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第28話 領都ミルドレイクの歩き方

金曜日って凄くみてくれる方が多くてびっくりしちゃいました。

昨日のPVの伸びが物凄いです。

それでもあまりブックマークや評価、感想って頂けないものなんですねぇ・・・。

勿論自分の文章力や創作力が単純に足りてないだけだというのはわかってますけどね。

よろしかったらなんらかの感想やご指摘を頂けると嬉しいです。

 改築工事は10日程で終わるそうだ。思っていたよりも仕事が早い。

魔法が使える世界だけに、もしかしたらそういうのが仕事で便利に使われていたりするのかな?


工事が終わるまで宿屋に泊まろうと思っていたんだけど、ケイトさんの計らいでギルドの上にある宿舎に泊まらせて貰えることになった。ケイトさんってなんかそんな権限があるような人なのかな。ちょっと不思議。

あ、もちろん宿泊料は払ってますよ。工事費用の中にそれも入れて貰って既に支払い済みです。


ただし、何らかの原因で工事期間が延びた場合の宿泊延長分についてはサービスにしてくれるっていう話だった。

それもケイトさん権限。偉い人なのかな?



このギルドの宿舎っていうのは、他の町のギルドから領都に会議や研修で来た時の宿泊用として使ったり。


クエストの依頼者をかくまう必要があったり、護衛が必要なクエストがあった時に護衛対象を保護する場所として使われるそうで、普通に泊まりたいって言っても泊まれるところじゃないみたい。


だからセキュリティがしっかりしているので、荷物を置いていっても何ら問題はないそうだ。


まぁ当然風呂もついてるわけじゃないし、そのへんは普通の宿屋となんら変わらないんだけどね。

しかも夜は下の酒場が騒がしいから落ち着かないしね。



そんな宿舎で1泊して、翌朝僕はマリアに領都を案内してもらう事になっていた。


準備を済ませると、1回の酒場に行く。

ギルドの酒場は24時間営業で、朝もお酒やつまみ類を含め食事メニューも全て揃っているし。しかもお得な朝食メニューもあるそうで、酒場で朝食食べてクエストに行こうと、朝から結構賑わっている。


朝食メニューには、肉・魚・野菜の3種類のセットがあるそうで。僕は肉セット、マリアは野菜セットをそれぞれ頼んだ。


マリアは約束通り僕と一緒のテーブルに座ってくれた。偉い偉い。頭を撫でてあげたいけどちょっと恥ずかしくてできない。だから雰囲気で撫でた。雰囲気でね。マリアも雰囲気で喜んでいる気がする。



肉セットのメニューは赤身の厚切り肉に赤ワインのソースかな?が掛かっていて、その上からチーズがたっぷりとかけられていた。

チーズあるんだなこっち。


肉セットと言うだけあって、野菜なんかは添え物程度にちょこっとだけついてるのみ。実に男らしいメニューだ。

それに美味しいパンと、コンソメスープがついている。


マリアが頼んだ野菜セットは、ナスとパプリカと玉ねぎの刺さった野菜串焼きが2本と、フレッシュ野菜のサラダ、そこにパンとスープがついたセットになっていた。ホントに野菜だけのセットだった。

野菜がとても新鮮で、凄く美味しそうだ。串焼きの野菜も良い焼き加減。


「それでは、いただきます。」マリアと一緒に手を合わせる。


別に強制したわけじゃないんだけど、マリアも一緒に手を合わせてくれた。


これは旅の間にマリアに聞かれて教えたお祈りだった。

頂きますのお祈り。おばあちゃんと違って僕はきちんとしたキリスト教徒ではないから、普通に自己流なお祈りなんだけどね。

日々の糧に感謝、命を頂きますの精神。

僕はわりと大事にしている。



お肉は硬かったがワインの香りとチーズの塩気がとっても濃厚で美味しかった。多分狂牛の肉だろうな。もしくは牛系の魔物肉かな?

とっても美味しい肉だったなぁ。パンと凄く合う。最後に残ったソースをパンにつけて食べたらそれも凄くおいしかった。


マリアの野菜セットもナスの部分だけ少し貰った。ナス大好きっ子ですおはようございます。

こっちはシンプルに塩で味付けられていただけだったけど。野菜自体が凄く甘くて美味しかった。

農業地区があるって言ってたから、そこで採れた野菜なんだろうね。甘みがあって物凄いジューシーだった。


なんとこのセットがたった銅貨60枚ですよ。

朝以外にも同じセットは食べられるけど、その場合は銀貨1枚。朝食べると凄くお得です。明日からも朝はギルドの酒場で食べようかなって思えるぐらいの味だった。


あ、そういえばよく物語に出てきたエルフはベジタリアンだったりしたけど、マリアは普通にお肉も食べてるね。聞いたけど他のエルフも別にベジタリアンというわけではないみたい。この世界のエルフは肉食系です。



朝食を食べ終わると僕らはギルドの外に出た。


まず向かうのは領都ミルドレイクで一番高い時計塔。屋上部分が展望台になっていて、そこから領都全体を見渡せるような作りになっているらしい。


その時計塔がある場所は、昨日向かった商業エリアの先、ちょっと辿り着くのに時間がかかるぐらいグネグネと曲がり角を曲がっていった先にあった。


高い時計塔を目印に進んでもなかなか辿り着けないぐらい複雑な経路に、とても僕一人じゃこれないなと諦めたぐらいだった。



時計塔の階段はなんと300段以上あるらしい。

そういわれて数えながら登ったが、途中で何段だったか分からなくなるぐらいしんどかった。肉体強化してたけど、体力の低さはどうしようもないらしい・・・。鍛えねば。


展望台に登るとそこからは町が一望できたビルの高さにして何階分ぐらいだろ?最低でも10階以上はあると思うな。


ミルドレイク辺境伯のお屋敷がある方向を見てみると、ミルドレイク伯のお屋敷の奥にも大きな建物が幾つも並んでいるのが見えた。ケイトさんが昨日屋敷街の話をしてたから、多分あそこが屋敷街って所なんだなきっと。屋敷街のずーーーっと奥に高い壁が見えるからあそこまでが多分領都なんだろう。



次は門から見て右の方向。マリアの話だとあっちが農業地区って話だった。中央の広場からしばらくごちゃごちゃと建物が並んだ先には広大な田園風景が広がっている。

遥か遠くに見える高い壁が霞んで見えるほど広大だ。

農業地区広いなぁ。あれぐらい広大な畑があれば町の人達に充分食料が行き渡るだろうな。



そしてこの時計塔がある商業地区の更に奥に目をやると、そこには広大な森が広がっていた。


背の高い針葉樹が多く、適度な間隔で生えているところを見ると、これは建築用の材木として植林されているっていう事かもしれない。


森の先には高い壁も見えた。町全体をあの高い壁で囲ってあるんだろうなぁ。これは壁の見回りだけでも相当時間が掛かりそうだ・・・。見回りの人ご苦労様です


展望台から町の全貌をある程度確認したところで、少し町を歩いてみようという事になった。


農業地区の方面は住居やレストランなんかも多くあるっていう話だったし、門から中央広場へと続く大通りには商店を中心に大きいお店が数多く並んでいるという事だ。


ただ、大通りにあるお店は基本的に高級なお店が多く、地元民や冒険者なんかは普段大通りから1本2本奥の通りにあるお店や、商業地区にある工房で直接買ったりしているそうだ。


マリアも行きつけのお店が何個かあるらしく、そのお店を紹介してもらいながらブラブラしている。


なかでも楽しかったのが生鮮食品を扱う市場通りだった。農業地区で育てられた、種類も品数も多い野菜やフルーツ。日本でも見覚えのある野菜やフルーツも多く見かけられた。


肉類は見た目だけだと何の肉かは分かりにくいが、牛肉っぽいものや豚肉っぽいお肉もみられた。鳥肉なんかも鶏よりも二回りぐらい大きい鳥のお肉が丸ごとぶら下がっていたりした。こういう光景割と好き。


魚も新鮮な川魚が多く並んでいたが、干物にしてある魚は海魚っぽいものも発見できた。

他にも干しエビや煮干しも売ってたし、日持ちするように加工された魚介類もあった事から、海がある町から運ばれてくる食品なのかもしれない。


屋台もいっぱいあって、買い物して食べ歩きもしてと1日いても飽きないぐらい楽しく過ごした。


市場ってなんでこんなにテンション上がるんだろう。不思議だ。



そんな市場を歩いている時にマリアから色々教えてもらった事で、少し面白い事実がわかった。


日本での名前とこちらでの名前で同じものと違うものがあるのは以前から感じていたんだけど。

日本にある物で日本と同じ用途で使用される物なんかは同じ名前で呼ばれていて、日本で使われる用途と違う用途で使われている物に関しては違う名前で呼ばれているものが多いという事だった。


例えばシルエラの町で買ったハーブ類に関しては、僕としては食材としての認識だったのに対して、こちらでは薬草と認識されている事でハーブ類は違う名前で呼ばれていた。

狂牛亭で使ったトマトに関しては同じ様に食材として利用されているのでトマトと呼ばれていたという事みたい。


市場にある野菜やフルーツも日本と同じような食べ方をされているものに関しては同じ名前で呼ばれていた。


そんな法則で同じ名前と違う名前に別れていることが判明した。


まぁ元々この翻訳機能に関してもサラが言葉が通じる様にと授けてくれたスキルみたいなものだと思うので、同じ用途であれば同じ名前で出てくるっていう事なんだろうなと理解している。


多分ほんとは現地の言葉で違う名前で呼ばれているものが、僕の耳には同じ名前で聞こえてきてるんだろうな。とっても不思議。ミステリー。



市場でどんな食材が売られているのか大体把握できたので、次に食材を買う時には色々と買い揃える事ができそうだ。


そういえばユガーラの町で売られていた食材なんかに関しては、この市場には並んでいなかったので。別の場所にあるお店で扱っているか、そもそも領都には卸されていないのかもしれない。

それに関してはもう少し調査が必要だ。

まぁ買ってきた物が無くなったら、また温泉旅行がてら買い出しに行けばいいかと思っていたりもする。温泉回重要だしね。8話あたりで1回入れておきたいところ。8話ってなに!?




という事でこの日は展望台で町の全貌を確認して、市場でテンション爆上げな興奮する一日を過ごしたのであった。


夕ご飯はギルドの酒場で食べよう。

マリアと2人でお酒なんか飲んでもいいかもな。



なんだか漠然と思い描いていた、大人になったらしてみたい事が、この異世界に来てから随分と早くやってきたって感じがする。


渋いおしゃれなバーでマスター相手にグラスを傾ける日も近いかもしれないな。う~んダンディ。

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