8・八嶋先輩の秘密?&宮小路先生のその後です
(03/17)表題のコピペミスを見つけたので修正+加筆、内容は一切変更ありません。
(2025/03/15)少し修正しまして、ちょっとだけキッカケ部分を足しました。メンタルの病気になってしまい、その間いじった分だけ取り敢えず上げとこうと言う意図です。
(9/8)新章追加、1年ぶりですが前半です。
私は真夢の自宅に、昨日に引き続き2日連続でお邪魔していた。
彼女は同じマンションの2階に住んでいるのはご承知だろう、経緯を一応説明しとくと、私は学校から帰るなり自宅の様相が何かオカシイことを察し、クワバラクワバラとばかりに真夢の自宅に避難してきたのだ。
真夢は今日は何事かと私に質問しつつ、面前に牛乳多めのカフェオレらしき飲み物をホットで提供してくれた。
私は、私の父親がゴールデンウイーク中に単身赴任する話をしたかと真夢に確認すると、真夢は親同士のつながりで何となく知ってたけど、昨日もその話少ししたよねと確認する。
私は真夢の言葉に、あぁそうだったと昨日の事を思い出した。
そこで私は昨日よりは具体的に説明した後、今父親が在宅しており、その引越のため段ボール箱が玄関から廊下に集められていて、引越作業が始まる気配を感じた旨を明かす。
その手伝いを免れるために身を隠しているのだ。
随分季節外れの転勤であることを訝しんでいると付け加えると、真夢も私の思いに同意した。
あ、そんな事より、と私は不意に思い出し、そのゴールデンウイーク開けの抜き打ちテストの件で真夢に引き続き共同戦線の確認をすると真夢は快諾、とりあえず休みの間も一緒に勉強しようと誘ってくれた。
その申し出に安心した私は、出してくれたホットのカフェオレに口をつけると、何だか甘くてミルキィな味を感想として述べた。
すると真夢は、温めた牛乳にインスタントのコーヒーを混ぜ、更に加糖練乳で甘みを加えたというレシピを紹介した。
あぁ道理で、このそこはかとない〝乳臭い〟感じのする甘みはそう云うことなのか、と納得した。
そして次の瞬間、先輩のオッ◯イに吸い付く八嶋先輩のイカガワシイ想像がポンッと脳内にレンダリングされて、慌てて掻き散らすのだった、あ、実際には谷間に顔を埋めてただけだけど。
そんな訳で私達は、来たる連休明けの抜き打ちテストに向けて、引き続き真面目に勉強する。
自宅に戻らず直接真夢宅にお邪魔したため、今日の勉強のネタは学校のカバンの中にある教科をチョイス、ソレももっとも苦手とする外国語・英語の教科である。
まだ高校生活始まって間もないため、教科書もまだ序盤の部分だけしかめくっておらず、その真新しい教科書の冒頭部分を開いて、もう一度1ページずつ内容を追っていく。
そしてその記述内容を目で追いながら、私たちが学校で習う英語は、中高一貫して『言語』ではなく『学問』だよねと説くと、真夢もナルホドと同意してくれた。
そして同時に、ならば『学問』ではなく『言語』と認識して取り組めば、おのずと身に付いていくのでは?と、やぶ蛇よろしく正論を述べるので、私は返す言葉が空っぽになった。
そこで苦し紛れ、では決してないのだが、私は教科書の内容を上の空で眺めながら、ふと今日の学校での出来事を話題に提供する。
実は今日学校の放課後、例の先輩たちと図書館の隅で一騒動起きたことを語りだした。
すると真夢は、そう言う集中力が長続きしないところが私の成績が伸び悩む原因の一つと、私の父親と一言一句違わぬ文言で図星を指摘する。
まァ確かにウチの父親は某国立大学卒業で、お勤めは永田町の官僚なので頭も良いときた。
そうやって真夢に限らず人生の節々・至る場面で親と比較されてきた事はワリとあったのでもう慣れたが、まァ集中力がないのは事実なので受け入れざるを得ない。
てか真夢もそうは言いながら、私が話し出すと集中力ガー!と言うワリに制するでもなく、しょうがないなぁ的なノリで耳を向けるのである。
そんな真夢のノリに甘える形というのが実際だが、チョッと思ったことがあって雑談を継続しようとした、その時、私は自分の飲み物のカップに短い毛が半分浸かっているのを発見した。
それをかき出そうと、そっと小指を飲み物に近づけているところを真夢が見て、なにか異物が混入していたのかと問うたので、私は何やら短い髪の毛が付着している事を報告した。
すると真夢はゴメンと謝りながら入れ直してくると言うが、私は別に全く気にしないので無用だと返答する、そもそもコレ私の毛かも知れないし。
そしてナントカかき出した毛は短い産毛で、真夢のものか私のものかはサスガにDNA鑑定が必要だが、まァどこぞの誰とも解らないヤツの毛が混じるのは絶対嫌だが、自分のものなら勿論、たとえ真夢だとしてもソレはナゼか気にならない。
でもコレが切っ掛けになったせいもあり、雑談のネタが思いのほかスンナリと口から出てきたのには少し自分でも驚いたくらいだ。
私は真夢に、毛と言えば、と言うフレーズで切り出しこう述べた、ムダ毛処理とかどうしてる?と。
すると真夢は、ナゼが急に裏返り気味の声を出して驚くではないか。
私の方こそその反応には結構ビックリしてしまった。
しかも真夢は続けてこう云う、もしかして知ってたのか?と。
私はナンノコッチャというキョトンとした顔で真夢を見ると、今度はシマッタ、と言う感じの苦い表情に変わった後で、眉間のシワを指で伸ばしながら、イヤ、何でもないので気にしないでと取り繕う。
ただ私はこの時は、そんな真夢の反応にはあまり興味を示さなかったのだが‥‥
私は改めて仕切り直し、再び毛と言えばさぁ、と冒頭のたまうとこう続けた。
実は私自身はせいぜい脇毛を剃る程度、スネ毛に至っては1ヶ月に1度位しか剃らないと実情を明かすと、真夢は思いのほか『へ〜マジで?』と興味深げに話を聞いている。
続けて私は、今日学校で起きたチョッとした騒動ネタを、本人のプライバシーを考慮して伏せた上でこう話す。
私の知り合いに、ムダ毛処理を永久脱毛している人がいて、しかもソレを全身に施していると言うゴシップな話を、ソレが実は真夢も一度チラッと会ったことのある八嶋先輩のことだと悟られないよう、十分注意して話した。
勿論頭髪と眉毛・まつ毛、鼻毛は除くと、その情報に付則させたが。
そんな話をすると真夢は、フンフン、てな感じで聞いていたが、頭髪や眉毛など、首から上以外の、要するに首から下の身体に生える毛を全て取り除いているのか?と不意に質問してくるので、私は一瞬慌ててしまって、恐らくは‥‥と断言せず濁した。
首から下、つまり脇毛や腕毛、脛毛、そしてVIO‥‥ そう真夢はつぶやくように声に出すと、私はその中の『VIO』と言う単語の意味が解らず、逆に質問した。
すると真夢は、ズバリ『オマタの毛』と称する、つまり陰毛のことだった‥‥
ただ、何だか妙に真夢がこの話に興味を持って乗ってくる風に、私の目に映ったのが少しばかり気になった。
何故なら真夢は続けて、全身脱毛って結構高いんだよねと、私以外の空中に向かって、そう呟いたからだ。
真夢はサスガに私がその費用について知る筈もないと思ったのだろう、実は丸善先輩からザックリとした見積もりはあの時聞いて知っていたのだが。
私も、ムダ毛って言うくらいだから要らない毛だよね、私も生えないに越したことはないんだが、と自分の願望を述べると、真夢が永久脱毛したいの?と逆に質問してきた。
私は慌てて、イヤイヤ私はそこまで必要性に迫られてないから不要であると断ると、真夢の方はむしろ興味があると言うではないか。
その後に、実は真夢自身は剛毛・毛深いことが悩みだとカミングアウトしたのだ。
◆
先に言っておくと、この時はもはや試験勉強ソッチノケで『毛』談義に終止してしまった。
真夢は手足の毛は2〜3日経つと薄っすら発毛が確認できる程になるため、その処理が大変で悩んでいるらしい。
イヤ言うほど剛毛じゃないじゃん、と私は真夢の見た目から全くそんな様相ではない事を訴えるが、ソレはむしろ真夢自身の日々の努力が功を奏している証だと言うのだ。
見せられないが、実はウナジから背中・尾てい骨にかけて背骨に沿って産毛が繋がっているという、勿論他言無用を厳しく命じられた上での打ち明け話だったのだが。
なのでこれから夏に向けて制服が半袖になると腕が露出するため、今から憂鬱なんですと。
夏に海に行ったりしても、水着なんてもっての外であると言う。
もっとも足の方は年中露出するから気が抜けないと言うが、学校の制服がなせスカートだけで男子みたくパンツの設定がないのかと嘆いた。
そしてそう吐いたセリフの舌の根も乾かぬうちに、そうなればなったで処理の手を抜いてしまい、ズボラに生やしてしまいそうだとも言う、ドッチやねん。。。
そしてそのオチが『永久脱毛したいなぁ』と言うから、まァ何と言うか、真夢なりに深刻な悩みなんだろうなと察する。
だが私も結構迂闊な性格だなと、この時思った、何故ならついウッカリ真夢に向かって『もしかしてパイパンにしたいの?』と、質問する意図ではなくそう言葉を投げてしまったのだ。
すると、あ、シマッタ、と思ったのと同時に、真夢は拳を私の頬にヤンワリと当ててきた。
つまり真夢は『パイパン』と言う単語を知っていたのだ。
その事を真夢に問うと何を今更とばかりに肯定するので、実は私はソレを知らず、今日の放課後に図書室で結構恥をかいた事を打ち明けた。
それを聞いた真夢は、まさかその知り合いのムダ毛処理をレーザー脱毛している人ってのは、あの巨女の八嶋先輩のことか?と恐る恐る確認するではないか。
どうして解った?
私は八嶋先輩がオマタの毛を永久脱毛している件を説明した。
あ、でも丸善先輩から他言無用と言われてたけど、まァ真夢には薄々バレてたわけだし(イヤ今私自身が確信に変えたのだが)、他言無用がバレなきゃイイか、と安直に解釈して説明を続ける。
要するに、アスリートである八嶋先輩は、色んな意味で毛が邪魔なのだという。
激しい動きをする際に違和感があるとか、しかもソレを解消するために最初の一発目で『剃った』事が全ての元凶であったらしい。
何故なら、剃ってしまうと次に生え初めた際のチクチク感が凄まじく、かえって違和感が強烈になるのだから。
結局ずっと剃り続けなくてはならなくなる、悪循環が発生してしまうのだ。
そう私が説明すると、それまでフンフンと聞いていた真夢は突然、あたりまえじゃん!とキッパリ返してきたのには、逆に驚いてしまう。
私はナゼ?と問い返すと、真夢はさも当たり前と言わんばかりに、ソレは世間の常識であると言い切った、何故なら殆どの女性が経験するからだと。
それを聞いた私は『は?』と言う顔になってしまい、私のそんな反応を見た真夢の顔も同じ様に『は?』と言う表情になったのだった。
そして少し間が開いたあと、真夢は私にオマタの毛を整えたりしないのか?と質問した。
当然私は否定。
すると、パンツから毛がはみ出るではないか?と質問の意図を明かすと、私はその件についても疑問符を連発するもんで、真夢はこの話はおしまいとばかりに会話のシャッターを閉ざして、試験勉強を再開すると宣言したのだった。
そして真夢のお母さんが帰宅してきたのが夜の8時前、私はそのタイミングで真夢にまたねと言い、真夢のお母さんにご挨拶して自宅に戻った。
やれやれ、何でまたあんな妙な会話になっちゃったのか、てか女子の皆はオマタの毛を剃るものなのかね?
私はそれについては、必要な人はやってるかも知れない程度の認識だったので、サスガに皆がやってるとは思っていなかったのだ。
だもんで、私は自宅に帰るなりパパの引越荷物の段ボール箱で狭くなった廊下を通り、まずはトイレに入ると、スカートを捲って自分の股間を覗き込む。
すると、あー、確かに2本程横からコンニチハしてますなぁ‥‥
そんなトイレで妙な行動してる私に、不意にリビングあたりからパパが私を呼ぶ声がして、私は驚いて股間をのぞいていた頭を振り上げた際に、トイレのドアに後頭部を打ち付けてしまう。
そしてそのぶつけた後頭部をさすりながら、トイレから直接呼ばれたリビングへ何用かと面倒くさそうにパパのところに行く。
すると今日は早退して転勤引っ越しの荷造りを進めてるというパパは、その連休中の引っ越しを手伝う旨命じる。
イヤ連休中の大混雑を避けると言う話、ドコ行った?
当然私は即答で拒否ると、パパはそう言わずにとばかりに利益を提示してくるのだ。
その内容は、泊まりで温泉に行くというもの。
それを聞いた私は、若干心が折れそうになる、何故なら温泉は私の大好物‥‥
新潟といえば湯沢温泉はじめ、あの街道沿いには幾つもの温泉地が点在しているが、でもこの繁忙期によくそんな宿泊施設が取れたもんだなと。
それについては、どうやら国家公務員向けの福利厚生施設が借りられるらしい。
それを聞いた私は相当悩んでしまうが、パパのこの手の話で巻き起こった過去の思い出を速攻で脳内検索し、そんな思い出の内容を急いで分析。
その結果ひねり出した解答は、却下。
するとパパは、ケチ!と悪態をついて、ママと行くからイイもん!と子供みたいに拗ねて見せるので、私もたまには夫婦水入らずでお楽しみくださいと返してやった。
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さてその後数日は、特に何も変哲なく日々が過ぎていったが、毎回の帰宅前のホームルームで土偶教頭の長い訓示に、皆が焦れてイライラする感覚が教室に充満する。
コレばかりはナカナカ慣れることもなく、こんなのが当分続くのかと私自身も鬱になりそうなこの日は金曜日、死語となった『花金』の放課後前の教室に漂う空気は最悪だった。
つまりゴールデンウイーク前の金曜放課後であるが、ならばこそ余計に土偶教頭のクドクド長い説教にもより一層熱が籠もってしまい、クラスメートの皆が心身共にエンプティになる頃にようやく開放された。
隣の席の久美子ちゃんも、締めくくりの『礼』で私たちが頭を上げるとほぼ同時に、これからポップカルチャー部にて次のイベントに向けた打ち合わせがあるというので、慌てて教室を後にしていった。
そんな久美子ちゃんに、連休明けのテスト勉強も忘れずにね、と私は彼女の背中に念を送ってやった。
そして私はというと、らしくなく熱心なことに今日も真夢と勉強する予定だったので、やおら荷物を抱えて教室を出ると、廊下の片隅に既に真夢が待っていてくれた。
相変わらず今日も長かったねとホームルームの延長戦をねぎらってくれるが、私としてもこの状況早くどうにかならんもんかと嘆いた。
そんなゲンナリな会話の先で、ノシノシとした足取りで職員室に戻る土偶教頭に、罵声の一つも投げ付けてやりたかったが、その時向こう側から、コッチに向かって駆け寄ってくる別の職員が見えた。
あぁアレは私たちの世界史の授業を担当している、1年生を教えている教師では一番若い女性教員、名前は、えーと、厳木清霞と言う。
チョッと難しい読み方の名前なのでナカナカ覚えにくいが、見た目が可愛らしい感じの動物系の女性で、まァ何と言うか男子にゃモテそうな感じの教師である。
しかし顔のビジュアルでは誰よりも勝るものの、あの『まな板』が彼女に今ひとつ男子が引き寄せられない事情があるようで、ソレについては私の勝ちだ。
ならば私に男子が寄ってくるのかと問われれば、完全否定を余儀なくされるンだがね。
そんな厳木先生が、正反対の存在と印象の土偶教頭に何かヒソヒソと訴えると、土偶教頭の表情が難しい表情に切り替わる。
そして2人は連れ立って廊下の向こう側、職員室に足早に向かいつつ、土偶教頭の発した言葉が私たちの耳に『タクシーを‥‥』と聞こえてきた。
そんな一部始終を私と真夢は並んで見ていて、何があったんだ?とばかりに互いに顔を向け合う。
ま、ンなモンどーでも良いや、とばかりに私たちは気を取り直し、私は真夢に勉強しながら明日以降の長い休みをどう過ごすか作戦会議をしようと提案すると、真夢は長い休みをどう勉強するかを考えながら勉強しようと命じるのだった。
だが、そんなお硬い話のやり取りをする私らの前に、また現れた例の登場人部の姿が‥‥
私はひょっとして、このチッコい先輩と巨大な先輩につけられてるのでは?と思う節を感じる程に頻繁に出くわすのだが、丸善先輩は私らと正対して開口一句『6組という予想的中、探す手間が省けた』と聞こえるように口に出したので、私は嫌なカンジと同時にイヤな予感しかしなかった。
そして真夢は、私が先輩2人に目をつけられたと思った訳ではないだろうが、場の空気を察して先に帰る旨をことわって離脱しようとすると、丸善先輩は真夢にもし用事がなければ一緒に付き合えと言う。
それを聞いて真夢は、エェー‥‥ってな顔になってしまうが、振り切って離脱する勇気はさすがにない様子。
て言うか、サスガに露骨にその嫌そうな顔したら、強引とは言え先輩に失礼だぞと言ってやりたかったが、当の丸善先輩はそんなのお構いなし?キニシナイ?的な素振りでツカツカと歩き出す。
私たちは何だか選択の余地なく後を付いて歩くほかなかった。
そして私たちの背後から、2メートルはありそうな巨体の八嶋先輩が私たちを覆い隠すような絵面で歩くのだ。
ところが、こんな奇妙な組み合わせのメンツ4人で学校のロビーまで来ると、まず八嶋先輩がバレー部の部活で体育館へ行く、と申し出てそこで別れる。
別れ際に、八嶋先輩は丸善先輩にくれぐれもと言った風に何かを頼んでいて、丸善先輩は解った解った、早く部活に行けとばかりに手をヒラヒラさせるので、八嶋先輩は名残惜しそうに体育館方面に向かって去って行く。
ただしつこく何度もコッチを振り返るその挙動がかなーり気にはなるのと、その巨体ゆえに私たちの視界から消えるまでに少々時間を要した。
何だか不思議な先輩だなぁと、私はこの時はそう言うふうにしか思っていなかったのだが‥‥
残った私たち3人、私はテッキリ図書館へ行くのだと思い、体育館のある方向と反対側の渡り廊下の方へ歩を向けた瞬間、丸善先輩が私を制したのだ。
私は何事かと振り返ると、そんなキョトン顔であったろう私に向かって、今日はいつもの店に行くと言う。
それを聞いた私は、一体どんな顔をしていたのだろう?
丸善先輩は少しだけ間を開けて、飲み代の心配は無用であることを告げた。
そして、そのいつもの店とやらに私たちはテーブルを挟んで着席している。
私と真夢は借りてきた猫のように、丸善先輩はそのかなーりチッチャい体格のワリに大物の風格で鎮座しており、私たちの面前には3人共同じ、クリームがたんまりと浮かんだカフェオレらしき飲み物が置いてある。
イヤコレは、ウインナーコーヒーとかいうヤツなのかも知れないが、しかしヤタラに装飾品が盛り付けられてゴージャスな見た目である、当然全部食べられるソレらだけど。
そして、丸善先輩は連休明けのテスト勉強で忙しい所を呼びつけて悪かったと、一応謝意の言葉から本題と思われる方の話へと繋げる、が、その前に一口すすってクリームのヒゲを紙ナプキンで拭った。
ところがその冒頭、本題の前に私ら2人に前菜情報を提供する、と前置きし、その少女のようなおちょぼ口から発せられた内容はかなり衝撃的なものだったので、私たち二人は思わずハモって声を上げて仰け反ってしまう。
当然周囲の他のお客にナニゴトかとコチラをガン見されてしまい、私たちはスミマセンスミマセンと平謝りして詫びるのだが、イヤ、その話が前菜なのかーい!と、ソッチにもビックリしたのである。
丸善先輩から発せられた情報、それは私たちの担任教師『宮小路智徳先生、死亡』という内容だったのだ。
いやいや、ビックリである、デカい声も出ようさね。
電車に轢かれて入院したところまでは私たちも知るところだが、そう言えばその後の宮小路先生の様子についてはクラスの誰もがほとんど気にしていなかった。
イヤそれはヒョッとすると、臨時で担任代行を務める土偶教頭の濃すぎるキャラのせいかも知れないが‥‥
てか、丸善先輩は何故それを知っているのか?
私は少し時間が過ぎ、そのカフェラテっぽいクリーミーな飲み物を二度三度口に運んで、私たちも同じ様なクリームのヒゲを作った後、冷静さを取り戻した頃に改めてそう疑問に思った。
すると私がそう思って訊こうとした次の瞬間、真夢が先に全く同じことを丸善先輩に問うたのだ。
だが丸善先輩は、とある筋からの情報であると詳しくは明かさず、コレ以上は訊かないでくれ、訊いても答えられんとシャッターを閉められてしまう。
イヤそこでこの話をオシマイにされると、変な意味で残尿感をもよおすじゃないか!
そんな訳で私も真夢も焦れてしまうが、丸善先輩は閑話休題と話を区切ってしまうので、宮小路先生・死亡の話よりもっと濃い話題があるのか?と、私たちはむしろココで身構えてしまうのだった。
自分メモ:ゴールデンウイーク期間中のエピソードが続きます。