嘘月
~~~無月~~~
「このやろうっなんで舞の彼氏取るんだよ!」愛
「流れで、そうなっちゃったんだよ!」イイ
つかみ合って揉めてる愛とイイ
「もう、やめてよー。もう、いいから・・もう・・うう・・」舞
泣いている舞。ヤンチとの別れもだが、
仲のいい愛とイイが揉めてる方がもっと辛い・・
(舞っ・・ごめん・・)イイ
「矢貫の所行ってくる!あのバカヤロウが!」愛
~~~黒月~~~
「でも、いいじゃねえか、お前イイさん好きなんだろ?」剛健
「そりゃ好きだけど・・」ヤンチ
こんなもんなのか?恋の終わりって?
「てか、知ってたんだヤンちゃん・・米谷が犯人って・・」ゼロ小声で
「ああ・・」ヤンチも小声で
(そっか・・じゃあ、俺のやる事は・・・)ゼロ
ゼロに取って一番邪魔なのは、誠だ。
抗争を誘発する、起爆剤・・
理想はこの一年抗争せずに、黒北に戻りたい。
でないと、抗争になれば三年に、いいように使われる。
(しかも・・・ヤンちゃん、知ってたのか・・それで・・)ゼロ
実は今もゼロには、監視が付いている
ずっと見張ってる目・・これにはゼロも気づいている・・
ゼロが裏切って、また王政復古に付かないか?変な情報を漏らしてないか?
あくまで、表面上王政復古とは、仲良くしてる風に・・
「まあ、大丈夫か・・」増本
「ああ・・裏切りはしないだろ。ペナルティーは誰もが恐い・・」
(増本・・二年№1・・確かに火村さんには、かわいがられてるが、
派閥には入ってなかった・・ちょっと距離を置くと言うか・・
まさか、米谷の子分だったとは・・二号が仕入れてくれた情報・・)ゼロ
あくまで、二号はゼロの味方だ。
~~~赤月~~~
「んで、ケンゾーさん、本当に赤月にも、
その米谷の子分ってのが、居るんですか?」井伊
「だな・・だから探しに来た・・先に潰そうと思って・・
あっ!ねーちゃん、俺と別れて、今ヤンチと付き合ってるぞ」ケンゾー
(知ってる・・・)井伊
(知ってる・・・)バラ
そして・・・
(ヤンチか・・やっかいだな・・・
唯一の弱点で鉄板だった舞を人質に取るってのが駄目になった・・
もう、別れたんなら利用出来ねえ・・くそっ!
イイさんを攫うなんて無理だ・・一騎当千の女だぞイイさんも赤姫さんも
まあいいか・・くく・・米谷さんには悪いけど俺が欲しいのは・・)バラ
赤姫・・
赤姫と付き合ってるってだけで、もうこの辺じゃ有名人だ。
不良最高のアイテムというか・・
(この抗争に勝って、最後に、タイマン決戦でもして・・)バラ
まあ、赤姫争奪戦も、同じ派閥の者同士が参加してるし・・
(なるほど・・こいつか・・下向いて、ニヤっとしやがった・・
もう王政復古に潜り込んでやがるか・・
イイをヤンチにやって正解だったな。
イイならヤンチを、うまくコントロールしてくれる)ケンゾー
やるべき事がある・・
(王政復古最大の武器で、最大の弱点はヤンチだ・・
まだ荒い・・何もかも・・感情が豊かすぎるというか・・
感情に任せて、破裂するタイミングを間違えば、燃え尽きちまう・・)ケンゾー
そして
今、ぶっ叩くべきか?泳がすべきか?
「・・まあ、米谷の同級生とかだろうな」狂犬(ここは、こう言っとくか)
「三年・・番長グループかな?」井伊
「かな?確かに、もう関係ないはずなのにピリピリしてるな」バラ
(ほほうっ・・役者だな)ケンゾー
みんな嘘つき・・
(嘘月か・・・・)ケンゾー
月の不良達は、こう言われる・・
自分が生き残る為に・・
~~~小月~~~
「今の全5月は?」米谷
すべての月の地区のベスト5である。
「鬼丸・火村・ケンゾー・パッキン・矢貫かと・・」小月三年
「・・王政復古強いな・・」米谷
「まず、火村と王政復古ぶつけるのが得策じゃないか?」石田
「ウチの石田以外の五人衆は動けるのか?」米谷
「万全です。・・もう動かしますか?」小月三年
「いやっ、まだ潜伏させてろ・・」米谷
石田(白月)・増本(黒月)バラ(赤月)・・・・・
「だいたい、どうやったら、月制覇だ?」米谷
「ああ・・赤姫争奪戦ですね?・・きっと・・」小月三年
火村連合と王政復古を潰せば・・
「まあ、そうなるか・・」米谷
「もうこの三つ巴ですね。ウチの小月と」小月三年
「んで、ラストはタイマンか?」石田
「おっ!やる気だな。かかかっ・・俺も出るかな」米谷
「・・んだよ・・まあ、後腐れなしなっ」石田
「かかかっ」米谷
抗争に勝って、タイマンでも勝たねば・・
~~~黒月~~~
「矢貫っ!お前このやろうっ!」愛
「愛さん・・ごめん・・」ヤンチ
(わー・・そっくり・・赤姫・・舞ねえと・・)剛健
(でもすぐ分かるな・・やんちゃだ・・)ゼロ
「いって~~~殴らなくても、いいじゃん愛さんっ」ヤンチ
「・・・・気合入れてやったんだよ・・忘れたのか?・・・」愛
ヤンチと、愛と鬼丸の兄貴は米谷に殺された・・
「・・・いやっ・・今なら、良く分かる・・
愛さんが、月を制覇した奴と付き合うって・・」ヤンチ
「ああ・・遠まわしだったかな?」愛
「いやっ・・よく分かってるよ。鬼丸君もパッキンさんもケンゾー君も・・
そして俺も・・・この愛さんの言葉で動き出したし・・」ヤンチ
分かっていたが、抗争には発展せず、誰も動かなかった・・
時期尚早・・そんな言い訳をして・・
だが、愛が火を着けた・・敵も味方も・・
「今、叩かないと、でかくなるぞ・・」愛
(黒月愚連隊か・・確かに・・今、米谷は、羽の無い鳥・・
小月を卒業すれば、黒月愚連隊の兵隊も名前も使い
米谷ならあっという間に増殖していく兵隊・・)ヤンチ
「ねえ、愛さん・・争奪戦って、彼女居てもオッケ~?」剛健
「・・・・マジか?ずりい・・」ゼロ
(空気読まねー・・相変わらず・・)ヤンチ
「ははは・・勝ったチームで、それからまたタイマンでもして決めなよ
・・誰でもいい・・それが、例え悪党・・米谷でも・・」愛
ヤンチの方を見て言う愛
いや、言い聞かしている?
(愛さん・・・)ヤンチ
(でも、それくらいじゃないと、この赤姫さんには、釣り合わない・・
月で一番なら、当然、男も月で一番じゃないと・・
てか・・・ヤリてえぇ俺も・・赤姫さんと・・)ゼロ
「でも、いいじゃん王政復古?
東京破天の残党が米谷幕府に挑む・・錦の御旗を掲げて・・か?」
「素手の喧嘩にこだわる、喧嘩の錦の御旗を掲げて・・」ヤンチ
「薩長連合ならぬ、白黒連合。我これ武士道なりっ!」剛健
「武蔵黒月官軍ここにありっ!」ゼロ
「・・・官軍か?お前等?・・」愛(あんま意味分かんねーな・・)
どっちかっていうと、悪党幕府に挑む、賊軍なような・・
「スンっ・・スンっ・・」
「スンっ・・スンっ・・」
「スンっ・・スンっ・・」
「・・・お前等、何匂い、かいでんだ・・」愛
ちょっと、愛が後ろ向いた隙に・・
「うっ」剛健 (バレた・・)
「いやっ・・」ゼロ(目に焼き付けよう・・おみ足綺麗~)
「匂いって違うんだな~いい匂いっ愛さんも」ヤンチ
(想像できる・・今日、こいつらに、おかずにされる・・
思春期って恐いな・・怒る気もなくなるな・・)愛
~~~次の日の小月学院~~~
「バカヤロウが、ちょっと、殴っただけで、家追い出されたよ」のの
「ははっ、親まで殴るか?ののくん。」
「まあ、寮が楽しくなって、俺等はいいけどよ」
(あいつのせいで、黒北の二年が熱くなってやがる・・
王政復古も、とばっちり・・どうするべきか?
一年おとなしくしたかったが、それじゃあ遅いか・・)ゼロ
~~~黒北一年の不良特別学級~~~
「なっ!どうしたんだよお前等!?」ヤンチ
数人しか学校に来てない同級生
来た奴も怪我人ばっかり
「昨日・・出撃門で・・」ハヤシ
ヤンチが合コンしてた時・・
まあ、本隊じゃないが、様子見で攻めてきた小月の生徒
普段は、王政復古以外の生徒が出撃門にたまっているが・・
二年・三年は、誠の自宅に襲撃。
「もう、全滅寸前で、狂犬さんが、応援に来てくれて・・」ハヤシ
「・・・コーは?」ヤンチ
学校にも来てない・・
まさか、コーがやられるとは思えない・・
「来てるぞ、特別にクラス変わったんだよ」教師
「えっ?」ヤンチ
「じゃあ、代わりの新入生入って」教師
「はいっ」「ガラっ」っと教室の扉を開き・・
「え~・・今日から、不良特別学級に入学?入・・隊?
剛健13才ですっ。ちょっと、引っ込み思案の、面白い事の一つも言えない
モヤシっ子なので、みんなイジメずに仲良くしてください。」剛健
「・・・・・」ヤンチ
「・・・・・」ハヤシ
「・・・・・」教師
「あれっ?もっと、イエ~イってなるかと思ったのに・・」剛健
「・・か~え~れ~・・・」ヤンチが誘導する・・
「かーえーれっ」「か~え~れっ」「か~え~れっ」
帰れコール・・・
抗争は?
~~二年の校舎~~
「うるせえなっ・・また不良特別学級か?」正宗
「帰れコールが鳴り止まないな・・」ヒデ
「てか、先輩、これからよろしくっす」コー
「・・・俺の足折っといて、よく、先輩って言えるな・・」正宗
「いやっ本当は先輩に憧れてました」コー
「・・・・」正宗冷ややかな目で・・
「まあまあ、貴重な戦力だ。水に流そうや」ヒデ
(ここ・・正宗で確定・・次の次の黒月愚連隊は・・
そして、俺が、その次になる為に・・・)コー
負けろ・・王政復古
負けろ・・ヤンチ
遠くで見てるヤンチ
というより、目が合っている二人
(・・・・コーじゃねえのか?五人衆・・・・
まさか、バラちゃんも米谷の派閥に入ってたとは・・
押さえる所は、押さえてくるな米谷・・
石田・増本・バラちゃん・・
後二人・・絶対コーと思ってたけど・・
いやっ・・米谷居れて五人なのか?・・)ヤンチ
だがどこかに居る・・最低でも後一人・・
強力な奴が・・
どこに?黒?白?赤?無?子?
誰?・・・・
きっと、最後ぶつかり合う・・・敵は?




