第48章 捧げた命はもうない
海賊のサイチェフ・ジェイドはどうしてこうなったのか考える。
「(そもそも、なんで魚と手を組んでしまったのか、いや、元は魔帝王の部下になりなかった。
それなのになぜか、幹部の下に着くことになった。
海でさまよっている所にヴォンズが助けたことからこんなことになったのかもしれない。
どこで間違ったのか、俺は海賊の王だぞ
そもそも、俺は自由になれればそれでよかった。なんでこんなことに、)」
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海賊のサイチェフ・ジェイドは倒れている部下を見下げながら、腰にぶら下げている3つの瓶の栓を開ける。すると瓶の中からイカのモンスター、ゴリラの様なモンスター、そして蜂のようなモンスターが出て来た。
「お前、好きに暴れていいぞ」
3体のモンスターは暴れだした。ルーベル、エクエス、キュルアはそれぞれ対応に動く。
そしてシンノスケはサイチェフ・ジェイドの前に立つ。
「もういい、お前の人生を奪ってやるよ」
「悪いですけど、それはお断りいたします。僕の人生はもう捧げてしまったので」
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エクエスは戦闘員の魔術で拳を大きくしてゴリラの様なモンスターを倒す。
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蜂のようなモンスターは無数の針を飛ばす、それをすべて弓で吹き飛ばして、一歩後ろに探しながら、アーチャーの魔術で矢を爆弾に変えて蜂の様なモンスターの向かって放ち倒す。
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イカの様なモンスターは触手でルーベルを捕まえようとするが魔法で分身を作り出し避ける。
そしてルーベルは目の視覚に入り大きな魔力を使い雷を落として倒した。
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海賊のサイチェフ・ジェイドは引力の力でシンノスケを引き寄せるも、僧侶の魔術でその力を防ぎ、姿をアンデッドに変えてサイチェフ・ジェイドの顔面を狙って拳をふるう。
が、サイチェフ・ジェイドは寸前で引力で横にずれ周りにある物を使ってシンノスケに投げる。
投げてくる物を次々と破壊と避けながらサイチェフ・ジェイドに近づく。
シンノスケは一定の距離まで来たときに足を止めた。
「もう仲間を連れて帰りなさい」
「ふざけるな!! そんな事」
「大丈夫ですよ、幹部は仲間が倒しますし、ここの住む者たちは貴方を恨まない。あなたはルイバーに利用されただけ。なら、もういいでしょう。ここで貴方が戦う理由はない」
「それはそうだな」
「でしょ」
「ああ、そうだ…だが、俺は海賊!! どこの馬の骨かも知らねぇ~奴に命令される節はない!!」
サイチェフ・ジェイドは大きな岩をでシンノスケを挟む。
「俺は舐められるのがこの世で一番、気に入らないんだ!!! ギャハララァ!!!」
シンノスケは挟んできた岩を一瞬にして壊す。
「なあ!!」
「もういい、歯を食いしばってくださいよ」
サイチェフ・ジェイドその場から逃げようと動いたが体が重くなって動くのが遅くなっていた。
シンノスケが僧侶の魔術を使ってそうした。
そしてシンノスケはサイチェフ・ジェイドの前に立って一度、手を合わせてから顔面のおもいッきり拳を当てて気絶させた。
「さてと、リリネッドの方へ行かなければ」
シンノスケはヘラレスの兵士にサイチェフ・ジェイドを任せてその場を離れる。
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深海底国の2段目の近くに壁の下に兵士たちは何かが埋まっているのを見つける。
「なんだ?これは?」
「人間たちの仕業か?」
「とりあえず、王様に報告だ!!」
その仕掛けは2段目の壁の根元のあっちこっち埋められていた。




