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黒月  作者: 火村虎太郎
武蔵黒月出撃門の戦い 前哨戦
25/42

代理戦争で決定・・


~~~黒月の夜~~~


「お前等、カンパだっ全員金出せや」


(またか・・)飯塚

(ほんっと、クソ先輩が)ガン


黒月愚連隊である。


黒月愚連隊の歴史はそう古くない

現総長でも4代目だ。


「なんだっ?これしかねえのかっ?」

「・・・・すいません」四代目


四代目にこう言ってるOBが、創始者の初代総長だ

そしてこの初代と一緒に居る男・・


「もっと、後輩から引っ張って来いやっ、

 特に、飯塚と・・えっと、特攻隊長ガンよっ」


「ちっ・・」飯塚


「・・・今、ちって言ったか?」


(そりゃそうだ・・おめえ、飯塚さんの二個下だぞ・・)ガン


米谷である。


「ドッ!」

「くっ!」飯塚


(このやろう!殴りやがった!)ガン


「ははは米谷、大事にしろよ兵隊は」初代

「かかかっ、来年俺が総長になったら、イジメまくってやるよ」米谷


(このやろうっもう我慢できねえ!)ガン


と、思っていたら、飯塚が・・


「・・先輩っ、もう申し訳ないですけど、黒月愚連隊割りますわ」飯塚


「ああ!?何言ってんだ!たかだか親衛隊長が!

 黒月愚連隊の名前がねえと、生きていけねえぞ!

 分かって言ってんのか!?」初代


「そうだぞ、飯塚、おめえは、もうちっと賢いかと思ってたのによ」四代目


(もう、腐った後・・四代目も・・)ガン


まあ、実際そうだ

他の不良グループとの数々の抗争で敵は多い。

この今の黒月愚連隊もただの不良チームになれば、あっという間に飲み込まれる

やはり、黒月のネームバリュー・・過去の・・


「黒月っ黒月って、先輩の時3~4人の弱小チームじゃないっすか!」飯塚

「・・・何やっコラ!クソガキが!」初代


言ってはいけない事・・

事実、黒月愚連隊の名前を有名にしたのは、二代目達

それに、ひたすら先輩面して、金をせびるだけの初代


「米谷っ・・」初代

「押忍っ」米谷


「くっ」飯塚


ヤキ・・


無様に年下の中学生から・・


(くそっ!くそっ!)飯塚


誰よりもその気持ちは強い。後輩も見ている・・

これほど屈辱的な事はない


「止めろやっ米谷!」


「うっ先輩っ」

「お疲れ様ですっ」

「押忍っお疲れ様ですっ」


全員が大きな声で挨拶。


(ちっ!こいつら、こいつにはペコペコか・・)米谷


「なんだ?おめえ?俺に文句あるのか?」初代

「・・・・割りますわ・・黒月愚連隊」


(先輩っ、先輩っ!)飯塚


そう、この人物こそ、黒月愚連隊を率いて有名にした男

二代目総長。


「ちっ・・潰せ、四代目っ米谷っ」初代

「・・はいっ」四代目

「かかかっ」米谷


「くそっ乱闘?先輩だけは守るぞ」飯塚

「はいっ」ガン


(黒月愚連隊同士での乱闘?・・負ける・・やれば・・

 実際もう、他の奴は、びびって動けねえ・・

 実質、二代目と、ガンと俺だけか?・・)飯塚


「まあ・・わかってんじゃねえかお前等」初代

「ええ・・先輩には逆らえませんので・・」


他の兵隊は初代に・・


(年下でも米谷に付いていく・・これが生きる為だ・・

 でないと一生イジメられる。もう不良じゃ生きていけねえ)


まさに、二代目と飯塚・ガンの三人だけに


「ザッ・・」「ザッ・・」「ザッ・・」


「うっ!なんだお前ら!」初代

「お前等・・」ガン


この光景を影で見守っていた集団


「・・・米谷の総長は、認めない・・ここで潰す・・」火村

「俺も二代目に憧れて不良してんだ・・二代目に付いていく」アン

「当然。俺達も」正宗


「このやろうっ」米谷

「くっ・・」初代


たかだか中学生でも、10人くらいが全員バット持ってくれば恐いもんである


「俺も便乗するかな・・」


「矢貫・・」火村


(こいつか!そっくりじゃねえか!兄貴と、かかかっ)米谷


そしてゾロゾロと・・


「ヤンチ~勿論手伝うぜ~」

「殺そうや・・ここで」


王政復古の連中も


(ちっ!・・困った。この人数いくら中学生でも、今ぶつかればこっちの負け・・

 俺には、メンツがある、こんなとこで中学生にやられたとなっちゃ~)初代


もう、不良としては、何もかも失う。

外に対しての睨みも利かなくなるし、後輩に対しても・・


「タイマンで、いいですよ先輩。

 勝った方が、残って、負けた方が、黒月愚連隊を去る・・

 これでどうです?後腐れなく・・」二代目


(くっ・・勝てるわけねえ・・こいつの強さは十分知ってる。

 今でも体鍛えて・・こっちは・・)初代


毎日いい飯食って、いい酒飲んで、いつも不規則な生活でたるんだ体


(それにタイマン?武器も使えねえ・・かっこがつかねえ・・

 これだけの人数が見てるのに・・)初代


まあ、メンツだ。不良は。


(ほうっ・・こりゃ、一気にカタつく・・

 米谷潰しというより、問題はその後ろのこの初代・・

 これを二代目が潰してくれるなら・・)ヤンチ


「・・・若手に決めさそうやっ・・米谷っ」初代

「はいっ!」米谷


(まあ・・そうなるか・・逃げるわな。)ヤンチ


ある程度、名前が売れて来たら、もう絶対に喧嘩は負けられない。

だから本人が出ないことが基本である。


「・・・じゃあ、こうしようやっ先輩」二代目


二代目が提案を・・


米谷か、火村か。

勝った方が次の総長に。

負けた方は黒月追放・・もちろんそちら側に付いたOBも・・


(火村で勝てるのか?負けたら・・)ヤンチ


やっかいだ・・米谷がまた力を付ける事に・・

それに、二代目というOBの力も失う・・


(いやっ・・勝っても、俺の復讐ができねえ・・俺の手で、潰したいっ)ヤンチ


「・・・ウチも入れろ・・三つ巴だ」ヤンチ


「バカ言うな、俺の不利になる一方だ」米谷


三人でタイマンしても、二人は米谷を狙う・・


(タイマンは不利・・というか、俺の隠し玉五人衆も使わずに負けられるかっ

 戦力は圧倒的にウチ。全面戦争の方がいい・・)米谷


「かかかっ・・・こうしようや」米谷


今度は米谷が提案


若手だけで・・三つ巴で・・

ついでに赤姫争奪戦も兼ねて・・


「中学生だけでか・・俺はそれでもいいぞ」二代目(信じる・・正義を)

「・・いいだろうっ」初代

(これなら、負けても俺の責任はねえ、米谷に押し付けて、

 他所で、またやり直せばいい)


いつからか・・

先に、負けた時の逃げ道を考えるようになったのは・・


「結局、頭取れば勝ちでいいのか?」ヤンチ

「当然。兵隊が残っててもな」米谷

「なるほど・・」火村


米谷・火村・ヤンチ・・王様を取られれば負け・・

たとえ、強力な兵隊を多く残しても・・


(なるほど・・米谷有利。

 小月の人数に五人衆?に守られて、出てくるのは最後

 それにくらべて、戦力の弱いウチ、火村は出だしから前線で戦わないと、

 あっという間に兵隊に突破される。

 この矢貫はバカだから、いきなり突っ込む・・まあ他の主戦力もそうだ

 王政復古はバカばっかり。勢いに任せて突っ込むだけのキチガイ集団・・)アン



だが、ヤンチの考えは違う

 

(どうして?これだと、圧倒的に米谷不利・・

 単純な事・・ウチは火村と揉めてる暇は無い。

 火村にしてもそうだ、ぶっちゃけ連合みたいな感じになるぞ・・)ヤンチ


「・・・・・・・・」ヤンチ


ヤンチが考える。


おかしい・・・


何だ?どうして?


罠?


罠?



どうせ、みんな嘘月だ・・

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