表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
122/155

第122話『鍋を囲んで、猫耳をつまんで』

「あ~~~~~~、やっぱ鍋は正義だなぁ……!」


ギルド近くの宿にて、ヨシオ一行は久々に宴の真っ只中だった。


テーブルには、ぐつぐつと煮える特製鍋。

鍋奉行リリィによる「魔獣肉とキノコの滋養鍋」は、これがまた最高にうまい。


「よし、肉いくぞ肉ー!」


「だめ!今それ、いい出汁出てるからもうちょっと待って!」


「待てん!俺は今、腹が爆発寸前なんだ!!」


「それ我慢じゃなくて爆発に向かってるよね!?おかしいでしょ!?」


エリュが静かにメモをとりながら口を挟む。


「“ウケールの空腹時、理性との境界線が曖昧になる”……これ、研究に使えるかも」


「それ使いどころ間違ってんぞエリュ!」



---



「……鍋って、こんなにうるさいの?」


テナが、きょとんとした顔で鍋を見つめている。


「まあ、うちの鍋は特殊だからな……」


「でも、美味しい。あと、にぎやかで……その……」


「楽しい、だろ?」


「……うん」


テナは、ぽつんと笑った。

それはどこか寂しさを含んだ微笑みで、でも確かに“今”を楽しんでいる笑顔だった。



---



「……ところで、テナちゃん」


「なに?」


「ヨシオのとなり、ずっと陣取ってるの、気になるんだけど」


「え、あ。いや、別に……その、なんとなく落ち着くっていうか……?」


「ふ〜〜〜〜ん。ふぅ〜〜〜〜ん?(圧)」


「お、落ち着いてリリィさん、私、耳がぴくぴくしてるんだからそんな圧かけないで!」


「私のぴくぴくはそっちの意味じゃないわよっ!」


「どっちの意味だよ!」


ヨシオがツッコミを入れた瞬間、鍋が噴きこぼれた。


「うおおおお!?リリィお前火力強すぎ!鍋が火山!」


「うわぁぁ!?テナのしっぽ燃えかけてるうぅぅ!」


「にゃあああ!?ちょ、ヨシオ、早くタオル、タオルォ!」


騒がしくも、笑い声に包まれる食卓だった。



---



その夜――。


外の風が変わった。


ヨシオはふと、夜風にあたろうと窓を開ける。


「……?」


街の空に、黒い羽のようなものが舞っていた。


エリュもすぐに気付く。


「ヨシオ。これ、魔族由来の“転移羽”だわ」


「転移羽……ってことは、どこかに“使者”が来てる?」


そのとき、宿の扉がコン、コンと鳴った。


リリィが警戒しながら扉を開ける。


そこにいたのは、

白髪のローブ姿の女と、仮面をつけた長身の男。


「失礼。

 我々は、“終焉の記録”の観測者と申します」


「……また面倒くせぇ組織名きたな……」


「ヨシオ様。貴殿の《選択》が、この世界に大きな“誤差”を生じさせました」


「……誤差?」


「“変わるはずのなかった未来”が、動き始めたのです。

 次に選ぶのは、“神々”か、あるいは――貴方方です」


テナがすぐさま前に出た。


「こいつら、アヴァロスの“観測端末”だった連中……!」


「どういうことだ?」


「遺跡が動いたときに、この連中の一部は外部へ逃れた。

 そして……“次なる管理対象”を探し始めたのよ」


「つまり――俺たちが、また狙われるってことか?」


「狙われるというより、“試される”のです。

 新たな記録、新たな秩序の担い手として、ふさわしいかどうかを」


「面白かった!」








「続きが気になる、続きが読みたい!」








「今後どうなるの!!」








と思ったら








下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。








面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、








正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!








ブックマークもいただけると本当にうれしいです。








何卒よろしくお願いいたします。








あと、感想も書いてくれるととても嬉しいです!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ