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146.メタノヴァ6日目

○瀬良リツ

@Rituse_mob


20時~メタノヴァ6日目

今日は作戦会議行きます。


2021/1/30

249件のコメント 2.7万件の高評価







【メタノヴァ6日目】作戦会議【陽月リツ】

30,992人が視聴中

 ↑2.4万 ↓ □

【瀬良リツ】チャンネル登録者数82.6万人


※このコメントは瀬良リツさんによって固定されています

●【鳩・荒らし・指示・ネタバレ・自治行為NG 1人の時はRPが外れる場合もあります】











「ここ、かな...?」


〇【着いた】

〇【ここっぽい】

〇【喫茶店?】

〇【お店だ】

〇【ここ?】


先日、橘さんをもう一度人前で歌えるようにするという約束をしたあと、後日改めて作戦会議をしようと約束していた。

送られてきた番地に向かうとレトロな雰囲気の喫茶店の前で橘さんが待っていた。



「すみません。お待たせしました」


「全然待ってないよ。じゃあ中入ろっか?」


「あ...はい」


〇【ここでやるのか】

〇【すごい】

〇【すご】

〇【レトロだな】

〇【喫茶ロータス?】


そういうと橘さんは慣れた手つきでポケットから鍵を取り出し、閉まっていたお店の扉を開けた。



「あれ...ここって」


「あ、私ここで働いてるの。鍵閉めたらお客さんも来ないからちょうどいいかなーと思って」


〇【そうなんだ】

〇【へぇ】

〇【ここで働いてるんだ】

〇【今日は空いてないのか】

〇【いいね】



「部外者が勝手に入っちゃっていいんですかね」


「んー...大丈夫じゃないかな?うちの店長結構ゆるい感じのひとだから。それに私...こう見えてこの店の副店長だからさ!」


「そうなんだ...」


〇【すご】

〇【副店長なんだw】

〇【なら大丈夫か】

〇【副店長権限】

〇【結構えらいw】


まぁ副店長が言うなら大丈夫か...。



「まぁ座って座って」


「どうも」


〇【おー!】

〇【すげぇ】

〇【うわ雰囲気いいな】

〇【美味しいコーヒーゼリーとか出てきそう】

〇【若干暗い感じがいいな】


促されるままに僕は窓際の席に座った。橘さんはなぜかそのまま座らずカウンターの中に入ってしまった。



「ちょっと待っててね。何か用意するから」


「あ...ちゃんとお金払います」


「いい、いい!今日は私のために相談乗ってもらうわけだし」


「でも...お店の商品ですよね?」


「副店長権限で大丈夫だよ」


〇【草】

〇【副店長権限つえええええ!】

〇【草】

〇【副店長w】

〇【いいのかw】


この店の副店長ってもしかして店長よりも権限が強いのか...?



「はい、どうぞ」


「あ、ありがとうございます」


〇【コーヒーゼリーだ!】

〇【うわ美味そう】

〇【すげぇ】

〇【ちゃんとリアルだ】

〇【うまそう】


そう言って橘さんからコーヒーゼリーを手渡された。渡されたアイテムのサムネイルが実写だったのでもしかしたらリアル世界で手作りされたものなのかもしれない。



「じゃあ第1回作戦会議、はじめよっか」


「はい、お願いします」


〇【おー!】

〇【これが歴史の1歩】

〇【きちゃ】

〇【作戦会議だ】

〇【お願いします!!】


橘さんはカウンターの中から出てきて僕の対面の席に腰かけた。



「とにもかくにもまずはやらないといけないこと...あるよね」


「やらないといけないこと...?」


〇【ほう】

〇【なんだ】

〇【やらないといけないこと?】

〇【なんだっけ】

〇【ん?】



「私たちはまだお互いに知らないことが多すぎる...」


「えぇ、まあ...?」


「ということで、とりあえず改めて自己紹介しよ?」


「なるほど…」


神妙な面持ちで話し始めたから何かと思ったら...。

まぁ確かに正直ゲーセンで会ったときに名前と年齢くらいにしか話してないから自己紹介は必要ではある。



「じゃあ私から...えー、橘叶子17歳。誕生日は5月12日。この喫茶『Lotus(ロータス)』で副店長してます。好きなことはゲームと歌で、嫌いなのは......幽霊です」


「幽霊嫌いなんですね」


「うん、大っ...嫌い!」


〇【かわいいw】

〇【実感籠ってるw】

〇【幽霊怖いんだw】

〇【かわい】

〇【そういう系なんだw】


なんかギャップあるな。



「じゃあ、次はリツくん」


「あ、はい...えっと陽月リツ17歳、12月20日生まれ。職業は...まだ就いてないです。好きなことは...絵を描くことで、嫌い...というか苦手ことは知らない人と話すこと、です」


「ふんふん」


〇【草】

〇【草】

〇【コ、ミュ障】

〇【ほー】

〇【w】



「ていうか、言いたいことあるんだけどいいかな?」


「え...はい」


「私とリツくんってこれから一緒にライブを成功させるために頑張っていくいわば運命共同体だよね?」


「そう...ですね」


〇【なんだ】

〇【早速?】

〇【お】

〇【そうやね】

〇【ほう】


なんか嫌な予感がするな。



「ならお互いタメ口で話さない?年も一緒だしさ」


「え...っと」


〇【草】

〇【コミュ障なもんで】

〇【たしかにな】

〇【敬語か】

〇【まぁたしかに】


まぁ確かにずっと敬語は距離感あるか。



「あ...えっと、今日天気いいね...?」


「今日は曇りだよ」


〇【草】

〇【天気デッキ失敗】

〇【初手天気デッキw】

〇【草】

〇【草】



「あと"橘さん"も禁止!」


「え?」


「前双子の妹いるって言ったでしょ?だから下の名前で呼んでほしいな」


〇【言ってたな】

〇【ゲーセンの時にね】

〇【たしかに】

〇【叶子?】

〇【叶子!】



「じゃあ...叶子さん」


「んー、本当は呼び捨てが良いなぁ」


「でも、叶子さんもリツくんって呼んでますよね?」


「確かに…!うーん...じゃあ諦めるかぁ」


〇【草】

〇【返しうまいなw】

〇【リツ呼び捨てはなんか違和感あるよな】

〇【俺もリツくん呼びの方が好き】

〇【返し早】


ふぅ...助かった。



「ていうか敬語!」


「あ...いきなりはちょっと、まだ慣れない...よ」


「まぁ仕方ないか...」


〇【敬語警察だ!】

〇【RPとはいえゆうちゃん以外にタメ口なの珍しい】

〇【ういういしいw】

〇【草】

〇【いいかんじの距離感だ】



「叶子さんはこの街来て長いって言ってたけど...どれくらいになるの?」


「んーっと...たしか、この街が出来てすぐだったから...もう半年は経ってるかも」


〇【なが】

〇【6月とかだっけ?】

〇【古参だ】

〇【すげぇ】

〇【結構長いな】


この街が出来たのはたしか去年の6月だったか。そう考えるとこの街ではかなりの古参の部類ではないだろうか。



「結構長いこといるんだ...」


「市長が直接誘ってくれてさ。新しい街で市長やるから来ないかって」


「へぇ...」


〇【市長とかいるんだ】

〇【へぇ】

〇【なるほどね】

〇【初期の人は直接スカウトなんだ】

〇【初知りだわ】



「リツくんは?」


「えっと、1月10日なのでまだ20日かな...起きてるのは6日だけど」


「まだ新人さんだね」


〇【なんか距離感近くね】

〇【かわよ】

〇【1か月たってないんよね】

〇【俺も新人さんだねって言われたい】

〇【言い方かわいい】



「職業はついてないって言ってたけど、バイトとかもしたことないの?」


「まぁ...」


〇【コミュ障】

〇【バイトね】

〇【草】

〇【ないんだよね】

〇【ないです】



「何してお金稼いでたの?この街ってそこそこ物価高いから結構かかるでしょ?」


「そうだね。でも、宝探しとかで稼いでるからなんとか」


「え...リツくん宝探しやってるんだ!?うっわ、懐かし」


「そんなに驚くことなの?」


「宝探しって結構初期からあるレジャーなんだけど、今やってる人がクリスさんくらいしか思い当たらなくてさ」


「あー...」


〇【やっぱりクリスさん有名なんだw】

〇【へぇ...】

〇【なんでだろ】

〇【みんな沈没船とか知らんしな】

〇【そうなんだ】


たしかに運が良ければ一回に稼げる金額はそこそこいくけど絵面が地味だし交流サーバーでの配信には不向きなコンテンツなのかもしれないな。



「もしよかったら今度、ここでバイトとかしてみる?」


「え...それは」


「大丈夫!この店に来るのは大体決まった人しか来ないからすぐ慣れるよ」


〇【人見知りでも安心です】

〇【知る人ぞ知るね】

〇【一見さんお断り?】

〇【いいじゃん】

〇【逆に最初は超人見知りしそうw】



「ていうか、流石にそれは店長に聞かないとダメなんじゃ...」


「私人事権貰ってるから大丈夫だよ。店長2週間に1回とかしか出勤しないから知らない人からはほとんど私が店長だと思われてるよ」


「な..なるほど」


〇【草】

〇【副店長の権限が強いわけだわw】

〇【なるほどねw】

〇【草】

〇【そうなんだw】



「まぁ...じゃあ、今度お試しで」


「おっけー!手取り足取り教えてあげるよ」


〇【おー!】

〇【ようやく店で働いてるとこみれるのか】

〇【いいね】

〇【バイト決まった!】

〇【トレジャーハンター引退?】


正直言うと郊外でトレジャーハンター生活も悪くはないが、交流サーバーにも関わらずソロファームゲーみたいになっていたのでバイトはいつかしたいと思っていた。



「この街案内とかはしてもらった?」


「ゆうちゃんに主要な場所とかは一通り...警察署とか病院とか」


「飲食店とかは行った?」


「いや...まだ。食べ物はコンビニで買ってたから...」


「もったいないよ!この街にはいろんな飲食店あるのに」


〇【それはそう】

〇【交流したくないからね】

〇【草】

〇【正論】

〇【お茶とサンドイッチね】



「じゃあ今度一緒に飲食店巡りとかもしようよ。面白い人たくさんいるから紹介するよ」


「わ、かりました。お願いします」


〇【了承はするんだよね】

〇【リツは手を引っ張ってくれる人にはついていく印象】

〇【押しに弱いw】

〇【ぐいぐいだなw】

〇【セラリツは押しに弱いw】


悠にせよ橘さんにせよ、RPに限らず僕ってなんでこんなに押しに弱いんだろう...。










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>なんでこんなに押しに弱いんだろう... 推しに弱いから仕方ない
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