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冬の終わり

 街が朝焼けに染まっている。

 吐く息の白さもずいぶんと薄くなってきたものだ。

 私を守ってきた温かい装備は一枚一枚と必要なくなっていき、あれほど重宝した手袋も今やスマートフォンを操作する邪魔者でしかない。

 冷たい風は手の平で冷たいと感じられる程度に弱々しく、分厚いコートを突き抜けていた寒さはいつの間にか長袖も貫けない。

 衰退とはいつも気づかぬうちに押し寄せてくる――。

 わざと温かい息を吐き出してみる。透明な風が静かに大気中に拡散していった。

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