149.メタノヴァ7日目
【ストメタ7日目】バイト始めます【陽月リツ】
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【瀬良リツ】チャンネル登録者数85万人
※このコメントは瀬良リツさんによって固定されています
●【鳩・荒らし・指示・ネタバレ・自治行為NG 1人の時はRPが外れる場合もあります】
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「いらっしゃ...あ!リツくん、おはよー」
「お...おはよう」
〇【お】
〇【もういる】
〇【叶子ちゃん♡】
〇【掃除中?】
〇【一人か】
扉を開いて中に入るとひとりでせっせとお店の掃除をしている叶子さんと目が合った。
「じゃあ、今日はバイトよろしくね?」
「こちらこそ...お願いします」
「敬語!」
「あ、あぁ...」
〇【草】
〇【敬語警察だ!】
〇【草】
〇【厳しいw】
〇【草】
今日は先日話していた通り、この喫茶店でアルバイトをさせてもらうことになった。
「他の人とか...」
「いないよ。店長はもちろんいないけど、基本的にお店あけてるのが私ともう一人くらいしかいないから」
「そうなんだ...」
〇【可哀そうw】
〇【ワンオペか】
〇【店長...】
〇【バイトみんな飛んでるんかw】
〇【草】
逆にそんな労働環境で叶子さんは大丈夫なのだろうか。
「とりあえず基本的なお仕事だけど...そこにあるメニュー見れる?」
「えっと...うん」
〇【うまそー】
〇【写真まじで美味そう】
〇【実写ってことは実際作ったやつなんだろうな】
〇【すげぇ】
〇【料理上手いな】
メニューにはナポリタンやサンドイッチなどに加えてこの前食べたコーヒーゼリーの写真が載っていた。普通にクオリティが高すぎて感心してしまう。
「何種類かあるんだけど、一番人気はこのサンドイッチとクリームソーダだね」
「なるほど...」
「じゃ、作り方教えるからこっち来て」
「わ、わかった」
〇【ファイト!】
〇【がんばれ】
〇【特別なスキルとかいるのかな】
〇【おぉ】
〇【ヒヅリツは料理できるのか】
「まずはサンドイッチからね。そこから食パンとレタス、ハム取ってちょうだい」
「了解」
〇【ちゃんと材料あるんだ】
〇【リアルだ】
〇【へぇ】
〇【おぉ!】
〇【細かいな】
「で、私が立ってる位置に来てもらってもいい?急に頭の中にレシピが浮かんでくるから」
「...ん?うん」
「まぁまぁ、試してみてよ」
〇【なんだそれw】
〇【草】
〇【どういうこと?】
〇【スピリチュアルな話してる?】
〇【お、おう】
なんだかよくわからなかったが一旦彼女のいる位置に近づいてみる。
「え...あっ、なんかレシピが!」
「お、急に閃いた?」
〇【おぉ!】
〇【こういう感じでできるんだ】
〇【クラフト要素なんだ】
〇【急に閃いたw】
〇【そういう設定なんだw】
叶子さんの位置に立つと急に画面にクラフト画面が現れて作成可能メニュー一覧にハムレタスサンドイッチが表示されていた。
「じゃあ作ってみよう!」
「ここに立つと急にレシピ思いつくんだ...」
「そうだよ。なぜかここに立つと謎の電波を受信するんだよね」
「ちょっと危ないこと言ってない?」
〇【草】
〇【こわいこわいw】
〇【まじでスピリチュアルw】
〇【草】
〇【草】
「メニューは材料持ってきたらここで作れると...他に仕事はあるの?」
「んー...まぁあとは材料補充と掃除くらいかなぁ。でも、今日はどっちもやっちゃったからお客さんくるまで暇かも」
「そうなんだ...」
〇【やることないw】
〇【副店長優秀だ】
〇【さっきやってたもんね】
〇【お客さんくるかなぁ】
〇【一旦待ちか】
お店としては良くないんだろうけど、僕個人としてはあんまり人が来なくてもいいんだけどね。
「普段はどれくらいお客さん来るの?」
「んー...まぁ、大体1,2時間くらい開けて1人か2人ってところかなぁ。このお店、結構立地悪いからさ」
「へぇ...」
〇【すっくなw】
〇【マジで過疎ってるw】
〇【そんなんで稼げてるのか?w】
〇【よくつぶれないなw】
〇【草】
ちょっとこの店の経営状況がどうなってるのか興味が出てきたな。
「そういえばリツくんって音楽とか何かやったことあるの?」
「え...あー、うん。まぁ...ちょっとくらいは」
〇【そうなんだ】
〇【へぇ】
〇【初情報】
〇【へぇ!】
〇【そうなん】
「何の楽器やってたの?」
「楽器っていうか...ちょっと曲作ったりとかそういうのだけだよ」
「え!?リツくん、曲作れるの?すごくない?」
「いやいやいや...趣味程度のやつだから。そんなにすごい奴じゃないよ」
〇【まじ?】
〇【これはRPとして?】
〇【セラリツ曲作れんの?】
〇【まじか】
〇【多才だな】
てか、何気に話しちゃったけどセラリツで配信してるときに話したこともない作曲できることとかあんまり言わない方がいいか。
「もし良かったら今度聞かせてよ」
「ん...うーん。じゃあ、ちょっと今までのは聞かせられないから新しい曲が出来たら教えるね」
「やったー!約束ね」
〇【かわいい】
〇【聞かせられないんだw】
〇【もしや黒歴史ソング?】
〇【深い事情があるのかw】
〇【叶子さんかわいい】
ちょっと今までちゃんと作った曲が「PRINCESS」と「生涯最推し宣言」しかないから配信上だと流せないんだよなぁ。
「お...お客さん来たかも。リツくん、窓の外見てみて」
「あ...ほんとだ」
〇【お】
〇【来た!】
〇【初お客様だ!】
〇【おぉ】
〇【きちゃ】
窓の外を覗いてみるとスーツでびしっと決めた初老の男性が秘書のような人を連れて車から降りてくるのが見えた。
「いらっしゃいませー!」
「い、いらっしゃいませ...」
「お、見ない顔だな。新人か?」
「そうなの!今日から!」
〇【声しっぶ】
〇【かっこよ】
〇【イケオジだ!】
〇【なんかの社長?】
〇【かっけぇ】
雰囲気でわかる。
この人おそらくカタギの人じゃない。
「叶子ちゃん、いつもの頼む」
「モーニングセットね!リツくんお願い」
「わかった...」
〇【がんばれー】
〇【焦らず慎重に!】
〇【モーニング入りましたー!】
〇【うまそ】
〇【初めての客!】
「リツくん...だっけ?君のことは噂はかねがね聞いているよ」
「え...あの、もしかしなくてもゆうちゃんから?」
「そうだね、あの子が自慢の兄だって教えてくれてね」
〇【定期】
〇【もはや定期w】
〇【ゆうちゃんw】
〇【りっくん特化型インフルエンサー】
〇【情報広まりすぎてるw】
ぱっと見でカタギじゃないってわかる人にも僕のこと知られてるの普通に怖すぎるんですけど。
「いやぁ...そんなことはないですけど。あ...こちらモーニングセットになります」
「あぁ、ありがとう。お金は...多かったら取っておいてくれ」
「新人がいるからって見栄はってるんじゃないの~?」
「はは、叶子ちゃんには敵わんな」
〇【叶子ちゃんコミュ強がすぎるw】
〇【すご】
〇【気さくなおじだ】
〇【草】
〇【常連さんなんかな】
「ボス、そろそろ...」
「おっと。じゃあ、また来るよ。店長にもよろしく頼む」
「ありがとうございましたー!」
「あ、ありがとうございました」
〇【シャベッター!】
〇【秘書の人初めて話した】
〇【ばいばい】
〇【いい声だったな】
〇【またのご来店をお待ちしております!】
そういうと彼は店を出て行った。あのおじさん自体は気さくに話していたのだが、無意識的な威厳というか威圧感のようなものが漏れ出ていてすごい緊張した。
「はぁ...あの人絶対カタギじゃないでしょ」
「お、やっぱわかる?」
「そりゃもちろん」
〇【草】
〇【まぁ雰囲気がね】
〇【威圧感すごかったな】
〇【声がね】
〇【かっこよかった】
「あの人はザ・スカーっていうマフィアのボスのフェンさんだよ」
「ザ・スカー...ってもしかしてなんか今抗争してるあの?」
「そ!今エクリプスっていうマフィアとシマ争いしてるんだって。怖いね!」
〇【かっるw】
〇【草】
〇【怖いね!じゃないがw】
〇【草】
〇【前ゆうちゃんが言ってたところか】
そういえば僕がこの街にきて1日目にゆうちゃんからザ・スカ―ってところのボスに街案内してもらったことがあるって言ってたな...。
「そんな人が白昼堂々こんなところにきても大丈夫なの...?」
「んー、マフィア同士のことはわかんないけど....。あの人は私たちみたいな一般市民には迷惑をかけるようなことはしないはずだよ」
「そうなんだ...」
「ま、相手方のエクリプスはそうもいかないんだけどねー。普通にムカついたってだけで危害加えてくるし」
「えぇ...」
〇【こわw】
〇【エクリプスやばすぎるw】
〇【バチバチすぎるw】
〇【えぐい】
〇【気を付けないとな】
ゆうちゃんの夢を応援するとは言ったものの、こんな危ない場所に置いておいて本当に大丈夫なんだろうか...。
「なんか...物騒だね」
「大丈夫!もし、エクリプスの人たちが来たらリツくんのこと守ってあげる!」
「なんか情けなくなってきたよ」
〇【草】
〇【草】
〇【守ってやれw】
〇【リツくん弱く見えてるんだなw】
〇【草】
ここで僕が守るとは言えないところが僕の弱いところなんだよなぁ...。
筋トレでも始めてみようかな。