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第108話『封じられし砂の鍵と、門の継承者』

ナフリールの地下には、**“砂の神殿”**と呼ばれる古代遺跡が眠っていた。


預言者シェリドに導かれ、俺たちはその封印された扉の前に立っていた。


「……これが、その“鍵”を守る神殿か」


風が吹かないはずの地下なのに、どこか冷たい気配が満ちていた。


扉には複雑な魔紋が刻まれている。その中央に浮かぶ、奇妙な紋章――それは、エリュが首元に持つペンダントとまったく同じ形だった。


「エリュ……」


俺がそう言うと、彼女はペンダントを握りしめ、前に出た。


「私の母が……死の間際、これを託した。“いずれ扉が開く時、お前は進むだろう”と」


彼女がペンダントをかざすと、魔紋が淡く光り出す。


石扉は音もなく、静かに開かれていった。



---


◆神殿内部


砂の堆積と魔素の濃度は尋常じゃなかった。


それでも俺たちは進む。最奥、**“鍵”**が眠る場所へ。


「これは……魔力の暴走痕?」リリィが声を潜めて呟いた。


壁面に焼き付いた痕跡、歪んだ石柱、ところどころで空間のひび割れ。まるでここで“大魔術”が使われたかのような爪痕が広がっている。


そのとき――


「侵入者、認証……不可。警戒レベル:最大。対象排除モード、起動」


地下から、**“砂の守護者”**が現れた。


それは巨大な獅子のような形をした魔法生命体。全身が砂と魔石で構成され、目には血のような紅光が宿っていた。


「くるぞ……ッ!」


「オォォォオオアアアアアッ!!」ウケールが真っ先に殴りかかるが、敵の魔障壁に跳ね返される。


「強い……今までの魔導兵器と比べても桁違いだ!」リリィが叫ぶ。


「……ここは、私がやる」


エリュが前に出た。


「これは……“私の血”にしか、終わらせられない戦いだ」


彼女はローブを脱ぎ捨て、手のひらに魔力を集中させる。


「ヨシオ。時間をくれ」


「ああ、任せとけ!」


俺たちは全力で敵をひきつける。


ウケールは拳を、リリィは雷を、俺は《断絶穿光》で守護者の動きを封じる。


その間に――


エリュの魔力が、かつて見たことのない輝きを放ち始めた。


「――《真言展開・継承印・方陣》」


エリュの詠唱に呼応し、神殿中の魔紋が一斉に浮かび上がる。


「汝、門の継承者なり……汝の言葉にて、鍵を繋げ……!」


彼の血筋が、空間そのものを揺らす。


守護者が叫び声をあげ、エリュへ向かって突進してきた。


「……来い」


エリュは目を閉じた。だが恐れはなかった。


「我は開く者……我が名は――エリュ・ヴァレンツ。扉よ、応えよ!」


直後、彼の体から放たれた魔力が光柱となって天へ伸びた。


「《開門呪・鍵よ、我に応えよ――門ヲ啓ケ!》」


そして――神殿が震え、空間が逆巻いた。


守護者の体が光に包まれ、次の瞬間、砂と化して崩れ落ちた。


戦いは、終わった。



「……開いたね」エリュが膝をつき、息を吐く。


神殿の奥に、古代の装置らしきものと、光に包まれた“鍵のかけら”が浮かんでいた。


「これが……一つ目の“鍵”……」


リリィがそれに手を伸ばそうとした時、突如、魔石が黒く変色する。


「待て……何か、違う……!」


黒い魔素が溢れ、空間にひびが入る。


その奥に、女の笑い声が響いた。


「――鍵は、いただいたわ」


空間の裂け目から、黒いローブをまとった女が現れた。


「おまえは……!」


エリュの瞳が鋭くなる。


「久しいわね、“弟”」


「……まさか……姉さん……!?」


空間が歪み、新たな敵が姿を現した。



「面白かった!」








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