三大王族
「……ケーニッヒだって?なんだいなんだい、なんだってルナティス三大王族たる『ケーニッヒ家』の者が治安維持活動なんてやってるんだい」
「私は本家ではなく分家の者だ。領地もなく領民もいないので、自分の食い扶持は自力で稼ぐ必要があり、こうして組織に属して治安維持活動に勤めている」
ルナティス三大王族の『ケーニッヒ家』、……王族?ケーラって王族だったの!?なんとびっくり仰天、いま明かされる衝撃の事実。
え、それじゃあ姉にあたるリーラライフさんも王族の1人って事になるじゃないか。本家ではなく分家との事だが、そうなってくると知らなかったとはいえ、俺とレオレクスは王族相手に攻撃を仕掛けた事になるのだが、不敬罪とか適用されたりしないだろうな……?
「なんだいそりゃ。アルフヘイムの『ルナ家』、ニザウェリルの『イミル家』、ミズガルズの『ケーニッヒ家』といえばアタイですら名前の知ってる王族だってのに、分家とはいえ随分と世知辛い生活を送ってるじゃあないか」
「そればかりは仕方がない事だ。現在の『ルナティス』の統治は、先の大戦で多大な功績を挙げられた『ルナ家』のニール様が一大勢力を築かれている。他の二家は功績で遅れを取った上、大戦当時の両家の当主が『サンセット』のバーナー様と戦い命を落として凋落が囁かれた。その結果、分家ではあるが王族に名を連ねる者といえども、時代の流れには逆らえないという事だ」
「はー、そいつはまた嫌な時代になったもんだねぇ」
ヤレヤレ、といった具合に大きく溜息をこぼすフェニア。それを見たレオレクスがボソッと言葉を洩らした。
「ストーリー関連は全く追ってないから何言ってるのかオレにはサッパリなんだけど、キミはあの会話の内容わかるかい?」
やたら長い専門用語交えながら何言ってんだこいつら、といった具合に微塵も興味がなさそうな感じの表情を浮かべるレオレクス。まあレオレクスはシナリオとかゲーム設定とか興味なさそうだし、こういう反応を示すのも無理はない。
とはいえ俺も俺でシナリオ関連はあまり調べていないので、それぞれの単語の意味は理解出来ても、全体の流れがよくわかっていないので、耳にした単語が頭の中に定着することなく右耳から左耳へとスーッと抜けていく。
「いや、俺にもよくわからないです。とりあえずケーラとリーラライフさんが王族の一員っぽい事くらいしか」
「え、リーラライフ王族なのかい?……王族、王族かぁ。まあそう言われるとどことなく気品高い感じはする、……かな?」
改めてそう言われると、先程の地上の街中でケーラ相手へのリーラライフさんの有無を言わせぬ威圧感、事実を知れば権威ある王族の放つ威圧感だったと考えると腑に落ちる。姉としての威厳も合わさればそりゃもう向かうところ敵なしにもなろう。……いやちょっと何言ってるのかわからないですね。どうした俺、眠気がスクラム組んで押し寄せてきたか?




