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短編小説

君の翼に

作者: うわの空

知ってた?

人はね 飛べないんだよ


君は知らなかったんだよね

だから飛ぼうとしたんだ



笑ってたじゃないか

その日まで笑ってたじゃないか

飼ってた小鳥を右手に乗せて

「私も飛べたらよかったなあ」って

そう言って 笑ってたじゃないか



空っぽになった鳥かご

空っぽになった部屋



小鳥はどこかに飛んでいった

君も一緒に飛ぼうとしたんだ


君も一緒に飛ぼうとした


君も 一緒に






知ってる

本当は違うって




君は



落ちるために飛んだんだ





君は 平気なふりがとても上手かった

そして僕は とても鈍感だった




空っぽになった鳥かご

空っぽになった部屋

空っぽになった君

空っぽになった僕





知ってる?

人はね 翼になれるんだ


大切な誰かの翼になれる



僕は君の翼になれなかった

僕は君を飛ばしてやれなかった





あれから毎日

君が飛んだ屋上で

君のことを待ち続けてる



もう2度と会えない君を 待ってる




もしも会えたなら その時は



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