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確かに子供じゃない

3話目です。

男の子が何かを唱えたとたんまぶしい光の本流がわたしを襲った。

わたしは、何が起こっているか確かめようとしたが、あまりのまぶしさに目をあけることが出来なかった。

しばらくすると光は、すぅっとひいていき完全に消えた。

わたしがおそるおそる目を開けるとそこには・・・


「はぇ??」


見知らぬ男が立っていた。しかも、素っ裸で

破けた布が申し訳程度にぶら下がっているがほぼまっぱである。


「え?!ちょっ!!はぁ?!」


だ、誰この美形!てか、何も着てないってどういうこと?!

はぁ、しかしいい体してるなぁ・・・っじゃない!!

なんでいきなり?もしかして痴漢さん??

痴漢さんかぁ、金髪美人の痴漢さんなら・・・って、わたし妄想してる場合か!!


「・・・・。」


わたしがひとり妄想している間に、痴漢さんは服を着たようでわたしを見下ろしにらみつけてきた。

ああ残念、肉体美がぁと、またへんなことを考えるわたし(いいじゃない妄想癖があったって)


「おい、お前」


ものすっごい不機嫌な様子で痴漢さんが話しかけてきたので、わたしの妄想はブチンと断ち切られた。


「はい?なんでしょう。痴漢さん」

(まぁ人前で裸になる人だし、名前しらないからこれでいっか)


「どうだ!これで俺が子供ではないとわかっただろう?」

(ええ、まぁこどもではありえない体つきですから子供ではないでしょうね。)


「どっからどうみても成人男性ですね。」


「そうか!わかったか!!」


痴漢さんは、満面の笑みを浮かべわたしの頭をボンボン叩いた。

やめれ!バカになったらどうしてくれんの!!

 

ふと、あたりを見ると男の子がいなくなっていることに気がついた。

あれ?あの男の子どこ行っちゃったんだろう?家の中に戻っちゃったのかな?


「あのー痴漢さん、今さっきまでそこにいた男の子がどこ行ったか知りませんか?」

(変態痴漢さんが知ってるとも思えないけどね。一応聞いとくか)


「何言ってんだよ。いま、目の前にいるじゃねぇーか。」


は?目の前に??ああ!痴漢さんの後ろで見えなかったのかな?

・・・・・・・あれぇ?いないけど??

あたりをきょろきょろ見回しても男の子は見当たらない。


「いませんけど?」


「だから!目の前にいるじゃんよ!!わかんねぇのか!」


いや、目の前にいると言われても

目の前には痴漢さんあなた1人しか立っていないじゃないですか。

うそつかないでほしいなぁ変態で、痴漢で、うそつきかぁ

この人見かけに余らず、すごい人なのね。


「はぁわかった。とりあえず、中で話そう。ずっと外にいたら寒くてかなわん。」


と、痴漢さんはわたしを家の中へ入るように促した。


「あのーよそ様のおうちに勝手に入るのはー」


「心配すんな、ここは俺のうちだ。」


あ、そうなんだぁー痴漢さんのおうちかぁ

じゃっ大丈夫だね!

あれ?じゃぁ男の子は、痴漢さんの息子かな?

そうかぁ同じ金髪だしそうだよねぇ


「お邪魔しまぁーす。」


おそるおそる玄関をくぐると、こじんまりとした外観とは裏腹に中は、意外に広かった。

痴漢さんは、すでにソファにドンッと座っている。


「早く座れ。」


と、痴漢さんが指差したほうのソファにわたしも腰掛けた。

いつの間に用意したのかテーブルの上にはお茶とお菓子が並べられていた。


「おまえ、まだわかってないな」


痴漢さんは、わたしの顔を見ながら大きくため息をついた。

何がわかってないって言うのよ?わかってるわよ?あなたが痴漢だってことくらい。

てか、おまえって呼び方きらいだなぁ。ぶすっとした顔でわたしは、


「お前って言うの止めてもらえます?わたしには、柳内令子というきちんとした名前があるんです!」


「・・・そうか、それは悪かった。えーとヤナイ??」


痴漢さんが少し表情を緩めて謝ったので許してやることにしよう。

しかし、ヤナイって

あっ外人さんだから逆に言ったほうが良かったのかしら??


「えーと、苗字が柳内で名前が令子です。」


「リョウコ?」


美形に名前呼ばれるのってなんかうれしぃとか場違いなことを考えながら

わたしはおもった。こっちも痴漢さん痴漢さん言ってるの申し訳ないかな?


「そうです。令子です!あの痴漢さんの名前もうかがっていいですか?」


斜め下から見上げるようにおねだりすれば落ちない男はいない!!と親友が豪語してたっけ?

そのとおりの格好をしながら痴漢さんに名前を聞いた。小首を傾げるのもおまけして


「ああ、俺か?俺は、ルネだ。ルネ・ユオンだ。けっして痴漢ではないぞっ」


痴漢さん、いやルネさんは、最後の部分を強調しながら自己紹介をしてくれた。

ルネ・ユオンさんね。よしっ覚えた!!これで異文化交流一歩前進である。

そういえばルネさんがまだわかってないみたいだとか言ってたっけ?

何がわかってないって言うの?


「で、わたしがまだわかっていないというのは??」


ルネさんは、また大きなため息をひとつついたが丁寧に話てくれた。


「おま、リョウコはさっき男の子はどこに言ったのかと聞いたな?」

(はい、聞きましたね。)


「その答えは、ここにいる。」

(いや、ここにいるってどこに?そんな自信満々に自分を指差してどうするんですか、ルネさん。)


「はぁっやっぱりまだわかってない。いいか?さっきの男の子は、俺だ。わかるか??」

(ふむふむ、男の子はルネさん・・・・・はぁ?!)


「え?!いや、そんなのうそでしょう?もう、ルネさんはそんな冗談をw」


ルネさんは、真剣な顔つきでこちらを見てきた。わたしは、笑っていたが

その真剣な顔に気おされて笑いを引っ込めた。


「冗談を言ってるつもりはない。すべて真実だ。」


「じゃ、じゃ証拠を見せてくださいよ証拠を!!」


だって、信じられるわけないじゃない。そうでしょ??

ふつうに考えてこの目の前の超絶美人がさっきのかわいい男の子なわけがないもの。


「わかった。いいだろう、このすがたでいるのは疲れるからそろそろ戻そうと思ってたからな。」


覚悟しろよ?と言うような目でこちらを見るルネさん。

ルネさんは、さっきの男の子がしたように呪文みたいのを唱えながら懐から何かを取り出す。

今度は、あの猛烈な光はなかった。

わたしの目の前で見る見るうちにルネさんがしぼんでいく。

そして・・・


「あ、さっきの男の子・・・」


わたしは、呆然と男の子を見た。


「わかったか?俺とさっきの男の子は同一人物で、中身は大人だってこと。」


わたしは、言葉が出ずこくこくとうなずいた。

そりゃ、言葉も出なくなると言うものだ。目の前でこんなふしぎな出来事がおこっているのだから。

やっぱ、夢かなともおもって頬を強くつねってみるが、痛い・・・ゆめじゃないよこれ。


さっきのふしぎな力もわたしは、知らない。

そういえば男の(いやルネさんだっけか)が魔力がどうとか言ってなかった??

魔力??じゃあさっきのは魔法?

魔法なんて本の中だけの話なんじゃないの?

はっそうか!実際は使える人もいるけど、かくして生活してるとか!!

ありえるかもー(とことんバカな主人公である。)


「ひとつ聞きたいことがあるんだが」


「はいはい、なんでしょう?」


「リョウコは、どこから来た??この森には、結界が張ってあって誰も入ってこれないはずなんだ。」


へぇ結界がはってあるのかぁ。ほんとどうして入ってこれたのかなぁ?

まぁ考えても仕方ないから、起こった事全部話しちゃえw



【説明中】



「・・・ふむ。階段ですべって転んだと思ったらこの森にいたと」


「そうなんですよー」


わたしの話を聞いてルネさんは、すっごく考え込んでいる。

なんだろう?何考えてるのかな??

しかし、悩める美形・・・おいしいです///

またわたしが妄想に浸っていると、ようやく考えがまとまったのか

ルネさんがこちらを向いた。


「リョウコは、ヴァリーだな。」


「え?ヴァリー??」

(なにそれ?英語?よくわからん)


「ヴァリーとは、放浪者のことだ。しかも、この世界とは別の世界からのな」

(へぇ放浪者かぁ別の世界からのねぇ・・・・ぇ?別の世界?いま、別の世界って言った?)


「ときどきあるんだ、次元のゆがみから別の世界の人間が紛れ込むことが」


「え?あ、あの!べ、別の世界ってどういうことですか?

 ここ日本じゃないんですか?あ、ルネさんからかってるんですね!」


「ニホンという国は、ない。ここは西のアーフェル王国と東のカンプ連合との国境だ。」


ルネさんがウソをついてるようには、見えない。こちらを見るまなざしも真剣そのものだ。

日本がない?アーフェル?カンプ??意味がわからない。

ほんとにここは、わたしのいた世界とは別の世界なの?


わたし、異世界トリップしっちゃったの?!


そんなの信じられるかぁーーーーーーーーーーーーーー!!!!

ちょっと無理やりな持って生きかたでしたかね?

ここで名前の由来を(主人公意外w)

ルネ・ユオン→どちらも画家からいただきました。ルネ・マグリット、コンスタンチン・ユオンです。マグリットは、わたしが大好きな画家です。


アーフェル王国とカンプ連合→ヘンドリック・アーフェルカンプというオランダの画家です。


一応、絵がテーマの物語にしたいので

この物語の人物、国などの命名は、実在の画家からいただこうと思います。

ウィキさんにお手伝いしてもらいながらww

よろしくですw

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