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20話 錬金術師 アズサ・ルーラ

「その格好どうにかならないの?」


 ある日、リュウガのボロボロの姿にルイが苦言を呈する。リュウガの怪我は回復魔法では治す事が出来ないために医者の治療の後は自然治癒になる。そのため服の下は包帯でグルグル巻き状態だ。


「別に問題ないだろ。依頼は達成出来んだから」


 本人はそんな状態でも仕事を達成出来ているので関心がないようだが、


「でも、サブマスターがボロボロだとギルドのメンツ的には回避したいですよ」


 ゴウの言うようにリュウガのボロボロの姿は街の人達に目撃されており、


「剣聖に勝ったのはマグレじゃないのか」

「剣聖が手を抜いていたのではないか」


 などの噂が流れておりギルド的には大変よろしくない。


「そうだね。何とかしよう」


 マイは頷く。何か当てでもあるのだろう。自信満々の顔をしている。


「具体的にはどうすんだよ?」


 リュウガの疑問に、


()()()()に頼る」


 笑顔で答えた。



 錬金術師とは鉱石や植物やモンスターの素材etcから様々な物を作り出す者たちである。そんな者達に何故リュウガの怪我を治すのに頼るのかというと ‘エリクサー’ を錬成して貰うためだ。エリクサーは凡ゆる病気、怪我も治せるのだがそれ故に滅多に市場に出回らない幻の品だが、


「知り合いに錬金術師がいるからもしかしたら錬成して貰えるかも」


 との事でリュウガはマイとその錬金術師の家を訪ねる事となった。

 

 そして、


「そんな訳だから、アズサ。エリクサーを錬成して欲しいの」


 今、マイは知り合いの錬金術師である彼女、アズサ・ルーラに頼んでいる。アズサは長い銀髪が美しい白衣がよく似合う美女だ。何でも魔法学院時代に錬金学園との交流会がありそこで仲良くなったそうだ。錬金学園とは錬金術師の育成機関で3年制だそうである。


「事情は分かったよ〜。だけどその前にお願いがあるんだけど、私って今研究のムシだから働いてなくってさ〜。マイのギルドで働かせて〜」


 そんなアズサからのお願いに、


「嬉しいよ! ありがとう」


 その言葉と共に抱きつく。そんな2人を見て、


(話がとんとん拍子で進んでギルドの人員も増えたのに何でこんなに嫌な予感がするんだ)


 リュウガは難しい顔をする。


「それじゃあ、エリクサーの錬成お願い」

「良いよ〜。じゃあ素材を頂戴〜」

「えっ?」


 さっきまでのテンションが嘘のように下がっていった。


「まさか、素材もないのにここに来たの〜?」

「いや〜、てっきり錬成に必要な素材が揃っているものだと思ってたんだけど」

「ある訳ないじゃん〜。さっきも言ったけど研究ばっかで働いてないから金がないんだから〜」


 何とも言えない空気が漂う中、


「エリクサーの錬成素材は? 俺の怪我を治すためのものなんだ俺が揃えるよ」


 リュウガが言う。


(テメェのケツはテメェでふけってな)

「大変だよ〜。そんなボロボロで行けるの〜?」


 アズサが不安そうに聞く。


「大丈夫。なんたってうちのサブマスターは最強なんだから」


 マイが自慢げに答える。


「何でお前が返事するんだ」


 軽く小突いた。そんな2人のやり取りに、フフッ、とアズサは笑い、


「いや〜、楽そうなギルドに入れて貰えて何よりだよ〜。それじゃあ、最強のサブマスターさん。あなたに揃えてきて欲しい素材は2つ。天空山にある薬草とそこの泉の水だ」


「楽勝だな。大変だって言うからドラゴンの血を採って来い位言われると思ったんだが」


 思ったよりも楽そうな素材集めに拍子抜けしているリュウガに、


「フフッ! 良い線言ってるよ〜。何せその泉には水の妖精が住んでいるんだから」


 アズサは愉快そうに笑いながら言った。

 

 

 

 


 




 


 一応次回の内容はそこそこ出来ているので3日以内には投稿します。


 ブックマークと評価して貰えると嬉しいです。それでは次回もよろしくお願いします。


          キャラ紹介


 アズサ・ルーラ  23歳   錬金術師

 身長166cm 体重???kg

 錬金学園卒業後は実家で研究ばかりをしていた。そのため生活リズムが狂っている。

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