表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/219

電光石火の秒速決着

「なんか動かなくなったけど殴っていいのか!?」


「……あー、ごめんたぶんもう終わった。殴っても意味ない」


「ウッソだろオイ!?」


「なんかすまん」


「いいって!とりあえずクリアしたって事っしょ!?んでどうすりゃいいのこれ?担いで帰るのか!?」


「担ぐて。倒したモンスターはステートウォッチをかざせば回収される。回収出来たらギルドまで戻るか」


「オッケー!」



動かなくなったブルーボアに近づいて、モリーがステートウォッチをかざして回収する。同じクエスト参加者であるなら回収作業は別に倒したプレイヤーでなくても問題ないようだ。



「んじゃ戻るか」




それからとんぼ返りで俺とモリーはギルドへと帰還した。『瑞氷』のはじめての実践使用だったが、流石に弱すぎて何の参考にもならなかったな。なんなら最初の投擲でかなり体力を削ったまであるんじゃないか疑惑。140km/hくらい出てたしあの投石。


ギルドに戻った俺達は出立する際に説明されていた回収カウンターへと向かった。宝くじ売り場のように透明な板で遮られたカウンターの向かい側には、欠伸混じりの気怠げそうな茶髪でボサボサヘアのNPCがいて、その手前には自分の腰くらいの高さがある黒いモノリスが建っていた。



「なあシキ、どうすんのこれ?」


「やったことないから俺もわからん。そこにいるNPCに聞いてみるか」



討伐したモンスターの回収は体験済みだが、回収したあとはどうするのかを俺は知らない。ステートウォッチ内にトネルオラージュ戦で回収したフードゥル突っ込んだままだしな。これ放置したら腐敗進むとかないだろうな……?



「すみません、クエストで討伐したモンスターの回収をお願いしたいんですが、どうすればいいですか?」


「んー?あー、はいはいモンスターの回収ッスねー。それじゃあそこのモノリスに回収したモンスター選んでピッとしてもらっていいッスか?そしたら自動で回収するんで。んで()()()()()()()()()()()()()()()()()とりあえずピッとよろしくッスー」



まるで友達に話しかけるかのようなフランクさで頭をボリボリと掻きながら説明を受ける。転移先というなにやら気になるワードが聞こえたが、転移系の魔法……やはりあるのか?



「モリー、とりあえずそこのモノリスにステートウォッチ当ててみてくれ」


「こう?」



ステートウォッチがモノリスに触れた直後、モノリス全体から淡い光が溢れだす。底部から文字の刻まれた模様が床へと広がり眩い閃光を放った直後、モノリスはその場から跡形もなく消失した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ