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第26章 人は一から叩き生きる


シンノスケは手のひらに力をためてフンガに向かって焦点を当てて吹き飛ばして、大きな手のひらを作り出したエネルギーをぶつけた壁に叩きつける。


フンガは倒れ込み直ぐに立ちあがろうとする。

「貴方はアンデットとしては最高傑作です。でもいろんな人間の体を剥ぎ取りくっつけた代償は大きい。まだ馴染んでもないでしょ。皮も内臓もすべてがもう貴方ではない」

「ダガ、俺ハ強イ!!」

「ええ、それは認めます。だけど成長はない。人は学び日々成長していき伸びていくもの」


シンノスケは手を止めることなくフンガに攻撃して行く。

「貴方は意図的ではなかったとしても強くなる方法を間違えた」


フンガの動きが悪くなってきていた。

「スマザさんが言っていましたよ」

「!?」

「『フンガ(アイツ)は鍛えている時が楽しいそうだった』と。もうスマザさんも、そんな小話が出来なくなってしまいましたけど…」

「す、スマザ…」


フンガの動きが完全に鈍くなった隙にシンノスケは鋭い爪でフンガの緩くなった継ぎ接ぎの場所を伐りこむとフンガの体の一部が取れかけ内臓が見えてしまった。

「ムヌゥ!!!」


シンノスケは内臓に手を突っ込んで手を弄る。

「(どこだ、どこにある?)」


少しつづ再生をはじめたフンガの体にシンノスケは手を残して腕を引きちぎってフンガから距離を取ろうとした時にフンガに蹴り飛ばされる。

「いい加減にしロ、コノ野郎!!!!」

「もう一度ですかね」



 ●●●



シンノスケとフンガの戦いを別室で見ていたデラーズがフンガの細胞に遠隔操作で力を与えた。

デラーズは細胞で繋がり、遠くから話しかけた。


「フンガ」

『デラーズ様!!』

「勝てば、シンノスケの体を改造してお前にやる」

『本当デスカ!!』

「ああ、約束する。俺の力を使え」

『わかりました』


フンガとの通信を切りデラーズは言う。

「もういい、50年もあの女の魔術が見つからないのならこちらで見つければいい。ちょうど魔帝王様の依頼も終わっていたところだしな。直接会うことはなかったが、この勇者の体とシンノスケの実験結果をもって変えれば俺は俺の帝国を作れる」


その隣にいたリリネッド(ココ)が腕を掴みながら言う。

「じゃ~私は貴方の王妃となるのね」

「ああ、そうだよ」

「う・れ・し・い。きゃはあ!!」


二人がイチャイチャしていると、リリネッド(ココ)の手が勝手に動きどこかを伸ばした。

「え、何?」

「どうした?」

「急に手が」


すると伸ばした手の先にあった剣が飛んできたてリリネッド(ココ)がそれを掴んで、足に剣を刺そうとした。デラーズがそれを止める。

「な、何が!!?」

「この体の持ち主だな、まさかこんな芸当ができるとは」


腕の力は弱くなった。

「デラーズ様、もうだ、大丈夫です。自分で動かすことができます」


デラーズは腕を離し、リリネッド(ココ)は剣を床に投げ捨てる。

「旧勇者の剣…どういう物質で作られているかわからないが、モンスターや魔物といったものを一斬りだけで葬ると言われている、あとで調べてみよう。今は最高傑作の最終実験の結果を見よう」


リリネッド(ココ)は不安そうな顔をしていて勝手に動いた手を見る。

「そんな顔をするな、大丈夫だすべて計画通り」

「でも、デラーズ様。スマザは倒されましたよ、フンガも危険だったし、アルトだっ!?」


リリネッド(ココ)の口を指で止める。

「問題ないって言っただろう。すべて計画のうちだ。こうなる事もなぁ」

「ごめんさい、私…」

「ココ、頼みごとがあるんだ」

「貴方の頼みならなんでも!!」


デラーズはシンノスケのフンガの戦いをモニターを見る。




 ●●●



 フンガは体内にあるデラーズの細胞をからエネルギーを使った。

「うぉぉぉぉぉ!!!!!!」


するとフンガの姿がバケモノの様に姿を変えて角や牙をはやし、体も大きくなった。

「コレデ、マタ強クナッタ!!」

「これはすごいですね」


フンガは溢れ出る力で暴れだす、天井や床を破壊し始める。その衝撃で床が完全に壊れそのまま地下4階に落ちる。

シンノスケは華麗に着地してフンガは床にひびが入ったが着地する。

「うぉぉぉぉぉおおお!!!!!!」

「そう叫ばないでください」

「くぉぉぉぉおおおおお!!!!」

「おしゃべりもできなくなりましたか」


フンガはシンノスケに向かって突っ込んでいく。

「安心してください、もう見つけました」


シンノスケは手首がない腕をフンガに見せる。

フンガはハッとなり自分の体を見る。

「もう遅いですよ。体の感覚も気づくことができなくなったバケモノよ」


フンガの頭からシンノスケの手が出てきた。手にはデラーズの細胞にフンガの脳がくっ付いて出て来た。

手はシンノスケの場所に戻た。

「これであなたはバケモノとしてではなく人として眠らせてあげます」


無意識で突っ込んでくるフンガを見てシンノスケはフンガの脳を握りつぶす。

とフンガは走っりながら停止をし始めそのまま倒れこんだ。

「眠れ、そしてあの世で師とその子供に詫びよ」


シンノスケは人の状態に戻りその場で座り込む。

「疲れましたね、さすがに…(細胞の力を使う前に手を体の中に入れられてよかった)」


少し、休憩していると、ナギが現れた。

「これ、お主がやったのか?」

「ええ、そう…なんですか!!! その姿は!!!」


ナギはエネルギーで作り出した腕と足を作っていて、薄くではある頭に角の様な物が出来ていた。

「この角はファッションじゃ」

「いや、驚いたのはそこではないです。治して下ますのでそこ動かないでください」

「治せるのか!!」

「ええ、そう見えても優秀な僧侶に鍛えてもらっているので」

「ああ、でもワシ魔術関係聞かぬぞ」

「そうみたいですね、なのでその刀から手を離すか遠くに置いててください」

「嫌あじゃ」

「え?」

「嫌、じゃって言ったのじゃ」

「なんでですか?」

「これはワシの宝じゃ」

「命が一番ですよ」

「命は賭ける者じゃ」

「それぞれの価値の話をするならまた後でお願いします」


シンノスケはそっと立ち上がり無理やりナギから刀を奪って投げ捨てて、治療する。

「さて、勇者様を助けるためにあなたの状態が良くないとダメなんですよ。わかってますか?」

「わかっておるが…これはかなり悩むし、もやもやする」


ナギは刀がないことで手がわしゃわしゃしていた。

「すぐに、生えてくるので待ってください」


シンノスケの魔術で腕と足が元通りに戻った。

「な、すごいのぉ~!!魔法使いか、お主」

「僧侶で神父でアンデッドです。これはそれぞれの術を応用して」


と説明しているとシンノスケの体にココが入って乗っ取りに成功した。

「本当にデラーズ様の言っていた通りだ。フンガが倒されてシンノスケが勝った」

「お主、リリネッドを奪った者じゃな」


ナギが構えようとしたが刀が遠くにある事を思い出してそっちを見る。

「ワシの愛刀!!」

「馬鹿ねぇ、じゃ~ねぇ~」

シンノスケ(ココ)は移動装置で一瞬にしていなくなった。


「アイツがいるってことはリリネッドはどこに…」




 ●●●



少し時間は戻り地下2階では、クロウとアルトが食事を楽しんでした。

「これがここで作れるよにしたんだ。懐かしくないかい」

「マジか、これがこの世界で食べれるのか…」

「デラーズ様の研究は最高だよ」

「マジで、デラ様、感謝」

「デラーズ様だ」

「マジだ、こんなもんいつでも食えるなんて」


アルトは口を拭いて軽い運動する。

「さて、同じ体験した好だ、楽にヤッてあげますよ」

「それはそれは、楽しみだ」


クロウは袖で口を拭き取り、バカにした顔で煽る。



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