第28.5章 秘め事
デラーズの研究室の奥の倉庫からさらに奥にある頑丈そうな金庫の中に厳重に保管されている資料にはデラーズが旧勇者について調べた資料が入っている。
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これは私、デラーズ・サムズが旧勇者について調べ上げたものである。
新しい勇者もとい、現勇者が決まる少し前のことトダイカ国のギョク城に旧勇者が持っていた剣が地下にあるという話を聞いた私はなぜ今になってと思い。そして剣より気になったのは旧勇者についてだ。
私は旧勇者が活躍した場所を転々と移動した。
だが、調べれば調べるほど旧勇者が謎の人物だってことがわかった。
最初に活躍したとされるの『難民の手助け』、『雨の降らない村に雨を降らしたり』、『滅びる国を活気にある国変えた』などさまざまな場所で旧勇者は人々を助けて来たことがわかった。
ただそれだけではなく、『態度が悪いという理由でとある王様をどこかへ飛ばした』、『祭壇の破壊』、『神の祠の破壊』など悪い話もあるが世間は勇者は
平和の証
奇跡を起こす切り札
最後の希望
と崇め称え語り告げられていた。
勇者とは「何もなのか」そして「どこへ行ったのか」。
100年以上前に魔帝王様と出会い、その後の行方がわからなくなった。
元冒険者で被験者Bの名はアルトという人物から面白い話を聞いた。
被験者Bのアルトは此処とは違う記憶を持っているというのだ。
深い話まではしなかったが被験者Bのアルトの目を奪っている為、その目で見てみた。
そしたら驚くことが分かった。
彼らは■■■で■■とは■■■■から■■という。
このことはとりあえず、私だけですましておこう。
どうやら勝手に動いていることが、魔帝王の耳に入ったそうで厳しいお言葉をいただいた。
「旧勇者を調べていること」は伏せて「王が言う人とのコミニケションのいったんですよ」と言っておいた。あの王はすぐに信用するから楽だ。
さて話は戻し、「旧勇者」でわかった事を最後にまとめる。
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ということで私、デラーズが旧勇者について調べた研究資料をここに残す。
「まあ、誰にも見せないけど…」
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クロウはデラーズの資料を見ていた。
ナギが少し離れたところにいた。
「ここにはいなそうじゃな…クロウ?」
クロウはナギが見ていない瞬間に資料を燃やし、ナギの方へ戻る。
「クロウ、本当にここにいるのか?」
「いや、いないよ」
「はぁ!!!」
「まぁ~まぁ~、とりあえず出るぞ」
ナギがブツブツいいながら先に部屋を出て行った。
クロウは隠れていたリネブウ32号を捕まえた。
「此処の事を知っているのはお前だけか?」
「多分ですけど、私がここの管理を任されているので」
「ならいい」
そう言ってクロウは振り返ってリネブウ32号にしーッと口元に指を当てて「内緒」と頼むジェスチャーをこっそりして部屋を出て行った。
「さぁ~てとそろそろ遊びは終わりにして、リリネッドを助けに行こうか」
「わざと遠回りしていたのかお主は…いやな奴じゃのぉ~」
クロウはニヤケ顔をナギに見せてリリネッドの場所に向かう。




