第47章 オイラは未来の王子だ!!
ポウラは剣を抜き真上にに掲げる。
それを見た、ルーベル、エクエス、そして海賊のサイチェフ・ジェイドに捕まっているキュルアが目を見開き、動く。
ヘラレスとその兵は暴れる人間を斬りつけようと動く、それをシンノスケが人間のみを対象に僧侶の魔術で眠らせる。
「やむを得ない」
ヘラレスは急な展開に動けずにいた後ろにルイバーが立ちハンマーで攻撃仕掛けようと忍び寄っていた。
「(ここで、お前を殺せば、俺が王に!!)」
ヘラレスは気づくのが遅く、ハンマーが振り降ろされた。
だが、ヘラレスがやられたと思って目を瞑り、開いたら別の場所に移動されていた。
「こ、これは?」
ルイバーも驚き、周りをみる。
助けたのはルーベル。移動魔法で助けたのだ。
「皆聞け!!」
ルーベルが叫ぶ。
エクエスはサイチェフ・ジェイドに岩を投げたがそれ引き離す力で打ち返すが岩の陰に隠れたエクエスが岩を砕き、その破片で目をやられた隙にキュルアを助け、二人はすぐにポウラの近くに立つ。
ルーベルは続けて話す。
「ここにいる方はいずれ、王となり世界を平和にするお人だ!! その王が話をする、心して聞け!!」
ポウラはみんなの注目を浴びる。
「お前達の悲しみを聞いた、君たちの怒りを感じた。あなた達の未来を思った。だから、オイラがその先を立ってやる!!」
魚人や人魚たちは怒りをぶつける。
「ふざけるな!」
「こんな事までして!!」
「人間なんて…!!」
ポウラの後ろにいた深海底国の王のリチャード・フィングスが立つ。
「彼と話した、皆。彼の話を聞くんだ」
「王様だ」
「王は人質じゃないのか?」
「どうなっている?」
ポウラとリチャード・フィングスは目を合わせて言う。
「オイラが王となったあかつきにはこの国と合併をしてこの国と協同組合をもうけ人間と深海帝人との共同生活を作る」
ルイバーはその話に怒りを見せる。
「ふざけるな!!人間なんて信用できるか!!」
ポウラはその怒りの言葉を受け止める。
「わかっている。だからその境界線の話をしたい。何がダメで何がいいのか?、なぜ嫌うのか。何をそこまでしたのか、王としてオイラに何ができるのかをはなs」
「ガキが!! お前なんかに分かるわけがない!!」
ルイバーは魔物を自身の回りに集めた。
「もういい、ここのいるやつらを殺せ」
魔物達が動き出す。それを見ていた海賊のサイチェフ・ジェイドも部下たちを動かす。
「計画がめちゃくちゃだ…だが、面白くなってきた。魚も人間どうでもいい暴れろ、お前達!!」
シンノスケがポウラ達の場所にたどり着いた。
「話は聞いたぞ、少年。すごい夢を持っているな」
「そんな事より、ハンマーの奴ではなくそこの海賊を相手にしてほしい」
「それは断りたいですが、そっちの方が話が早いなら…お任せします。早くこんな複雑な話を終わらせなければ」
「そうだ、ゴールはもう決めたんだ…あとはそれぞれどうしたいかの話はしなければならないんだ」
シンノスケは疲れているがサイチェフ・ジェイドの方へ向かう。
ポウラはルイバーの方へ向かう。
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ルイバーは眠っている人間を踏みつぶそうとしたがヘラレスが寸前で止める。
「やめろ」
「邪魔をするな」
「お前がそこまで人間を嫌うのは昔、君の両親を人間が殺したからだろう?」
「知っていたのか、さすがだなヘラレス。いや、リチャード・ヘラレス王子」
「なんで?」
「志がそっくりだぞ。そんな奴の言う事聞けるか!!お前達の血筋はここで終わらせる」
「お前の恨みはそこまで深いのか」
「家族を殺された俺の気持ちなんてわからねぇ~よ」
そこにポウラが現れた。
「なら、オイラはわかるぞ。オイラも家族も友達も知り合いもみんな殺された。いや、アレは少し言い方が違うと思うが…」
「さっきも言っただろうが、ガキにはわかりやしないんだよ!!!」
ルイバーは人魂の様な蝙蝠の魔物を掴んで食べ始めた。
すると姿が大きくなりより見た目が魚に近くなった姿へとかわった。
「まだだ、まだこんなもんじゃー足りない!!」
ルイバーは周りにいた魔物を食べ始め続けた。
どんどん姿が変わりそして、普通のサイズへと戻ったが角が生え、爪も長く目も鋭くなった魚人とも魔物とも言えない姿へと変貌した。
「俺がすべてを支配してやる!!」
ほどとは動きが機敏な動きと変わポウラに向かっていった。
「死ねガキ!!」
ポウラが剣で構える前にヘラレスが前に立つ。
「絶対に助ける。お前の様な者を今後生まれないように俺が止めなければ」
ポウラは大きな背中を見て笑みがこぼれる。
「この背中を見たら安心できる。だが」
ルイバーはむかつてくると同時ににエネルギーを出して周りにいる眠っている人間に攻撃を繰り出していた。
「さぁ、全部は助けられないぞ、ヘラレス王子!!」
ヘラレスが悔しがる中、後ろから圧の様な物を感じて振り向く。
そこには子供ではなく青年が立ち、一瞬にしていなくなり、気が付く時には、ルイバーは膝から崩れ落ちて倒れ込んだ。
ルイバーの近くには背の高い青年が立つ。
「オイラが守る国だ、一緒に立て直そう。この者の様な運命を避ける為に、みんな笑顔で歩ける場所を作れるように」
「君はいったい…」
ポウラは問いに答える。
「説明が長くなるがこれがオイラの本来の姿で、長い時間この姿ではいられないんだ。ヘラレス王子、この戦いが終わった時に話をしよう。今はまだ…」
「ああ」
二人はあつい握手を握る。
リチャード・フィングスがそれをみて涙する。
「ところでオイラの花嫁の勇者を見なかったかい?」
「は、花嫁?」




