プロローグ
初投稿です。書いたのも初めてなので、文章の間違いや矛盾点などを指摘してくれると助かります。
僕は今の人生が嫌だった
僕こと、矢島君博は普通の高校に通う特に目立った特技もない、顔だって似た人を探せばいくらでもいそうな顔をしている、成績だって中の下ぐらいのものだった。
そんな僕はただ一つだけ他の人と違うことがあった。それは、僕は人間が嫌いだということ。そして世界が嫌いだということ。
別にすべての人を嫌いだという訳ではないし、世界のすべてを嫌いだということでもない。
そもそも何故、それらを嫌うようなったか、人が何かを嫌う理由はいろいろあるが、僕のその理由の中心はは家族にあると考える。
僕は、元々母、父、姉、自分の4人家族だった。しかし、母と父はもともと仲がよいというわけではなくて、性格も合わず、自分が産まれた2年後ぐらいには離婚をしてしまった。
離婚後は母方の実家で祖父、祖母、母、姉、自分の5人家族で暮らしていた。
当時、家族や親戚の間では男子は少なく、僕が産まれた時は大いに喜んだそうで、手厚く育てたという。
そういった経緯もあり、外と関わることが少なくなってしまい、コミュニケーション能力は周りよりもなく、自分の殻に閉じこもる癖があった。
待望の男子ということで周りの大人は、嫌われたくないのか、甘やかすだけ甘やかし、その分、母はしっかりと躾をした。
事情が事情だけに母が叱ったりするのは仕方ないとは思うが、その叱り方が度が過ぎたものだった。
大声を出して怒るだけでなく、過激な言葉を発したり、時には手を挙げることもあった。
事情を知らない子供だった僕は母を嫌うようになった。
大きくなって自分が周りより劣っていることを知り、それを直そうと努力もした。
それと同時に甘やかすだけ甘やかし、嫌われたくないがために、それをみて見ぬ振りをする周りの大人の滑稽さ、狡猾さ、そして愚かな自分を憎み、嫌うようになった。
そして、最終的には人間そのものを嫌うようになった。
それらの嫌悪感が積み重なった結果、世界が嫌いという感情となった。
でも、そんな中でも好きなものがあった。アニメやゲームなどの二次元の世界だ。
何故なら様々な登場人物達が様々な世界の中で活き活きと冒険をしたり生活をしたりするのを見ると、とても羨ましいし、楽しくなるからである。
だが、生きている上で唯一の楽しみである趣味をする時間はどんどん少なくなって、この先、この世界で生きていることに耐えられなくなっていって、
僕は自殺を決意した。
「しかし、我ながら自分勝手な理由だなぁ」
誰も居ないのに皮肉っぽい独り言を言ってみる。
とある廃ビルの屋上、その端のカビが付いたようにあちこち錆びた柵の外側の縁に立って、その錆びた柵を僕は掴んでいた。
「二次元に別れを告げるのは悲しいが、今更引き返す訳にはいかないしな。」
と、一抹の悲しさを覚えてアニメグッズやライトノベル、ゲームなどに思いを馳せる。
すぅー、はぁー、と深呼吸をして心の中で「よしっ」と決意を改めて、徐々に柵を掴んでいた手を緩めていき、
「さようなら、僕はもう逝きます。」
掴んでいた柵を離して身を投げた。
落下中、妙な光を見た気がしたが、気のせいだろうか。まぁいいだろう、もう直ぐ地面かな~と思ったところで、僕の意識は途絶えた……。
ご意見、ご感想お待ちしております。次から本編に入ります。近いうちに投稿したいとおもいます。