第4章 昔話は長いとスキップされる
王の城から出たばかりの頃のリリネッドとクロウの話。二人は歩きながら会話する。
「勇者って何する人?」
「今それを聞きますか?」
クロウは少し考えた後、答えた。
「そうですね、困っている人を助けたり、村とか王国とかを救うとかですかね。まあ、最終目的は魔帝国を滅ぼす事ですけどね」
「滅ぼす…それってしないといけないんですか」
「それが世界の願いですから」
リリネッドは立ち止まり考えた後、答えた。
「話し合いってできないのかな?」
「勇者様が本気でそれを考えているのなら私はそれに従いますよ。私はあなたの兵士ですから…」
「この人は胡散臭いんだよぁ」
「ハハハハハァ」
●●●
昔のことを思い出したクロウは頭を掻てから大きなため息をした。
「(なんであんな事を言ったんだ)、とりあえず言っておきますけど、アイツは魔帝国の幹部だ、
話し合えるとでも」
「話したことある?」
「ねぇ~よ」
「別にクロウは魔帝国の人に悪いことされたの?」
「俺はされたことはねぇ~よ」
「ならいいじゃん。見たところこの村は魔帝国に襲われたってわけではないし」
「一般的な気温をより低いけどなこの村」
「でも誰も死んでない」
「そのせいで、村の何人かは出て行ったけど、そのせいで村の復興が悪くなったけどな」
「そんな知らないよ」
「勇者さんは馬鹿ですよね」
「もういいよ、私一人でいくから」
リリネッドは一人で雪道を進んで歩いて行った。
クロウは一ため息した後にリリネッドに体を温める魔法をかけてから、後ろについて行った。
●●●
雪道を進んでいくとあちらこちらに魔物の死体が倒れていた。
「すごい数が倒れているね。誰がやったんだろう?」
「さぁーな。ただ言えるのは魔物が村に襲ってこなかったのはそいつのおかげってことになるな」
「そうなの?」
「結果だけどな」
さらに二人が雪道を進んでいると大吹雪に見舞われ始めた。
「やばい、寒い」
「そうですか?俺は全然」
クロウは暖かそうな服を身に着けていた。
「いつから!!」
「そんなことより、あそこに人がいるけど」
「なんで無視?まあ~いいけど」
クロウが指をさした場所を見るリリネッドは大吹雪の中にポツンっと背を向けて立っている人がそこにいた。二人が近寄り、リリネッドが声をかけようとした時に気が付いたのだ、それは、その人物の回りを見ると魔物の死体が沢山倒れていた。
「あ、あのー」
その声でその人物は振り返った。
短髪の白髪に透き通るような白い肌と青みかかった瞳に右手には刀、そして魔物の返り血をつけてそこに少女が立っていた。
「誰かはわからないが邪魔じゃ」
大吹雪の中で少女の周りには大勢の魔物に囲まれていた。
リリネッドが少女に向けて言う。
「駄目だよ」
少女はリリネッドの方を少し見るてリリネッドは自分でも驚いた。
「あ、いや…え~っと…なんで」
少女は刀を一振りした。すると魔物が全体の半分を一掃した。
「まったく、気分が変わった。お前たち、死にたくなかったらワシの後ろかr…」
少女の前に出る二人。
リリネッドは剣を投げて重さで魔物たちを押しつぶす。クロウは魔法で魔物たち倒していく。
「ほうやるではないか」
「おい、ガキ。この方を誰だと思っている。この方は勇者様だぞ」
「勇者…今のか?そうか…」
少女はそうつぶやく。そして少女は大きな一匹の魔物を斬撃で葬る。
「す、すごい」
「刀に魔力を注いでそれを放っているだけだろう」
3人は魔物をすべて退治したあと、少女は自分が寝泊まりしているそうな洞窟へと案内された。
「で、君たちは?いや、先にワシが名乗るのが礼儀か…。ワシはナギ・カルミア、剣士じゃ」
「私はリリネッド、こっちの胡散臭い魔法使いがクロウ」
「胡散臭いです。よろしく、その話し方はキャラ設定か何かですか?」
「コイツは嫌いじゃ」
「同感だけど。私たちはこの辺にいる魔物の幹部に会いに来ました。どこにいるか知っていますか?」
「何しに会いに行くんだ?」
「幹部と話し合いに」
「話をじゃと」
「勇者様は馬鹿なんだ」
「そうか、変な二人じゃのお気の毒に」
「ナギは、なんでここに?」
ナギは少し考えたあと、しゃべりだす。
「少し話が長くなるが聞いていくれ」
「(面倒だし、話が長いって聞いただけでその時間が無駄では?って言いたい)、じゃ~またそのう…」
「いいよ、聞くよ」
いやな顔をしたクロウを無視してナギは話し始める。
「ワシはこの雪林の置くにある城に住む魔帝の幹部『ヒジナシ』と契約しているんだ」
「契約?」
「ワシはこの近くの村で900年前に生まれてなぁ」
「「え?」」
「小さい時に冒険者から剣を習っていたところにモンスターに襲われ氷漬けにされ気が付いたら900年たっていたわ、シシシィ」
「どくどくな笑い方だな。というかサラッとすごいこと言ったぞこのガキ」
「どうやって氷が解けたの?」
「多分じゃが凍られたモンスターを誰かが倒したんじゃないか?詳しいことはよくわからんし細かいことは気にしないタイプでなぁ、シシシィ」
「そうか、コイツも馬鹿なのか、よく理解した」
「でじゃが、ワシが村に戻ってから数日後に近くにある城に魔物が住み始めたから討伐しに行ったんじゃが、途中でしにかけて走馬灯の中、女神に出会ってこの剣を手に入れてから魔物を倒せるようになったんじゃ」
「いろいろと気になる所があるけど…」
クロウは困惑した顔をしていた。
「でじゃが、魔物の偉そうなやつがワシの力に恐れたのか契約を仕掛けてきたんじゃ。それが5年間魔物から村を守り続けられたら村を襲ったりしないという契約じゃ。その間、村には他の魔物は一切手を出さないとも言っていた。村を守るついでにワシも剣の修行になるし強くもなるからいいと思っていたのじゃが、いつ襲ってくるかわからず眠ることもできないし、気を抜けば死ぬ状況にワシはもうわくわくしてのう。この緊張感に血が騒いでのう。それから4年がたったぐらいかのう?」
「このガキ、イカレてんのか」
「つまりあと1年で契約が終わってこと?」
「そうじゃ、話は終わりじゃ」
「で、俺たちが魔物というか魔帝の幹部を倒しても?」
「マテイ?、よくわからんが、別に倒してくれるなら」
とその時に外で大爆発の音がして3人は外に出ると吹雪が少し止んでいて遠くの方にある城が黒い煙が出ていた。城の方へ向かう途中で魔帝の幹部と言われている『ヒジナシ』がぼろぼろで倒れていた。
「うう~う。なぜお前がここに」
大きな体のヒジナシの上に乗っている奴が言う。
「おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!!、誰の許可えてよ~城に住んでるんだ!!、ア゙ア゙ァ!!」
ヒジナシは動けな、震えていた。
「というかよぉ~、俺たちが気に食わないのがよぉ~、いつからお前たちは幹部になったんだ~?いいか、俺たちが幹部で、お前たちは手下で下っ端だ。忘れてんじゃ~ねぇ~ぞぉう!!」
魔帝の幹部を名乗る男はヒジナシを蹴り続けて最後に足に魔力をためて大きく蹴り挙げてぶっと飛ばした。3人は唖然として見ていた。
「何見てんだぁぁぁ!!!ア゙ァァァァァんl!!」
読んでくださってありがとうございます。
またしても説明が長くなり本題をすべてそこにぶっこんでしまいました。
次からは減らすように心がけます。
第5話も頑張てやります。