61.協力して脱出しますわ!
【無人島人狼】協力して脱出しますわ!【桐生アリス/フロムヒア】
3,218人が視聴中
↑1921 ↓17 □
【桐生アリス/KiryuAlice】チャンネル登録者数15.2万人
・
・
・
「ということで、私はサバイバーなので資材を集めていきますわ」
〇【がんばれー!】
〇【サバイバーか】
〇【がんばってください】
〇【アリス様すぐやられそうw】
〇【大丈夫かな】
あぶねー!もう配信始まっちゃってるじゃん!
配信時間を見る限り今始まったっぽいし、ギリセーフかな?急いで夜ご飯かきこんだからママに「ゆっくり食べなさい」って怒られたけどアリス様の配信を見るためにはしょうがないね。
「本当は他の人と行動できればいいのだけど...」
〇【単独行動あぶないね】
〇【資材取れる場所に行ったら誰かしらいるんちゃう?】
〇【3人行動が定石】
〇【がんばれー】
〇【そうだね】
アリス様の配信を見始めて2か月くらいたつけど、こんな大きいコラボは1期生コラボ以外にしないので昨日からずっとわくわくしていた。
・
・
・
少し歩いたところで一人で鉱石集めをしている人を発見した。
「あそこにいるのは...近江さんかしら?」
〇【ほんとや】
〇【アルファだ】
〇【第一村人発見!】
〇【近江さんも一人かな?】
〇【一緒に行動しよう!】
「アルファさん、おひとりですか?」
「お、アリスちゃん。さっきまで百花ちゃんもいたんだけど通信所のほうにいっちゃった」
〇【バラバラやんけw】
〇【初心者単独行動しがち】
〇【一人ずつ狩られるぞ】
〇【怖いねえ】
〇【単独行動は死亡フラグ】
「そうですか...なら一緒に行動しません?」
「いいよー!でもできれば3人行動したいから通信所のほういって百花ちゃんと合流しようか」
「それがいいですね」
〇【3人行動いいね】
〇【結構アルファ白目だな】
〇【サバイバーっぽい】
〇【アルファ、百花黒も可能性もあるけどね】
〇【ファーストデスはアリス様か?】
アリス様ってわりと...というか結構天然なところがあるから誰でもすぐに信じちゃいそうで心配。つい先日の配信でヒヤリハットのことをひんやりする帽子かなにかの秘密道具だと思っていたし...。
・
・
・
「通信所きたけど...百花ちゃんいないね」
「また違うところで資材集めてるんでしょうか」
「中にいないかな?」
〇【もうキルされてたりして】
〇【あら】
〇【いないですね】
〇【どこにいったんだろ】
〇【おや】
「いないねぇ」
「そうですわね...」
「アリスちゃん資材持ってる?」
「あぁ...これだけなら」
「俺、修理してるからちょっと資材集めて持ってきてくれない?できれば他の人と合流して」
「わかりましたわ」
〇【また単独行動】
〇【気を付けて】
〇【うーん】
〇【大丈夫?】
〇【怖いなぁ】
・
・
・
資材のあるところまで周りを見渡しながらとっとこ歩いてきたアリス様だが、とくに誰とも会わずに目的地についてしまった。私もこのゲームのことはあんまりわからないけどそんなに広いマップでもないと思うんだけどなぁ。
「うーん、いませんわね...。まぁ、とりあえず資材集めて通信所に戻りますわ」
〇【集めよ集めよ】
〇【みんなどこにいるんだろうね】
〇【拠点には誰かしらいそう】
〇【もうアリス様しか残ってないよ】
〇【↑ヒェ...】
アリス様はコツコツと鉱石を叩きながらぽつりと話し始めた。
「実はこうみえてとても緊張しているのよね...。こんなに大人数のコラボも初めてだし、みんなのコメントも見れないし」
〇【がんばって】
〇【うまくやれてるよ】
〇【あとからコメント見てもらえるのかな】
〇【割と緊張しいのアリス様】
〇【箱外コラボもはじめてだしね】
「だから歌詠と会えれば幾分ラクなんだけど...あの子どこにいるのかしら」
〇【それな】
〇【四季波ー!】
〇【四季波どこ?】
〇【無人島の真ん中で歌詠に叫ぶ】
〇【けろっと一人で行動してそう】
清城組の歌詠ちゃん。アリス様がフロムヒア1期生の中で最も仲が良く、ゆるーい雰囲気から放たれる歌詠ちゃんのボケとキレキレのアリス様の突っ込みが好きだ。時折アリス様がお金持ちゆえに起こる認識のずれみたいなボケで立場が逆転するときもあるが、それはそれで面白い。
アリス様があらかたの資材を取り尽くして通信所に戻ろうとすると、突然近くで銃声が響いた。
「なんですの?!」
〇【キラーだ!】
〇【近くで誰かやりあってるな】
〇【来た来た!】
〇【キラー!】
〇【アリス様逃げてー!】
アリス様が動揺して右往左往していると聞き知った声が聞こえてきた。
「ん?あれ、アリスちゃんじゃん。ここいたら危ないよ」
「歌詠!いままでどこにいたの!?」
〇【歌詠!】
〇【四季波だ!】
〇【キラー?】
〇【交戦中?】
〇【四季波かよー!】
「まぁまぁまぁ...それより今四月一日さんに襲われてるから逃げた方がいいよ」
「えぇ!?ってことは四月一日さんがキラーですの...」
〇【majika】
〇【やっばw】
〇【頼くんキラーやばすぎw】
〇【強い相手ほど燃える】
〇【アリス様絶望してるやん】
〇【やべーな】
「そろそろ来るから...あ、これ上げるよ」
「なんですの、これ」
「スタングレネード。投げたら数秒間相手の視界奪えるから。私がここで戦ってる間に誰か応援呼んできて」
「...わかりましたわ!」
「おっと。四季波さんだけかと思ったら桐生さんもいたんですね」
〇【でたあああああああああああ!!】
〇【頼くんw】
〇【その登場の仕方は怖いってw】
〇【魔王降臨】
〇【こっわ】
〇【銃持ってる】
アリス様と歌詠ちゃんがわちゃわちゃしていると奥の方から銃を構えてゆっくりと四月一日さんが歩いてきた。あまりの威圧感に見ただけでびびってしまうほどだ。
「えー...銃はずるいよー」
「ずるいとか言ってる場合じゃ...」
「うわーーやられたー」
「きゃー!歌詠がやられた!!?」
〇【草】
〇【漫才してるんかw】
〇【あっさり歌詠ちゃん〇されてて草】
〇【無抵抗w】
〇【逃げて!】
〇【アリス様走って!!】
あっけなくやられてしまった歌詠ちゃんに駆け寄ろうとするも四月一日さんが次の標的としてアリス様に狙いを定める。
「あ、そういえば!えい!」
「うわ、まぶし...」
〇【ナイス!】
〇【ナイス、スタぐれ!】
〇【GJ】
〇【スタグレナイス!】
〇【うまい!】
さっき歌詠ちゃんにもらったスタングレネードをうまく当てて四月一日さんが固まっているうちに急いで走り出す。
「逃げなきゃ...。とりあえず、通信所で...いや、ここからなら拠点のほうが!」
〇【拠点で助けを呼ぼう】
〇【走れー!】
〇【追いかけてきてる?】
〇【キラーバレてるからとりあえず生き残らないと】
〇【うおおおお】
「誰かー!誰かいませんのー!」
〇【あれ、誰だろ】
〇【誰かいる!】
〇【あそこサバイバー?】
〇【あ】
〇【お!】
拠点の近くでとことこ一人で歩いているサバイバーを発見した。
「あ!瀬良さん、助けてください!四月一日さんに歌詠が殺されたんです!」
〇【瀬良先生だ!】
〇【瀬良先生?】
〇【助けて!】
〇【瀬良先生だー】
〇【セラリツ!!】
しかし、瀬良さんはその場で固まってしまったのか何も動かない。バグなのかな?
「瀬良さん...どうかしましたの?」
〇【どうしたんだ?】
〇【ん?】
〇【バグ落ち?】
〇【おーい】
〇【セラリツコミュ障だから】
アリス様が心配して近づくとようやく瀬良さんの体が少し動いた。
「...すいません」
「え?なんです...って痛い!えぇ!?瀬良さんもキラー!?」
〇【撃ってきた!!】
〇【!?】
〇【瀬良先生!?】
〇【まじかw】
〇【運ないね】
瀬良さんは小さく謝罪の言葉の述べたのち、容赦なくショットガンをアリス様に向かって放つ。武器自体のダメージ量が大きいのかゴリゴリHPが削れる。
「...」
「なんでさっきから何も言わないんですの!?怖いんですけど!やめ...やめてください!!」
〇【あー】
〇【殺されちゃった】
〇【ナイスゲーム】
〇【強いな】
〇【瀬良先生つっよ】
〇【墓場行きましょう】
「四月一日さんは四月一日さんでしゃべりかけてくるのも怖いけど、無言はもっと怖いですわね...」
〇【草】
〇【それなw】
〇【なんでなんも言わんかったんやろ】
〇【サイコ】
〇【瀬良先生緊張してるから】
「墓場に行きますわ...」
・
・
・
その後、キラー陣営がすべてのサバイバーをキルしてキラーの勝利でゲームは終わった。墓場から観賞していたがキラーというか瀬良さんの活躍が圧倒的だった。それにしてもさっきぼそっとつぶやいた瀬良さんの声...どこかで聞いたことがあるような...。
「悠ー、お風呂はいっちゃいなさーい」
「あー、いま行くー!」
そろそろ終わりというところでママからコールが入った。最後までみたいけど仕方がない。基本的には優しいママだが、時間を守らないことに関しては厳しいのだ。
私はパソコンの画面を落としてお風呂に向かう。後で瀬良リツさんの配信でも観に行こうかな。
体調を崩していて少し間が空いてしまいました...
 




