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第41話 新たな事件のかほり

本日もご拝読ありがとうございます。

昨日やっとエヴァを見てきました。イオンシネマは毎月1日は1100円で観れるんですね!なんか得した気持ちになって、観終わった後にモンハンも観てきちゃいました。

エヴァはやっとシリーズが完結したかと感無量で胸が一杯になってしまいました。

モンハンはあのキャラがいる!っていちいち感激しながら観られたのですが、冒頭の退屈なところと最後までモンハンと言えばのあの曲が掛からないもどかしさで、ちょっと印象が悪くなりました。

お話としてはまぁまぁ面白いとは思いますけどね。モンハン好きな人にとってはちょっと物足りない内容だと思います。

モンハン好きな人は観る時に注意が必要だと思いました。

まぁバイオハザードのゲームと映画の差も考えたら同じようなものなのかな。


映画の話ばかりになってすみません。

本編は毎日コツコツ書いております。

結構ギリギリです!

今日は朝からモノが、窓の外を飛ぶ鳥が気になって何度も窓に激突していた。今もずっと窓の外を凝視している。

たまに立ち上がっては手を左右に動かし。座って落ち着いたかと思うと、また立ち上がってを繰り返している。

その様子をマリアはじっとみつめてはぁはぁ言っている。本当に可愛い物が大好きなんだなぁ。

まぁ僕も同じくそんなモノの様子を見てはモフりたくてうずうずしている。


そんな事をしていると不意にドアがノックされた。

マリアが対応してくれる。


「疾風様、キャスバレイク様がお見えでございます。」玄関に行ってくれたマリアがすぐに帰ってきて僕に伝えてくれた。


僕は玄関へと向かう。


「やぁ、今日は居てくれてよかった。昨日尋ねたら外出中でね。ギルドで聞いたらユガーラに行っていたらしいじゃないか。今日帰ってくるって聞いたから早速来てみたよ。」僕が玄関に行くとキャスは両手を広げてハグをする素振りをしながらそう言った。ハグか、僕にはまだハードルが高いな。


僕にガバッとハグしようとした瞬間に僕は咄嗟に斜め前に避けてそのまま背後を取る。こんな時にもスローモーションになるのな。まぁ反撃はしないけど。


空振りしたキャスはいけずーって顔をしながらなんか文句を言っていた。


「まぁ玄関ではなんだし、上がってくれよ。」僕はそう言うとキャスをリビングに通す。


マリアは既にお茶の準備をしてくれていた。

僕とキャスが席に着くと同時にお茶を出してくれる。


「ありがとう。」僕はそう言ってお茶を一口すする。


「そうだキャスにはまだ紹介してなかったな。僕達の新しい家族になったモノだ。」僕は窓際で相変わらず両手を左右に動かしながら、どうにか鳥を捕まえようと頑張っているモノをキャスに紹介した。


「おや?熊猫かい??これは珍しいねぇ。」モノを見てキャスはびっくりしている。流石博識だな。


「ユガーラに遠征に行った帰りに森で出逢ったんだよ。」僕はキャスにそう返した。


「実物は初めて見るけど、本当に可愛いねぇ。凄く癒される。」キャスの顔がみるみる崩れていく。やっぱり可愛いは正義なんだな。


「それで?今日はどうしたんだ?」僕はキャスに聞いた。何か用があってきたんだろうし。


「そうだ、忘れてた。実はスラム街のことなんだけどな。問題が起きてるんだ。」キャスが急に深刻な顔をして間を置いた。ちょっと面倒な事が起きている予感しかしない。


「領都の東に位置する、ジャングルに囲まれた場所にモレスビーという町があるんだ。この領都で働く職人の多くがモレスビーから来ている。」位置的にみて、領都の南にユガーラ、さらにその奥にシルエラ。領都の西に港町ネフレシア。そして東にジャングルの町モレスビーっていう感じだ。


「そのモレスビーで最近誘拐事件が頻発しているんだ。そこには職人の家族も含まれていて、職人たちは家族を守るために皆モレスビーに帰ってしまったんだ。そして職人たちはその事件が解決するまで帰ってこないと言っている。つまり工事を再開するにはその事件を解決しないといけないことになる。」うちの工事はその事件の前に終わっていて無事済んだってところなのかな。それにしても誘拐事件か。物騒な話だな。


「その事件について何かわかっていることは?」キャスがこの話を持ってきたっていうことは、僕にその事件を片付けろって意味だと理解した。それにそんな事件僕が放っておけるわけがない。


「今わかっているのは、誘拐されたのが全員獣人族だっていう事だけだ。わかっているだけで5人誘拐されている。それが2日前の時点での情報だ。」キャスが知りうる限りの情報をくれた。これは期待されているな。


「早速モレスビーに向かうよ。」マリアは既に準備を始めている。モノは相変わらず窓の外の鳥にご執心だ。


「馬車はミルドレイク家で手配させてもらう。家の馬車で2日間程で着くと思う。領兵も1部隊出させてもらう。良いように使ってくれ。」馬車を出してもらえるのはありがたいな。領兵の件も、知らない町で僕なんかが勝手に誘拐事件の捜査をし始めても怪しいだけだからそれも助かる。


「ありがとう。さすがに僕みたいなのが領兵を顎で使うわけにはいかないよ。捜査協力という形でやらせてもらう。」そういうと僕は旅支度を始めた。キャスはすぐに馬車を回すと言って帰っていった。



その後準備を終えた僕達はミルドレイク家の4頭立ての箱馬車(御者付き)でモレスビーへと旅立った。領兵たちは馬に乗って並走している。



行程は順調に進み、途中何度か魔物と接触したが、僕達と領兵で軽々と討伐していった。

モレスビーまでの道程で領兵達とのコンビネーションもある程度掴んだ気がする。


部隊長のルイスとはスタンピードの時の会議で会っていたようで、僕のことは知っていてくれたようだ。

最後ゴブリンキングと対峙している時も見ていたって言っていた。

なんだお前?みたいな態度をとられたらどうしようと思っていたんだけど、キャスはそういう事も考慮して人選してくれたのかもしれないね。



馬車はもうすぐモレスビーの町に着く。もう既にモレスビーの町を囲う5m程のレンガ積みの壁が見えているからだ。

もう少ししたら門が見えてくるらしい。


道中は御者さんが居てくれたおかげで何も心配なく移動が出来た。

一応馬車の中で索敵をしていたけど、最近すごく慣れてきたから、ボケーっとしていても無意識に索敵してしまうぐらい自然な行為となっていた。索敵が生活の一部になってるとか言うと物騒な話に聞こえるかもしれない。



門を潜ってすぐの広場でギルドらしき建物はすぐに見つかった。馬車を降りて、マリアと領兵の隊長ルイスと一緒に今回の誘拐事件の話を聞くことになった。

ギルドマスターの部屋へ通されて、そこで僕達は今回のじけんについてわかっていることをひとつひとつ丁寧に聞き出していった。


1:狙われているのは獣人族。それ以外の種族は誘拐にあっていない。


2:性別・年齢・職業全てばらばらで、何が原因で誘拐されているのかもまだ掴めていない。


3:出発の2日前の情報では5人だった誘拐被害も今現在12人にまで増えていた。


4:身代金の要求等はないそうだ。


5:現在最有力な目撃情報は、最近町に見慣れない白いフード付きのコートを着た人物が目撃されている。その他には直接誘拐現場を見たとか、そういう目撃情報は届いていない。


以上の事から推測して、身代金目当ての誘拐ではなく、奴隷として売りさばかれている、もしくは売りさばかれようとしている可能性が最も大きいという事だった。


領都には全くと言っていいほど見かけられなかったが、この国には奴隷制というものがある。まぁこの国に限らず近隣諸国も例外なく奴隷は存在する。

その中でも隣国ルーデンシア帝国ではエルフや獣人などの種族が奴隷として好まれているという。

帝国は選民思想が激しく、亜人への差別や、奴隷として誘拐される事件が頻繁に起こっているそうだ。


それを踏まえて考えると、その隣国ルーデンシア帝国が絡んでいるんじゃないかと勘ぐってしまう。

領都の北の森を抜けると大きな川があって、対岸の西側にマリアが以前住んでいたオルフェン王国、東側にルーデンシア帝国が位置している。


丁度モレスビーの町から北へジャングルを抜けて行った先の川を隔てたところがルーデンシア帝国なのだ。


ギルドではこのルーデンシア帝国の奴隷商が、奴隷にするために他国(今回の場合はこのリーザスタッド王国)で誘拐を行っていると踏んでいて、国境の警備や近隣の奴隷商を重点的に当たっているらしい。



帰ってしまった職人たちは、家族を守るために町の警備や国境の哨戒任務に出たりしているそうだ。こんな事件が起きていたら、故郷に戻るに決まっている。はやく皆が安心して暮らせるように頑張ろうと心に誓った。

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