第6.5章 ダンジョですが何か?
アイハイル村について1日がたって、3人は洞窟のダンジョンについて調べていた。
「詳しそうな人いないねぇ~」
「ああ」
「ワシはあの酒場に情報があると思うのじゃが」
「ねぇ~よ」
「わからんじゃろ」
「わかるよ」
「クロウ、あの井戸は? 噂で井戸の中には何かを教えてくれる人がいるとか」
「いるとは思うけどあの中にはいないよ」
「ワシ的には」
「も~~~~~うるさいなぁ、そんなに適当なことを言うなら勝手にしろ!!!」
クロウは怒って一人でどこかに行ってしまった。リリネッドとナギも分かれて調べに行った。
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リリネッドは井戸の中をのぞいたけど水が入っていて中に入れなかった。
「どーしようかな?」
と困っていると雑貨屋の前で1人の男と雑貨の亭主が何か話していた。
「おじさん、この煌めく髑髏のネックレスをくれまいか」
「これは3千キンルド」
「よし買った」
「それにしてもお兄ちゃん、ものすっごい煌びやかな鎧だけど、冒険者かい?」
「そうだ。 こう見えてもドラゴンハンターだ」
「ふぇ~、こりゃ~すごい。なら『バチガ村』に行くのかい?」
「そう…だな」
「アソコはドラゴンが出るから行くならそこだな」
「そ、そうだ。 俺はドラゴンハンターだ。 その証拠にこの村から少し離れた場所にある洞窟を塞いできたからな」
「あれ? たしか~あそこは~」
と雑貨の亭主が喋っているのに男は金を払いその場から去ってしまった。
リリネッドは洞窟について雑貨の亭主に話を聞きに行った。
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ナギは裏町酒場まで来ていた。中に入るとガラの悪そうな輩が沢山いた。
「ほう、ここならいい話が出来そうじゃな」
ナギがカウンターの席に座りマスターに話しかける。
「おい、マスター」
「帰れ」
「え?」
「子供が来るところじゃない」
「いや、ワシはこう見えても」
「ここには子供が飲める物はない。それになお前さんがここにきていい場所でもない」
酒場のオーナーがそう言いうと酒場にいたガラの悪い者たちが数人が立ち上がりナギを持ち上げて安全な場所まで運んだ。
「いいかい、少女よ。物騒なもんぶら下げてもいいがあの辺は危険なんだ、せめて強く自分の身が守れるようになるまでくるんじゃないわかったな」
ガラの悪い者がそういって頭をなでて、その場を去った。
「いや、ワシは…」
ナギは考えるが面倒になり、とりあえず、そこに行くのはやめて他をあたることにした。
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クロウは有益な情報を得てからカフェでゆっくりしていた。
「この村、栄えているなぁ~。冒険者が多くいるからかなぁ~」
クロウは青い空の下で涼しい風が通る場所でゆっくりの時間を過ごしている中、考え込む。
今後の旅について、勇者の突拍子もない行動や発言、新しく仲間になったナギというガキの事。悩んでも時間の無駄と思いクロウは立ち上がりカフェに出る。
「とちあえず、アイツらと集まらないとな」
クロウはリリネッドとナギを探しに行った。そして、3人はダンジョンに向かうことになった。