8.未知なる世界と見えてる危機 sideレイジ
こっちも更新しないとネ。
とりあえず、公園を出て大通りを目指す。ここが住宅街なら多少歩けば繁華街とかには出るだろ。
人に会わないな。普段なら犬の散歩してる人とか、この時間なら仕事帰りのサラリーマンも見当たらない。
「でも、こっちから車の音とかは聞こえるな。」
音のする方に向かって歩き続ける。そうして歩いて5分経った頃、
「ウッソだろ・・・。」
大通りに出た。出たのだが、それは自分にとって見覚えのあるものとは余りにもかけ離れていた。
自動車はタイヤがなく地面から少し浮いていて走っている。
ビルの形も自分の知る角張ったそれが並んでいるのではなく、丸々としたもの、某テレビ局の球体展望台のようなものが連なって建てられているもの、更にはビルから別のビルが生えているようなものまである。
「建築基準法はどうなってんだ建築基準法は・・・。」
ふと、周りを見渡す。光景に唖然としてたが、人の様子も少し、いやかなりおかしかった。
背を曲げ、肩を落とし、顔は下を向け、表情自体は見れないが、どう解釈しても良い気分ではない。
まるでこの世界に希望なんてないみたいな様子だ。
(いつぞやの僕みたいだ・・・。)
僕はビル群の中でも一際目立つ、白亜のビルに向かって歩くことにした。たくさんある中で唯一無二のビルに見える。きっと何かあると根拠もない確信で歩き出した。
テクテク歩く。人々は避ける気配が無いから僕は人と人の間を縫うように歩く。歩速も歩調もスローペース、避けるのは大変だった。
「東京でもこんなこと無いよ、完全にディストピアじゃん。」
僕にとっての常識の世界の方がマシに思える。
現実がマシに思えることってあるんだねー。
なんて考えていると、
「commander003、ニソンカイヲ、アタエタフシンジンブツ。ホソクシマシタ。タダチニブリョクコウシヲ、カイシシマス。soldierB1,B2,B3」
「「「ラジャー、デス。」」」
さっきのロボットのお仲間が現れた。
おいおい、民間人がいる中で武力行使なんて何考えてんだ?そう思ってたら。
周りの人達が蜘蛛の子を散らすように逃げていった。更に、その人混みの間からロボットの機動部隊らしき機体が数体追加で現れた。
「タイショウノ、キョウイドノソクテイ、ライトシールドオヨビスタンボルトノ、シヨウキョカ・・・ショウニン、ブソウシマス。」
ロボットの左手からはSF映画で見るような半透明の盾、右手からは電流がビリビリ流れている警棒のようなもの、後ろにいる奴らはサブマシンガン。多分さっきのように麻痺弾・・・
「ジツダンシヨウノ、キョカショウニン。ソウテンシマス。」
「マジで射殺する流れじゃん!」
思わず叫んでた。
意外と同時並行で書いててもごっちゃにならない。