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頽斜流剣術の使い手

聞く限り異界顕現とやらはどうやら無作為に選ばれたキャラクターが消える現象……?のようだが、なんらかのイベントの仕込みみたいなモノだったりするのだろうか。流石に世界全域でいきなりNPCが消えるなんてのは、なんらかの大規模イベントの匂いがする。


リドーの予想が当たるかどうかは置いておくとして、1ヶ月以内って事は早くても月内、遅くても来月上旬になる。夏の大型アップデートの詳細告知が来月初旬に出る事を考えると、それと照準を合わせて仕込んでいても不思議ではない。


トネルオラージュのレイド戦、唐突にやりすぎてめちゃくちゃユーザーからお気持ち凸されたみたいだからそれに対するアンサーか?にしたって、1ヶ月前から仕込み始めるのは極端すぎるような気もするが……わからんなぁこの運営。



「とりあえず用心しとくこった。……ま、ワシやケーラ嬢らが消える可能性もあるがな。今生の別れにならん事を祈るよ。予期せぬ遭遇だったが、久々に顔が見れてよかった。またな、ケーラ嬢」



そう言うとリドーは俺達がやってきた方向に向けて立ち去っていった。それを深々と頭を下げて見送るケーラ。残されたのは、猿叫をもろにくらって死屍累々となった住人達と、辛うじて対処が間に合った俺達。



「………………で、なんだったんだい今の喧しい絶叫爺さんは」



リドーの姿が遠く離れて小さくなるや、レオレクスは苛立ちを隠そうともせずに足先でタンタンと地面を踏み鳴らしながらケーラへと問い掛ける。



「リドー公は元ミズガルズ国防隊の総隊長であられたお方だ。私が小さい頃、何度か公私で世話になっている。それと同時に腕利きの鍛冶師でもあり、私が持つこの短剣を鍛え上げたお方でもある。髭を伸ばしていたせいで即座に気づけなかったが、あの構えですぐに気がついた」


「……あの薪割りみたいな構えかい?」


「そうだ。あの構えは『頽斜(たいしゃ)流剣術』の『雷鋒(らいほう)』と呼ばれる型で、『頽斜流剣術』は渾身の袈裟斬りを以て万物を斬り伏せんとする理念の元で開流された流派だ。剣を振るう際に必ず掛け声を出すのだが、リドー公の領域に到達すれば、その掛け声ですら相手を萎縮させて制圧する武器となる」



()()()()()()()ってなんだっけな、なんか聞き覚えが……えーっと確かチェストの掛け声で有名な示現流の元になった流派の元の1つだったか?先制攻撃による一撃必殺を理念とした剣術が元ネタだろうか。



「そうらしいね。お陰様で耳を塞いだのにも関わらず、頭の奥がガンガンするよ。てか謝罪の一言すらなかったんだけど?」


「リドー公は豪放磊落(ごうほうらいらく)なお方だ。そういう事もある」

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