・・

手で胸押さえて、泣きそうな顔の人が居たから・・



(がんばれっ!がんばれっケンゾー君っ)イイ



恥ずかしいから・・

今まで散々カッコつけて来たから・・


負けられない・・

負けたくない・・


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