第8章 ダンジョン敵
4人は地下へと静かに階段を下りながら向かっていた。
「大妖精様は身を守るために光の硝子の護りの中に閉じこもって身を守っている」
「どんな奴なんだ? 幹部ってのは?」
「たしか、十三ヶ騎士団のフェビーワンという者だ。毒や呪いの呪文を得意とするやつだったかな」
「じゃ~そいつを倒したらしまいじゃなぁ」
地下についておくの方へ行くとフェビーワンが光の硝子の中に眠って至る大妖精の前に立っていた。汗だくとなり、声を切らしていた。
「ったく!! なぜ、壊せんのだ!! 大妖精の力が手に入れば魔帝王の幹部へと昇り詰めるはずなのに!!」
影ながらその光景を見ている4人。
「あいつを倒せば、終いだ勇者様」
「一旦、説得してみない?」
「あのなぁ~」
と言っているとナギがフェビーワンの近くに立っていた。
「おい貴様、ワシと戦えへ!!」
「誰だ貴様!!」
「ワシはナギじゃ、貴様の呪いで苦しんでいる奴、貴様のせいで妖精達が困っている。貴様を斬れば全部、丸く収まるってことじゃなぁ」
「冒険者と来たら…貴様も俺の邪魔をするのなら魔力を奪い続けてやる」
「よし、来い」
ナギは剣を掴んで様子をみる。中でリリネッド達が近寄って来た。
「待って、待って、ストップ、ストップ~」
「ああ?」
「あの~私たちは争う気はありません」
フェビーワンは構えを解く。
「貴方は…」
「フェビーワン様だ」
「ああ、私はリリネッドです」
「勇者様だ」
「黙って、クロウ」
フェビーワンが真顔で見る。
「私達は呪いを付けた人を助けたいだけです」
「ちょっと待て、妖精たちも」
「ああ、そうか。 じゃ~妖精たちも自由にこの洞窟を」
フェビーワンが怒りだして自身の武器の大太刀を振り回した。
「俺は忙しいだ、俺の時間を邪魔するなら呪うぞ!!!」
「リリネ、コヤツはもう無理じゃ、ヤッてしまうてもよいのか?」
「無理かな?」
「「無理だろう!!」」
クロウとナギがツッコんだ。
フェビーワンは無数の蛇のモンスターを飛ばしてきた。ナギはその速度を超えて斬りかかった。フェビーワンは真っ二つになり倒れた。
「はい、終わりじゃ」
「っふん、ナメてんじゃーねぇ!!!」
無数の蛇のモンスターが集まりフェビーワンが復活した。
フェビーワンは大太刀で攻撃しそれを受け止めたナギはそのまま吹き飛ばされる。
「前衛が何してんだ?」
クロウはネルラを守りながらいつでも攻撃できるように備えた。
「リリネッド、気を付けろよ。 コイツ、見かけによらず早いぞ!」
「うん、気を付け…」
と話しているとリリネッドの真正面に立たれた瞬間、大太刀によってリリネッドが縦に真っ二つにされ殺された。