第33章 ようこそ、世界一苦難なパーティへ
1年に一度、世界の数か国がそろって会議をする会が始まっていた。
大きな円卓で座って中央にスーツを着た男が話す。
「旧勇者・リュウマ(仮)、この(仮)は名乗ったなかで最もよく使われていた名だったのでこの名前を使わせてもらいます。リュウマ(仮)はふざけた性格でノリと勢いで型破りな風貌で国のルールや掟を気にしないで次々と救ったり壊したりをしていましたが、みなから崇められるほどの人物でした。そして後に彼はこの世界を混沌の闇であった怪物の王と呼ばれるバケモノを倒して世界を救った英雄と呼ばれ、リュウマ(仮)の口癖のように言っていた勇者というワードが広まりみながそういうようになった。世界を希望にするのは勇者だと」
スーツの男は資料を取り出して話を続ける。
「だが、現代で怪物の王が去ってから50年後に魔帝国の王がこの世界を支配にした。怪物の王が残したモンスターがまだ蔓延っているのに魔物を放ち、国を支配し、幹部や騎士団を野放しにしている。いつの間にか深海底国と天界国とも同盟を組んでいて我らには立ち向かえない状態となっている事態になっています。ここに居られる国は魔帝国と契約を結んでいるので分かって居られると思いますがこれは我ら人間としては屈辱だと思いませんか!?」
スーツの男はさらに資料を取り出す。
「その時に中央国の元姉妹国のトダイカ国にあるギョク城の地下に勇者。リュウマ(仮)が使っていたとされる『世界最強万能型強烈甲賀剣』を見つけた。それを我らに伝える前に、契約を結んでいるない国と手を組み世界に知らせ冒険者を集めた。そのせいで魔帝国と亀裂が剥がれかけてしまった。だが、我らにとっても好都合、新たな勇者が魔帝王を倒せばいいと思ったが…」
スーツの男は円卓の各国の王が見えるように映像を見せる。
「新たな勇者・リリネッドはエメラルドラゴンを目覚めさせたことでとある複数の村に被害にあった事、次に各地にアンデッドが動き出して無法地帯となった。とある冒険者からの発言でわかった事ですが、『魔帝王の幹部であったデラーズという者が死んだらアンデッドが目覚める』という話を聞いたらしく、信憑性は高い方と。そして何より新たな勇者・リリネッドは一度だけ魔帝王に侵入したにもかかわらず、何もしないで帰ったとか…」
円卓の各国の王がみなが険しい顔をする。
「では、投票をしましょう、勇者・リリネッドは『勇者』としてよい者か?それともこの世界の疫病神か?」
●●●
平坦な大地と雲一つない青い空と草原をあるく勇者・リリネッド一行は新たなパーティ仲間のシンノスケを入れて歩いていた。
「ところでどこを目指しているんですか?」
「どこって…どこだろうね」
「そういえば、どこじゃったっけ?」
ナギとリリネッドのこの感じを心配そうに見るシンノスケはクロウの方を見る。
「そんな顔をするな。大丈夫だよ、最終目的は魔帝国だ。その間にこの勇者を世界に知らさせる目的の旅だぁ」
「知らさせる目的は? 新聞などで顔は知られているはずかと」
「おいおい、シンノスケよ~。伝説ってのは誰が必要だ?」
「で、伝説?」
「語るものが必要だろうが!!」
「そうですね」
「そして、この勇者がすぐに魔帝国に行って王を倒せるか?」
「そ、それは」
「無理だ、俺達でも倒せるかどうか…」
クロウとシンノスケが話しているとリリネッドがポカ~とした顔からふと元の顔に戻って二人の話に入る。
「倒すんじゃなくって話し合うの」
「話し合う?」
「お前は、またそんなことを」
「ダメ?」
リリネッドは天然かつ無意識で上目遣いで言った。
クロウ頭を掻きながらため息と共にリリネッドの頭をわさわさしたあと、シンノスケにこれだよって顔をしてシンノスケを見る。
「いや、そんな顔されてどうしたら?」
進みながら少し話し合っていると、馬に乗りながらこちらに複数の人数が向かってきて一行を逃がさないように囲み始めた。
「なんだ?」
「クロウ、なんかしたの?」
「ダメじゃぞ」
「早く誤ってください」
「おい!!」
少し遅れて馬車がたどり着いたて馬車の上に自分の腕枕で仰向けで寝る男が起き上がり胡坐をかきながら話しかけて来た。
「君たちが勇者パーティだね」
「貴方は誰ですか?」
「ああ~すまない。礼儀は大事だよね。俺はファイ。中央国騎士団・2番隊隊長だ。この辺をたまたま通ったら勇者がいるという通報があって観に来たんだ」
「(通報?) 俺達は悪いことしてねぇ~ぞ。むしろ人助けしかしてないぞ!!」
「悪いことしてない? おいおい、まさか知らないのかい? 参ったねぇ~」
ファイは馬車から降りる。背が高く羽織の様なマントを肩にかけている。どこか気の抜けた感じの隊長だとリリネッド以外の3人はそう思った。
「とりあえず、俺たちは君たちと戦闘をしなくない。一緒に来てくれないかい?」
シンノスケが前に出て状況が分からずファイに言う。
「説明を求めます」
「まあ~本当に知らなそうだから、説明してあげるよ。君たちは…ッ!!」
ファイはハッと上を見上げると、炎の塊のボールの形をした物を作り出して落下してくるオルガいた。
「おいおいおいおいおいおいおいおい!!!! 邪魔してんじゃ~~~ねぇ~~~ぞ!!!」
「やれやれ、面倒なことに」
ファイは部下から剣を受け取り構える。
リリネッドはボケっと見上げているとシンノスケに抱えあがられ、クロウとナギとどもに囲む兵士を押し倒してその場を逃げようと動く。
ファイはオルガよりリリネッド達を優先的に攻撃を仕掛けようとするも炎の塊のボールの形を両手に溜め込んでオルガがファイの前に立ちその攻撃を受け止める。
「おや、おかしくないですか?」
「るせぇい!!」
「魔帝国が勇者を助けるのかい」
「助ける? 違うこっちが連れていく」
「いやはや、困ったねぇ~」
「ああ、俺も困ってる」
二人が戦っている間に兵士たちに追われながらリリネッド達はその場から逃げる。
「クロウ、ど~いうこと?」
「知らん」
「お前が何かしたんじゃろうが!!」
「知らん」
「いつもこうですか?」
「そうだ!!!」
「も~うなんでこんなことに」
リリネッドがポツリとつぶやくと急に猫の様なモンスターが目の前に現れた。リリネッド猫を胸で掴んで倒れこむ。
3人はリリネッドに近づく。
「いテテテ。大丈夫?」
「よくぞ掴んだ」
「「「猫が喋った」」」
クロウが以外が驚く。
「お前たちをここから逃げしてやる。私はザクタマと申すものだ」
「逃げす、お前が?」
「ああ」
クロウは怪しむようにザクタマを見る。
「考えている時間はないだろう?」
「わぁ~た」
「そうこなくっちゃ!! じゃ~私に乗れ!!」
小さい体にリリネッドが乗ろうとしたのでクロウが止めた。
「舐めてんのか!!」
「オッとすまん」
ザクタマはうめき声と共に体が大きくなり翼が生えて、爪や牙も生えた。その姿はドラゴンそのものになった。
「さぁー乗りなさい」
●●●
オルガとファイが争っていると遠くの方で大きなドラゴンがいるのと一行を乗せて飛び上がっていくのを見えた。
「なんだ?」
「まさかアイツ!!」
「どうやら、もう俺達が争う理由がなくなったようだね」
「あ゙あ゙?」
オルガは炎纏った足でファイを蹴り上げる。ファイは後ろに下がって避ける。
「何を?」
「そもそも、お前たち王が旧勇者をさっさと見つけてれば、さっさと魔帝国と同盟を結んでいればこんな面倒なことには!!!」
「それを俺に言ってもねぇ~」
オルガがファイに向かって行く。
「仕方がないねぇ」
ファイは剣を一振りした瞬間、オルガの胸囲は斬られた。
「なあぁ!!!」
「悪いね、これでも中央国の隊長なんだ。内の王が平和条約を結んでいても俺には関係ないんだ、お前たちは恐怖で人々を支配しているってのが俺は許さないんだ。それにお前を入れた幹部の共の管理もなっちゃいない。お前たちの王はなぁ」
「それ以上、王の悪口を言うんじゃ~~~ねぇ!!!!!!!」
オルガが怒りながら胸の傷を抑えながら、ファイに向かって行く。
ファイは悲しい顔をしながら剣を振る。
オルガは剣が当たってもいないのに斬られる。
「なんで!!」
「力のさぁを知れ、若者よ」
「っちっくしょう!!」
「別に俺が誰が魔帝王を倒してもいいんだよ。でもそれが出来なの」
と話すファイの言葉を打ち消すほど冷たく重い声が払いのけるように話す。
「それが出来ないのは私がこの世界をいつでも滅ぼせるからだ」
ファイが振り向くと、そこには魔帝王が素の姿で立っていた。
「っう!!」
「王…」
「オルガ、探した。滅多に幹部がそろわない日にみんなが参加している。お前がいないとみんなが帰ってしまう」
「す、すみません」
「気にするな、行くぞ」
「何を出てきているんですか魔帝王さん」
魔帝王が行こうとする前にファイが前に立ちはだかる。
ファイは汗をかき、足を強くうんばっていた。
回りの兵士は気絶して倒れている。
「(これほどの覇気、これほどの実力) 帰るなら少し手合せしてもらっていいですか?」
「さすがだ中央国兵士よ。私を前に立っていられるとは普通の人間にしてはすごい。やはり人間は面白い」
ファイは魔力を全開にする。
その風圧でオルガは驚く。
「あの野郎、まだ本気じゃ~なかったのか?」
ファイは魔力で魔数の剣を周りに作り出したあと、剣に一転に集めさせて爆風と共に一瞬に魔帝王の前に立ち斬りつける。が、魔帝王は全く動くことなく、見えないバリアで守られた。そのバリアは9つに重ねあっていて、ファイは6つも破った。
「6つか…さがだ」
ファイは剣を強く握りめる。
「天は空、地は自然、今、我の心は白日の元に…奥義!『風魔剣・無数台風』」
魔力で作り出した無数剣が魔帝王の回りを隙間なく囲み一斉に竜巻の様に回りだしてバリアの壁を刺していく剣が消えることなくどんどん無数の剣がバリアを刺していく重ねっているバリアが少しつづ壊されていく。
魔帝王はそれでも動くことなく立つ。刺さる所が完全になくなった状態でファイはトドメの大技で斬り掛かろうと向かおうとした瞬間、真後ろに魔帝王が立っていた。
「っハッ!!」
ファイはすぐに剣を持ち替えて逆手で剣で攻撃を繰り出すも魔帝王は肘でファイを押して平手でさらに後ろに押す。重心が崩れ倒れこむところをすぐに踏ん張ったがすでに魔帝王は次の攻撃を繰り出していた。
ファイの顔の近くに人差し指を向けて、下にした瞬間、重量力によってファイは地面に叩きつけらえた。
「君は強い、自身を持て」
オルガを抱えて何もないところから空間を作り出してその中に入る。
ファイは意識は薄れゆく中、魔帝王の方へ見る。
「私が強すぎるのだ」
悲しそうな退屈そうな顔で魔帝王は言って消えていった。
「これほどとは…ほん…に…参ったねぇ~」
●●●
空へと飛びあがったザクタマとその後ろに飛ばされないように背に掴ん乗っているリリネッド一行。
「(どうやら、間に合ったようだな)」
ザクタマが魔帝王を感じていた。
リリネッドは首のところまでよっくり登って来て質問する
「どこ行くの?」
「南に冒険者が集まる街に君たちを下ろす。そこでやってほしいことがある」
クロウも同じように登って来た。
「なんだ?そのやってほしいことってのは!!」
「我と同じ十三ヶ騎士団が一人のドラモンを助けてほしい」
ナギも続けてくる。
「お主で出来ぬのか」
「私はいろいろと動けない立場でなあ。君たちにお願いしたい」
シンノスケも以下同文。
「その街のどこに?」
「さぁ~?」
「「「「はぁ?」」」」
ザクタマは急に下へと降りて無理やり一行を下ろした。
「まぁ~ドラモンを助けるといいことが起きるのは確かだよ。それじゃ~頼んだよ。勇者・リリネッド」
そう言ってザクタマは飛んで行ってしまった。
リリネッ一行は街から離れた岩山に置き去りにされた。
「さて、どうしようか?」
「知らぬ」
「面倒な」
「いつもこんな感じなんですか?」
クロウはため息を吐いてシンノスケの肩を掴んで言う。
「ようこそ、世界一苦難なパーティへ」
「それ、今言います」
そろそろ、魔帝王の実力を書かないと思いここで書いて今しました。
これからもよろしくお願いします