第7話『勇者ヨシオ、転職を考える!? ~求ム、普通の職業~』
物価の現実に打ちのめされたヨシオは、静かに誓った。
「もう勇者とかどうでもいい。普通の職に就くんだ……公務員とか安定してるって聞くし」
向かった先は「転職ギルド」。そこには数々の職業が紹介されていた。
受付嬢「ようこそ、転職ギルド『ナリワイの泉』へ! どんな職をご希望ですか?」
ヨシオ「とにかく、堅実で、危なくなくて、飯がちゃんと食えるやつで……」
受付嬢「なるほど。それなら“地面掘り職人”はいかがでしょう?」
ヨシオ「何それ!? 具体的に何すんの!?」
受付嬢「地面を掘って、中に何があるかを確認する職です」
ヨシオ「無職と紙一重じゃねえか!!」
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次に紹介されたのは「ニンジン彫刻師」だった。
受付嬢「ニンジンを使って芸術を彫ります。世界大会もありますよ!」
ヨシオ「競技人口どんだけだよ!? 野菜でアートする余裕ある国じゃねえぞここ!!」
エリュ(横から)「ヨシオ、意外と似合うかもしれませんよ?」
ヨシオ「やめて!? 俺の将来をおもちゃにしないで!!」
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最終的に紹介されたのは「スライム搾り職人」だった。
ヨシオ「もう嫌な予感しかしない!!」
受付嬢「スライムの体液は貴重な素材です。毎朝、森に行って搾ってきます」
ヨシオ「絵面が地獄だよ!!!」
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悩むヨシオのもとに、リリィが現れる。
「ヨシオ、やっぱりあなたは“勇者”が一番似合うと思うな」
「……え」
「魔物と話せて、私たちを守ってくれて、正直……すごいと思ったよ」
(ま、また来た……フラグか……!?)
「だから、私が稼ぐから。ヨシオは、無理に仕事探さなくても──」
「寄生するのはさすがに情けないわぁあああああああ!!」
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その日もまた、ロベンタ村にはヨシオの叫びがこだました。
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