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第22章 鬼、目覚める


地下4階の暗がりでライトが薄く当たる広い場所でないでナギとスマザが戦う。


ナギは次々と出てくるアンデッドを斬っていきながら飛んでくる弾丸を跳ね返しや、軽やかに避けながら動いていく。

「(あの者、一体どこから…一度撃ち込んだ後はまた反対の角度か弾丸が飛んでくるのじゃが、気配を感じたいがこの死体がその隙を与えてくれぬ)」


そんな事を考えながらすぐさまに飛んでくる弾丸を跳ね返すナギだった。

とその時、跳ね返した弾丸がアンデッドの一体に当たった。

すると弾丸が当たったアンデッドは撃ち込まれたところから湿疹の様な物ができた後そこが破裂した。

それを見たナギは緊張感を高めた。


どこからかスマザが喋りだす。

「そうだ、それでいいお前は俺の獲物だ。狩られることを忘れるな」

「ほう、ワシは狩られる側じゃか」

「子供でも俺は容赦はしない…そう決めた!」

「決めたじゃと!?」


とまた弾丸がどこからか飛んで出来た。ナギは避けようとした時、背後のアンデッドに気が付かずぶつかり、避ける事ができず左腕に弾丸が撃ち込まれた。

「ぬっうう!!」


ナギは迷いなく左腕を斬り落とした。

「なに!!」


ナギはぶつかったアンデッドを斬って斬り飛ばす。

そして、一度物陰に隠れ自信の服を咬み破り左腕の結んで出血を止める。


「子供なのに判断が早い。どれだけの戦場をくぐってきたんだ?」


ナギは答えず、息を整えて、周りを見渡し状況を見る。


「さて…あと一本だけくれてやるかのう」


ナギがそうボソッと言ったと同時に物陰から出た。その瞬間を狙っていたスマザがそこを撃ち込んでいて、ナギの脳天を一点に当てに行ったがそれを読んでいたナギはすでに刀を振り下ろしていて弾丸を弾いてアンデッドに当てる。


ナギは魔術で走る速度を限界まで上げるのと同時に刀に火を纏わせ、次々とアンデッドを斬り焼けていく、火で回りが見えるようになりアンデッドは出てきている扉を見つける。

ナギは扉のそばまで来て壁を蹴り挙げて高く飛び上がり天井を斬って扉を塞いだ。

だが、一瞬を狙ってスマザはナギを狙って弾丸を放つ。


「じゃろうな、来ると思っておったわ」


ナギの右足に弾丸が撃ち込まれるのと同時にナギは右足を斬り落とし左足で斬り落とした右足を蹴り挙げスマザのいる所に飛ばす。


「だんだと!!」


スマザは驚いたことで判断が遅くなり飛んできた右足の爆破に巻き込まれ倒れこみ起き上がろうとした時にスマザはナギを見る。


ナギの持つ刀にエネルギーの鎖が3つ付いていた。

「(な、なんだアレは? あんなもの付いていたか?)」


刀の鎖が一つだけ外れるとナギから物凄い魔力が上がり魔力のエネルギーで右足を作り、スマザに近づこうと歩き始める。


「ナメルなよガキが!!!」


スマザはナイフを取り出す。

「俺はスマザ!! 俺たちはこの世界を…」


スマザは思い出した。自分たちが何者かを。

だが、スマザは思い出しているせいでナギに斬り焼かれてしまった。

全身が燃え始めているのに気が付いたスマザは倒れこむ。


「そうか、俺たちは冒険者だった」


ナギはそれを黙って聞いた。


「アイツを復活させてしまった事で俺たちは変わってしまった…」


腕や足などが焼き終わり灰になっていく。


「大丈夫、俺たちはもうアンデッドだ。人殺しにはならないよ。すまないアルト、先にいく」


スマザの中に有るデラーズの細胞が完全に焼き切った。


「ありがとう、小さな赤鬼さん」


そう言ってスマザは灰となって死んだ。


「お主は変わっておらんかったと思うぞ、少なくてもワシはそう思う…知らんけど」


ナギは出口らしい場所に向かう。



 ●●●



地下3階の広い場所にて、シンノスケは首を締め上げられていた。

「同じアンデッドでも出来が違うんだ」


シンノスケは意識が切れそうな状態で話し出す。

「どうしましたか? 流暢にしゃべりだして」


フンガは自分でも気づかく驚いたのと同時に振り返りどこかを見る。

フンガの不安そうな顔を見たシンノスケは緩んだ手から離れて、距離を取った。


「どうしました?」

「オマエニハ、関係ナイ」

「戻ってしまいましたね。残念です」

「?」

「今の一瞬だけ貴方は人間だったのに」

「ダカラ?」

「いえ、何も」



 ●●●



地下2階の食堂通路にて、壁や天井が壊され広くなっていた。


アルトは何かに気が付いた様に下を見る。

クロウはナギから強い魔力を感じた。

「どうやら、仲間やられたようだぜ」

「そうみたいだね」


アルトは笑顔で答える。

「仲間だろう?」

「そうだね、使い捨ての駒だ。強い駒としてデラーズ様が作ってくれるさぁ」

「そうか」

「さっきから何だい? 君も同じタイプだと思っていたのに」

「同じにするな、赤版と青版ぐらい違う」

「僕はイーブイ派だよ」

「聞いてねぇ~よ」

「先に行ったのそっちじゃん」


アルトは液体の触手でクロウに攻撃を仕掛ける。

「最後に質問だ」


クロウは触手をよけながら問いかける。

「お前にとって仲間ってなんだ?」

「大切でかけがえない者で夢を語り合える者だよ」

「それが聞けて良かった」


クロウの体に少しつづ印が光りだし汗をかく。



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