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ムーンデビル  作者: 神山
SEASON 1

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3/3

DAY 3 真相意識

 雷は今日も傷をつくり起床した。

「今日もボロボロだね…そろそろ死なない?大丈夫?」

「ここまでくると慣れるもんだぞ?」

 少し引き気味な表情で雷を見つめる愛莉。それに怪訝な顔でにらみ返した。

「今日は私の買い物に付き合ってくれるんでしょ!?早くシャワー浴びて手当てして!」

「押すな!痛いって!まじで!」

 ショッピングモールに服を買いに行くため愛莉に誘われていた。自分の小遣いでは買えないため、要はお財布で付いていくものだ。だが、久しぶりに二人で出掛けるのが楽しく、心の中ではスキップしていた。


「は…?こんな薄手で二万円だと…?どこに金がかかってるんだ?」

 雷はラックにかかっている服をふと持ち上げ、値札を見て驚愕していた。

「こういうものなの!」

 膨れっ面で服を元に戻す愛莉。

「ユ◯クロとかG◯とか行ってみろ、おんなじやつあるぞ…?」

「ファッション音痴!」

「お金のかかる娘!」

 色々と文句は言うが、愛莉が欲しかった服は全て買った雷。レシートみて落胆するが、満更でもない表情をしていることに自分で気づいた。


「ねぇ、パパあれやってみなよ」

 愛莉が指を差したのは、占いであった。よくあるショッピングモールに行くと必ずある、わざわざこんな所で占われようと思うやついないだろと言いたくなる。

「なんでだよ」

「だってずっと不幸続きでしょ?良いことがないか占ってもらったら?」

「やだよ、ダルい」

「私のなけなしのお小遣いでやっていいから!」

 そう言われ、無理やり押されながら占いを受けた。よくある水晶や手相ではなく、真相意識に潜る占いらしい。占いって言わないだろというツッコミを喉元で抑え、いくつかの質問に答え始まった。

「では、結城さん早速始めていきます。効果は抜群ですので、危険と思ったらすぐに目を開けてください」

「はーい」

 思い込みでやるタイプか?と疑りながら目を閉じた。

「あなたは今、悩みを抱えていますか?」

「まあ、はい」

「それは誰にも言えないこと?」

「そんなことは」

「顔にある傷に関係ありますか?」

「そうですねー」

 適当に返しながら、終わらねーかなと思いつつ顔をプラプラさせていた。

「では、その答えをあなた自身に聞きましょう。あなたは今、真っ暗な空間にポツンといるようにイメージしてください」

 指示通りに雷はイメージした。

「そのままゆっくり下に下がってみてください。意識を心の奥に行くように」

 行くわけないだろと思いながらやっていると、確かに身体が降りている感覚になった。思い込みスゲーなと感心していると、真っ暗な空間に急に大きく厳重に守られた扉が現れた。

「今は何が見えていますか?」

「え、、大きな扉が見えます」

「その扉は開けることができますか?」

「…微妙っすね」

「その扉の奥に答えはあるはずです」

 雷も嘘だろと思いつつ、朝起きると傷だらけになっている自分のことが分かれるならと思い、力を入れるイメージで扉を引いた。扉はゆっくりと開くような感覚があった。

「え?」

「どうしましたか?」

「なんか開きそう」

 扉がゆっくりと開いていき、隙間から光が差し込んできた。奥から誰かが近づいてくる感覚があった。

 うっすらだが全身赤いスーツで、顔には麻袋を被っていた。目の前で立ち止まり、顔を覆った麻袋を取った。

『見つかっちゃった』


「ちょっとお客さん!」

 愛莉は店の外で待っており、スマホを見ていると大きな音をたてて雷が出てきた。

「ちょ、パパどうしたの?」

 雷は息が上がりながら早歩きをしていた。

「あんなの嘘だっ…!あれは…ムーンデビルの人相と同じ…それに、それに!」

「え?え?なになんか占い師に言われたの?」

 目を閉じると脳裏に焼きついたように離れない。

ムーンデビルの正体が雷であった。それが真実なら今までの疑問が解決する。傷のことや自分が寝ている間にムーンデビルが活動していること。

 だが、それと同時に自分が今まで否定してきた者が自分の中にいることに動揺を隠せなかった。


ありがとうございました。

ようやく、雷も自分の真実に気づくことができました。これから波乱が続きます。

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