第三話 ステータス確認と妹の愛
第三話です。まだ説明会になっていますが見てってやって下さい。
生徒達の意見が、邪神と戦うという方向に固まった時、シャルステラの後ろにいた、男が口を開く。
「皆、此方が勝手に召喚したというのに、ありがとう。私は、このリグルス王国国王、レガルド・フォン・リグルスだ。この度は本当に済まなかった。」
と言い、頭を下げたのは、なんとこの国の国王だった。
「こ、国王だったか。失礼。私は、一応この集団の代表をしている、如月秋音と申します。頭を上げてください。」
「あぁ…」
如月先生に言われ、レガルドは頭を上げる。
「私達は、あなた方の力になる事を決めました。」
「あぁ、そのようだな。本当に助かる。先ほどシャルステラが申したように、そなた達には、この世界の者達より強い力が宿っている。しかし、そのままでは魔族相手にして戦い勝つことは出来ない。これより暫くの間、そなた達には我が国の騎士の元で、訓練を行ってもらう。」
訓練という言葉に、皆面倒くさそうな様子を見せつつもやる気の様だ。
「分かりました。しかし、一つお願いが。」
「む?何だ?」
「戦闘に参加しない者達の生活も保証すると約束して頂けないでしょうか?」
「うむ。それはもちろん。召喚された者達、全員の生活を保証すると約束しよう。」
「感謝します。」
話し合いか一段落したところで、新たにシャルステラが切り出す。
「では、皆様のステータス確認させて貰っても宜しいでしょうか?」
「「「ステータス?」」」
その、聞き慣れない語句に皆が疑問を持つ。」
(お、遂に来たかステータス確認。俺のはどの位なんだろうな。楽しみだ。)
その存在を知っていた零司や、他の生徒の間の知っていた者達も心なしかそわそわし始める。
「はい。ステータスと念じれば皆様の身体能力を数値化したものや、皆様の持つスキルの確認を行うことご出来ます。自らのステータス確認が住みましたら、此方で把握するためにステータスを見せてもらいます。さぁ、皆様、"ステータス"と念じて見てください。」
「「「ステータス!」」」
(ステータス。)
零司もステータスと頭の中で念じる。
レイジ・モチヅキ
男
17歳
Lv.1
HP:10000/10000
MP:20000/20000
攻撃力:2000
防御力:2000
魔攻力:2500
魔防力:2500
敏捷力:3000
固有スキル
黒を制す
絶対看破
絶対隠蔽
称号
黒神
(おお!これがステータスか!なるほど…こういう風なんだな。俺のステータスは他の奴らに比べてどんな感じ何だ?)
ステータスと念じた零司の脳内にゲームでよく見る様なものが現れる。
「これってどれ位が良いんだ?」
ある生徒が気になってシャルステラに問う
「此方世界の住人は、ステータスの数値がレベル1で50が平均となっています。」
シャルステラの答えに零司は驚く。
(おいおい…異世界補正ってこんなに高いのか…)
「おお!すげぇ!」
零司が黙考していると、何処からか声が上がる。
「本当だ!天川君のステータス凄い高いよ!」
(お、あのキラキライケメンか、the主人公だからな、かなり高いだろう。)
「見せて貰っても宜しいでしょうか?」
「はい、どうすれば?」
「"ステータスオープン"と唱えてください。」
天川のステータスをシャルステラが確認する。
コウキ・アマカワ
男
17歳
Lv.1
HP:600/600
MP:600/600
攻撃力:200
防御力:200
魔攻力:200
魔防力:200
敏捷力:200
固有スキル
限界突破
称号
光の騎士
零司も内容を確認するが、
(修正しよう。俺だけのようだ。)
自分の異常さにきづいたようだ。
「凄いです…これが異世界の者…」
「そんなにですか?」
「ええ…しかも固有スキルを持っているとは…」
天川は褒められた事が嬉しいのか、少し照れながら皆にステータスを見せびらかしている。
一方零司は、自分のやるべき事を考える。
(とりあえずステータスを隠して、この場所から抜け出さないとな。おそらくこの絶対隠蔽って言うので出来るだろう…。)
零司はステータスを隠蔽してから、自分のスキルの確認を行う。
絶対看破
物事の情報を全て表す。
隠蔽された情報を絶対に看破し表示する。
絶対隠蔽
物事の情報を全てを隠す。
どんなに高い看破スキルでも看破することは絶対不可能。
黒を制す
情報なし。
黒神
情報なし。
(これは、本当にチートだな…。でも、この、黒を制すっていうスキルは情報が無い。何故だ…)
絶対看破を持ってしても謎のスキル"黒を制す"の詳細を知ることが出来ない。
(それに、称号…これは何だ?くろ、かみ?こくしんか?…分からん。)
(まぁそれについては後でいいだろう…ん?これ…絶対隠蔽を使えばここから楽に抜け出せるんじゃないのか?)
零司はそう思い、試行する。
そして…
(まじか…姿も隠蔽出来るとは…まぁ、お陰で助かった訳だ。とりあえずこれであいつらのステータスを確認したらこの場所から抜け出すか。)
誰からも見ることが出来なくなった零司は、堂々とステータスを覗き見る。
(いた。あいつらはどの位だ?)
修二、雫、奏の順でステータスを確認する。
シュウジ・キタハラ
男
17歳
Lv.1
HP:650
MP:500
攻撃力:300
防御力:300
魔攻力:200
魔防力:200
敏捷力:300
固有スキル
戦士の本気
称号
剛と柔
シズク・シンドウ
女
17歳
Lv.1
HP:700
MP:700
攻撃力:400
防御力:400
魔攻力:400
魔防力:400
敏捷力:400
固有スキル
瞬刀
称号
剣に認められし者
カナデ・シラサキ
女
17歳
Lv.1
HP:300
MP:500
攻撃力:150
防御力:250
魔攻力:450
魔防力:450
敏捷力:250
固有スキル
聖なる光
称号
魔法特化
(おぉ、三人とも高いな…よし、沙奈のも見てみるか。)
三人のステータスを確認した後、零司は沙奈の元へと向かう。
(沙奈は…と、うん、思ったより大丈夫そうで良かった。)
友達とステータスを確認し合っている沙奈を、零司は、微笑みながら見詰める。
しかし、そんな微笑も沙奈のステータスを確認した瞬間に崩れる。
サナ・モチヅキ
女
16歳
Lv.1
HP:1000
MP:1000
攻撃力:600
防御力:600
魔攻力:600
魔防力:600
敏捷力:600
固有スキル
結界魔法
称号
兄を愛する者
(…俺の妹が他の奴よ圧倒的に強い件について……いやいやいやいや、強すぎじゃありません沙奈さん!?)
驚くのも無理はない。沙奈のステータスは主人公(零司曰く)の天川の三倍にも及んでいるのだから。
(それに、称号…)
変な称号を見つけ、詳細を見てみる。
兄を愛する者
兄を持ち、兄を極限に愛する者に与えられる称号。
全ステータスが、常時二倍される。
(これかぁぁぁーーー!!これのせいかーー!)
異常なステータスの高さの原因見つけ、内心で叫ぶ。
(はぁ…まぁ沙奈が危険から守られるなら良いとするか…)
沙奈のある程度の無事が保証されたという事に少し安堵する。
(さぁて、ステータス確認も終わったしな。ここを抜け出さないと。)
零司は生徒の集団を離れ、部屋から出る。
(よし、ここからだ。ここから俺の旅が始まる。)
スキルや称号の詳細は後に載せたいと思います。