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感想を述べよ(配点:10点)

「どういたしまして。ところで、貴方には先程の戦闘はどのように見えていて?」


「?えっと……どのように、とは?」


「言葉通りの意味よ。間近で私と彼らの戦闘を見て、貴方が抱いた感想をお聞かせ願えるかしら」



何かを試すような問いを投げかけられ、その意図をよく理解出来ないが感想を突如として求められる。

知らぬ間にミサさんの気に障るような事をしてしまったのだろうか?邪魔にならない様には務めてはいたんだけれどな。

感想と言われても「ただただ一方的な戦闘、というより蹂躙でしたね。圧倒的でした」みたいなのはなんとなくだが望んでいる返答ではないだろうし。うーん、そうだな……。



「闘争の飢え、のようなモノを感じました」


「……何故、そう思ったのかしら?」


「えっと、途中でPK集団が攻める気力をなくした時に気落ちしているように見えたんです。だから自身へ恐れず果敢に挑戦してくる存在や闘いを求めているのかなぁと」


「……、そこまで露骨に態度として出ていたかしら?」


「その時、声音が少し下がっていたので、何か気に入らない事があったのかなぁとは思いました」


「そう。……私もまだまだ未熟ね、忠告痛み入りますわ」



バツが悪そうに右手で顔を隠して頭を振ったミサさんは、それからステートウォッチを操作して何やらアイテムを取り出す。



「騒動に巻き込んでしまった件の迷惑料よ。売却すればそれなりの額になりますわ。もしくは素材として防具を作るのも自由です、貴方の好きになさい」



差し出されたミサさんの手には虹色に輝く鱗、先程まで戦闘を繰り広げていたリペアドランの素材が握られていた。



「迷惑料だなんてそんな、受け取れないですよ」


「なら言い方を変えましょう。忠告に対する謝礼よ。受け取って頂戴」



この言い回しも拒否するのであれば実力行使も辞さないわよ?というのが言外にヒシヒシと感じる。

別にそんな大した忠告、というか感想を述べたわけじゃないんだけどな……。まあミサさんがそれでいいのであれば貰っておくとしよう。思わぬ棚から牡丹餅だ。



「わ、わかりました。ありがとうございます」



ミサさんから差し出されたリペアドランの素材を受け取り、ステートウォッチを操作して亜空間箱に放り込んだ。売ればそれなりの値段になるとは言っていたが、果たしていくらで売れるのだろうか。リペアドラン自体が超強力なモンスターだから、かなりの高値になりそうだが、そうなると素材として防具にするとしてもかなりの費用がかかりそうだな。

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