表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
156/221

友人からの誘い

『いま暇?もし暇ならランク上げ手伝ってくれ!』



モリーから届いたメッセージはランク上げの誘いだった。勿論、断る理由は特にないのですぐに返事を出す。用件も済んで暇になりかけていたところだし丁度いい。



『わかった。今2番街にいるんだが、ギルドまで行けばいいか?』



メッセージを返すと、すぐに既読になった。



『頼む!てかギルドん中、なんか知らんけどめちゃくちゃ人で溢れてるから外で待ってるわ!!』


『了解』



どうやらギルドは変わらず大混雑しているようだ。まさかとは思うが、プレイヤーが殺到しすぎて受注出来るクエストなくなってたりしないだろうな……?そんな一抹の不安を覚えつつ、俺はギルドのある1番街まで駆け出した。



敏捷の大幅上昇とパッシブスキルである『高速走行』と『瞬息俊行』のおかげで、スイスイと街中を風のように走り抜け、あっという間にギルド前まで到着する。2番街を抜けるまでの間、襲撃を受けたり他のプレイヤーが襲われているような事はなかった。まあ事件が発生してないならそれはそれで。


ギルド前は大量のプレイヤーが入口を行き交い、通勤通学で大混雑している駅の改札口のような有り様だった。運営から配られたゲーム内通貨で装備を整えたプレイヤーが、新装備を試す為に殺到しているのだろう。そこかしこから自慢げに真新しい武器を自慢するような会話が聞こえてくる。



「いやぁ運営様々だぜ。欲しかった武器買えてラッキー!しかもラスイチだった、あっぶねー!」


「武器屋の店頭在庫ほぼスッカラカンだったもんな、あんなのはじめて見たぜ」


「それな!ほぼ売り切れで店員のNPCの顔すげーことになってたのマジでウケたわ」


「道具屋に寄ったらポーションとかマナポーションの回復系アイテムが軒並み在庫切れで買えなかったのは気がかりだけど、まあその辺の雑魚モンスターで試し切りするから別に問題ないか」



話を盗み聞く限りだと、武器屋とアイテム屋の店頭在庫は殺到したプレイヤー達があらかた買い尽くしてしまったらしい。市場に甚大な混乱を招いているが大丈夫なんだろうかこれ。ポーションやマナポーションを転売するプレイヤーとかでてきたりしないか?



『ギルドに着いたけどどの辺りにいる?』



懸念を抱きつつとりあえずギルド前にいるらしいモリーを探すも、プレイヤーがこうも多いと人を探すのにも一苦労である。モリーに到着した事をメッセージで送るが、すぐに既読にならない。うーん、モリーのなんか()()()()()()金髪ロングのエルフは目立ちそうだからすぐ見つかりそうなもんだが……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ