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空駆ける雷鳥

「討伐戦?…………え、は、今から!?」


「トネルオラージュとか聞いた事ないぞ!?」


「レイド戦をいきなりサプライズ実装するとか運営正気かよ」


「普通こういうイベント戦は準備期間何日かあってからの開催だと思ってたんだけどなぁ」


「もしかしてこうやって注目を集める為にいきなりぶっこんできたのか……?」



何の前触れもなく始まったレイド戦に、周囲のプレイヤーは俺含めて大混乱の真っ只中にいた。

運営がどんな腹積もりでイベントを速攻で叩き込んできたのかは不明だが、始まってしまったものは仕方がない。我先にとギルドの外へと飛び出していくプレイヤーの後を追うように、俺も走り出した。


ギルドの外へ出ると、降り注ぐ雨と雨雲が立ち込める上空には小さな鳥の群れと、その鳥を何倍にも巨大化させた怪鳥とでも呼ぶべきほど巨躯のモンスターが空を駆け回っていた。


おそらくアレがトネルオラージュだろう。巨大な身体にも関わらず、とても俊敏な動きで両翼をはためかせて飛び回るトネルオラージュの額からは鋭く伸びた角が生えており、帯電を示すエフェクトが伺えた。


雨が降る中でよりにもよって雷属性の魔法を使ってきそうなモンスターが相手とは。地面に雷を落とされようものなら感電してしまう恐れもあるし、これは戦いにくいな。


あと地上に降り立ってくれないとそもそも攻撃が届かないぞこれ。遠距離攻撃スキル持ちや弓使いなどの遠距離系、魔法使い系のジョブじゃないとダメージ入れられなくないか?



「クソが!!降りてこーい!!」


「射程範囲外で弓届かねぇぞオイ運営!!ちゃんとテストプレイしたのかよ!?」


「誰かー!ヘイト系スキル持ってないか!?」


「ヘイト系スキル使おうにも有効射程範囲外で見向きもされねぇよ!!」



うーん、非難轟々の阿鼻叫喚。というかまさかの遠距離攻撃ジョブ筆頭の弓でも攻撃届かない高さにいるのかよ。

そうなってくると何かしらのギミックか?目下怪しいのはあのトネルオラージュを縮小した小さな小鳥達の群れだが、あの小鳥の群れも上空を飛び回っていてそもそも攻撃を当てられる位置にいない。

何かしらの方法で注意をこちらに向けて、攻撃が届く範囲まで引きずり込む必要がある。

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